40代女性の生命保険加入状況
40代への突入をきっかけに、健康面や老後資金への不安が強まっている女性も多いのではないでしょうか。
一般的に、40代は健康リスクが増大する年代で、子どもがいる世帯においては教育資金、マイホームの住宅ローンの支払いなども発生し、もしものことが起こると金銭的な負担が大きくなりやすい年代と言えます。
万一に備えて生命保険に加入している女性も多いですが、中には「夫が生命保険に加入しているから自分は入っていない」「過去に加入したまま生命保険の見直しをしたことがない」という方もいることでしょう。
この項目では、生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」を参照して、40代女性の生命保険の加入率や保険金額、保険料の平均を紹介します。
基本的に、生命保険の保険料は保障内容を手厚くすることで値上がりする傾向にあります。自分が加入している生命保険と全国平均を比較して、差額がある場合には生命保険の見直しを検討してみましょう。
40代女性の加入率
※全生保には民保(かんぽ生命含む)、簡保、JA、県民共済・生協等を含みます
参照:生命保険加入率|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター
参照:疾病入院給付金の有無(全生保)|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター
令和4年度における40代女性の生命保険加入率は、生命保険(全生保)が86.3%、医療保険が74.9%です。
男性よりも女性のほうが加入率は高い傾向にあり、中でも医療保険の加入率は1割ほどの差が出ています。
国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(全国がん登録)2019年データによると、女性特有のがん(乳がんや子宮頸がんなど)の罹患リスクは30代後半から増大し始めます。
それに加え、胃がんや肺・気管がん、大腸がんといった罹患リスクも上昇するため、万一の事態に備えて生命保険に加入している女性が多いものと考えられます。
40代女性の保険金額の平均
参照:生命保険加入金額(全生保)|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター
参照:疾病入院給付金日額(全生保)|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター
令和4年度における40代女性の平均的な保険金額は、死亡保障(一時金)が807万円、医療保障が日額で8,447円です。
家計の大部分を男性が担っている世帯が多いことから、女性よりも男性のほうが保険金額は高い結果となっています。
40代女性の保険料の平均
参照:年間払込保険料(全生保)|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター
40代女性が保険会社に払い込む平均的な保険料は年額18.6万円、1カ月あたり約15,500円です。上述の保険金額に続き、女性よりも男性のほうが平均的な払込保険料は高い結果となりました。
生命保険の中には、終身保険や個人年金保険など、保障を備えながら将来の貯蓄にも取り組める「貯蓄型保険」があります。
生命保険文化センターの統計データによると、令和4年度における40代女性の生命保険の加入目的は「医療費への備え(62.6%)」が最も高く、次点で「死亡時の備え(21.2%)」「老後資金への備え(6.2%)」となっています。
参照:直近加入契約の加入目的|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター
一般的に、貯蓄性のある生命保険は通常の掛け捨て型よりも保険料は割高です。
上記の結果を見ると、男性よりも医療費や老後資金への備え、貯蓄を目的として生命保険を活用する40代女性が多いため、保険会社への払込保険料も高くなっていると考えられます。
SBI生命
メディケア生命
チューリッヒ生命
※調査概要:申込数をもとに算出。オカネコ保険比較調べ、集計期間:2024/09/16〜2024/10/15(申込数が同数の場合は、資料請求数と各社ソルベンシーマージン比率をもとに算出)
※ご検討にあたっては、「商品パンフレット」・「契約概要・注意喚起情報」・「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認ください。
40代女性が生命保険の見直しや加入を考える必要性とは?
一般的に、40代女性は次のリスクに備えるために生命保険への加入や見直しの必要性を検討する必要があります。
生命保険への加入や見直しを検討する際は、自分がどのようなリスクに備えようとしているのかを明確にすることが大切です。
この項目では公開されている統計データを参照しながら、万一の事態が発生した際の経済的リスクの目安について解説します。
もしもの時の子どもの教育費の確保
文部科学省の調査結果を参照すると、子どもが幼稚園に入園してから高校を卒業するまでにかかる教育費の目安は、すべて公立の場合で約574万円、私立の場合で約1,839万円です。
【年齢別】学習費総額の平均(令和3年) | |||
---|---|---|---|
区分 | 学年 | 公立 | 私立 |
幼稚園 | 3歳 | 133,353円 | 309,170円 |
4歳 | 140,838円 | 276,125円 | |
5歳 | 198,555円 | 339,341円 | |
幼稚園総額 | 472,746円 | 924,636円 | |
小学校 | 1年生 | 379,539円 | 2,136,449円 |
2年生 | 283,211円 | 1,402,725円 | |
3年生 | 315,794円 | 1,519,595円 | |
4年生 | 329,198円 | 1,592,088円 | |
5年生 | 380,774円 | 1,683,972円 | |
6年生 | 423,506円 | 1,664,831円 | |
小学校総額 | 2,112,022円 | 9,999,660円 | |
中学校 | 1年生 | 531,544円 | 1,806,991円 |
2年生 | 443,848円 | 1,218,559円 | |
3年生 | 640,925円 | 1,278,255円 | |
中学校総額 | 1,616,317円 | 4,303,805円 | |
高等学校(全日制) | 1年生 | 629,459円 | 1,276,978円 |
2年生 | 457,895円 | 941,873円 | |
3年生 | 455,762円 | 937,550円 | |
高等学校総額 | 1,543,116円 | 3,156,401円 | |
総合計(各区分総額の合計) | 5,744,201円 | 18,384,502円 |
参照:表9 幼稚園3歳から高等学校第3学年までの15年間の学習費総額|令和3年度子供の学習費調査 18ページ|文部科学省
さらに、文部科学省の別の統計データを参照すると、高校を卒業した後、大学に進学する場合の入学料や授業料の平均は、次の通りとなっています。
国公私立大学の入学料・授業料の平均(令和3年度) | |||
---|---|---|---|
項目 | 国立大学(4年間) | 公立大学(4年間) | 私立大学(4年間) |
入学料 | 282,000円 | 391,305円 | 245,951円 |
授業料 | 2,143,200円(535,800円×4年間) | 2,145,452円(536,363円×4年間) | 3,723,772円(930,943円×4年間) |
合計 | 2,425,200円 | 2,536,757円 | 3,969,723円 |
参照:国立大学等の授業料その他の費用に関する省令|e-Gov法令検索
参照:(参考2)国公私立大学の授業料等の推移|文部科学省
一般的な4年制大学における在学費用は、入学料を含めて約242.5万円〜397万円にも上ります。
この金額に加えて、大学の受験費用や教材購入費、大学への入学とともに一人暮らしを始める場合は、引越し費用や仕送りなどが発生する場合もあります。
子どもの教育費は人生の三大支出(教育資金、住宅資金、老後資金)のひとつに数えられるほど高額なため、子どもが成人するまでの間は、生命保険(死亡保険)で万一の事態に備えておく必要性が高いと考えられます。
両親や家族の介護費用への備え
40代女性は、自分や配偶者の両親の介護費用についても考えておかなければなりません。
生命保険文化センターが「直近3年間で介護経験がある方」を対象とした調査によると、介護に要した費用のうち、住宅改造や介護用ベッドの購入費などの一時的な費用の合計平均は約74万円、月々の介護費用は平均8.3万円となっています。
介護費用は「要介護度(要支援1〜2、要介護1〜5)」によって金額が大きく変動します。要介護度別の一時的な費用と月額費用の平均は次の通りです。
公的介護保険の利用経験 | 要介護度 | 一時的な費用の合計 | 月額費用 |
あり | 74万円 | 8.3万円 | |
要支援1 | 101万円 | 4.1万円 | |
要支援2 | 37万円 | 7.2万円 | |
要介護1 | 39万円 | 5.3万円 | |
要介護2 | 61万円 | 6.6万円 | |
要介護3 | 98万円 | 9.2万円 | |
要介護4 | 48万円 | 9.7万円 | |
要介護5 | 107万円 | 10.6万円 | |
なし | 90万円 | 6.9万円 | |
全体平均 | 74万円 | 8.3万円 |
一方、介護期間の平均は61.1カ月(5年1カ月)となり、平均的な介護期間と月々の介護費用の平均、一時的な費用の平均を照らし合わせると、一度の介護費用は約581万円と非常に高額です。
日本では公的介護保険制度が整備されており、利用料の1〜3割を負担すれば、様々な介護サービスを利用できます。
ただし、平均して5年以上の介護期間が必要なことを踏まえると、介護期間中における自己負担分は非常に高額になることが予想されます。
生命保険(民間介護保険)に加入していると、高額な介護費用への備えを準備できる上、交通費や家事代行サービス、介護サービス利用時の上限費用など、公的介護保険が適用されない費用に対する備えも準備できます。
両親の年齢が高齢になる場合は、自身の生命保険を見直す際に介護保険についても検討しておきましょう。
健康リスクの増大と医療費の問題
40代に突入すると、20〜30代の頃に比べて病気にかかるリスクが増大し、医療機関を受診する機会が増えます。
たとえば、生命保険文化センターが全国の18歳〜79歳を対象とした「生活保障に関する調査」によると、過去5年間に入院し、自己負担費用を支払った人の直近の入院時の1日あたりの自己負担費用は平均20,700円です。
40代女性に限定してみると、直近の入院日数の平均は12.1日、1日あたりの自己負担費用は平均19,234円となっており、直近5年間における入院時の自己負担費用は約18.7万円となっています。
特に、40代女性は乳がんや子宮頸がん、卵巣がんといった女性特有の疾病の罹患リスクが高くなりやすいため、事前にもしもの時の高額な医療費への備えを準備しておかなければなりません。
たとえば、厚生労働省の「人口動態統計月報年計(概数)の概況」によれば、40代の死因順位は男女ともに「悪性新生物」と「自殺」が上位を占めていることがわかります。
40歳代の死因順位別死亡数・死亡率(人口10万対)(令和4年度) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
総数 | 女性 | 男性 | ||||
40〜44歳 | 45〜49歳 | 40〜44歳 | 45〜49歳 | 40〜44歳 | 45〜49歳 | |
1位 | 悪性新生物(25.4%) | 悪性新生物(47.1%) | 自殺(29.0%) | 悪性新生物(38.5%) | 悪性新生物(31.3%) | 悪性新生物(56.0%) |
2位 | 自殺(20.5%) | 自殺(21.4%) | 悪性新生物(19.6%) | 自殺(30.1%) | 自殺(11.7%) | 自殺(12.5%) |
3位 | 心疾患(9.6%) | 心疾患(18.0%) | 心疾患(15.0%) | 心疾患(28.6%) | 脳血管疾患(4.7%) | 脳血管疾患(9.0%) |
4位 | 脳血管疾患(7.7%) | 脳血管疾患(12.8%) | 脳血管疾患(10.5%) | 脳血管疾患(16.4%) | 心疾患(4.1%) | 心疾患(4.1%) |
5位 | 肝疾患(5.1%) | 肝疾患(8.8%) | 肝疾患(7.8%) | 肝疾患(13.5%) | 不慮の事故(2.6%) | 肝疾患(4.0%) |
参照:第7表 死亡数・死亡率(人口10万対),性・年齢(5歳階級)・死因順位別|令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況|厚生労働省
一方、国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(全国がん登録)2019年データを参照すると、年齢別の女性のがん罹患率は次の通りで、40代から各部位のがん罹患率が大きく上昇していることがわかります。
参照:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)
健康保険組合連合会の「令和3年度 生活習慣関連疾患の動向に関する調査」によれば、40代以降は生活習慣関連10疾患(糖尿病・脳血管障害・虚血性心疾患・動脈閉塞・高血圧症・高尿酸血症・高脂血症・肝機能障害・高血圧性腎臓障害・人工透析)の罹患リスクも高まります。
公的医療保険(健康保険や国民健康保険など)が適用されて医療費の1〜3割負担に抑えられるとは言え、医療機関を受診する機会が増えれば自己負担分も積み重なっていきます。
中には公的医療保険が適用されない医療費(差額ベッド代や先進医療の技術料など)も存在するため、生命保険(医療保険)でもしもの時に備えておく必要性は高いと言えるでしょう。
なないろ生命
なないろ生命
ネオファースト生命
※調査概要:申込数をもとに算出。オカネコ保険比較調べ、集計期間:2024/09/16〜2024/10/15(申込数が同数の場合は、資料請求数と各社ソルベンシーマージン比率をもとに算出)
※ご検討にあたっては、「商品パンフレット」・「契約概要・注意喚起情報」・「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認ください。
公的制度の保障で受け取ることができる金額は?
生命保険の必要保障額を試算する際は、公的制度で受けられる保障内容を踏まえた上で、保障が過剰にならないように注意しながら保障内容を決めていくことが大切です。
上述の通り、日本では公的医療保険が充実しており、患者の医療費負担は軽減される仕組みが整っています。
たとえば、医療機関の受診時に健康保険証を提示すれば、10,000円の医療費が発生する場合でも、窓口で実際に支払う金額は1,000〜3,000円程度に抑えられます。
また、年齢や所得要件ごとに定められた自己負担限度額を超過した場合、後から差額分が払い戻される「高額療養費制度」を利用することもできます。
公的保険の被保険者が死亡した際には、所定の条件を満たせば遺された家族に対して「遺族年金」が支払われるため、必要最低限の生活費は保障されている状態と言えます。
生命保険は、万一の事態が発生した際の経済的リスクに備えるための手段です。生命保険の必要保障額を試算する際は、公的制度で保障されている金額を差し引いて、不足分をカバーできる金額を設定することを心がけましょう。
40代女性の生命保険の選び方・見直し方
40代女性が生命保険を検討する際の選び方や見直し方は、次のポイントを意識するのがおすすめです。
それぞれのポイントについて解説するので、生命保険選びで悩んでいる40代女性は、ぜひ参考にしてください。
病気やけがのリスクに備えるための「医療保険」や「就業不能保険」は優先的に検討する
「健康リスクの増大と医療費の問題」でも解説した通り、40代に突入すると様々な病気の罹患リスクが増大します。
日本では公的医療保険が充実していますが、医療機関を受診する機会が増えれば自己負担も高額となり、医療費が家計を圧迫する恐れもあるでしょう。
そのため、40代女性が生命保険選びで迷った時は、まずは自分や家族の健康リスクを保障するための「医療保険」や「がん保険」を優先して検討するのがおすすめです。
医療保険やがん保険を検討する際は、入院給付金日額をいくらに設定するかによって毎月の保険料負担が大きく変動します。
生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」を参照すると、過去5年間に入院し、自己負担費用を支払った人の直近の入院時の1日あたりの自己負担費用は平均20,700円、40代の平均入院日数は15.1日です。
一方、長期入院で働けない期間が発生すると収入が減少してしまうケースも多いため、働けない期間中の生活費を保障する「就業不能保険」についても検討するのがおすすめです。
生命保険文化センターの調査によると、40代女性の31.0%は入院に伴う逸失収入(本来得られたはずの収入)が発生したと回答しており、直近入院時における入院費用と逸失収入の総額の平均は25.6万円にも上ります。
入院中の収入の有無や貯蓄額によって異なるものの、一般的には入院給付金日額を10,000円程度に設定しておけば、もしもの時の入院時も安心して治療に専念できるでしょう。
ただし、家族構成や子どもの年齢によっても必要保障額は大きく異なるので、必要保障額の判断が難しい場合には、プロであるファイナンシャルプランナーへの無料相談を活用するのがおすすめです。
SBI生命
チューリッヒ生命
※調査概要:申込数をもとに算出。オカネコ保険比較調べ、集計期間:2024/09/16〜2024/10/15(申込数が同数の場合は、資料請求数と各社ソルベンシーマージン比率をもとに算出)
※ご検討にあたっては、「商品パンフレット」・「契約概要・注意喚起情報」・「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認ください。
家族がいる40代女性はもしもの時の「死亡保険」や「収入保障保険」を要検討
家族がいる40代女性は、もしものときに備えて「死亡保険」や「収入保障保険」についても検討しましょう。
死亡保険には大きく分けて「定期型」と「終身型」の2種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
定期型と終身型のメリット・デメリット | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
保険期間 | メリット | デメリット | ||||
定期型 | ・同じ保障内容で比較すると終身型より保険料が割安 ・契約更新時に保険の見直しがしやすい | ・保険料は掛け捨てで解約返戻金がない ・契約更新で同じ保障内容のまま保険料だけ値上がりする | ||||
終身型 | ・一生涯の保障を備えながら同時に貯蓄にも取り組める ・契約時の保険料のまま値上がりしない | ・同じ保障内容で比較すると定期型より保険料の負担が大きい ・物価上昇によるインフレリスクがある |
定期型の生命保険は保障を受けられる期間が一定期間に絞られており、同じ保障内容で比較すると、終身型よりも保険料が割安なことが特徴です。
一方、終身型の生命保険は、契約時の保険料のまま一生涯の死亡保障を備えられることが特徴で、解約時にはそれまで払い込んだ保険料のうち一定額が「解約返戻金」として払い戻されます。
また、40代の既婚者で共働き世帯の場合は、被保険者が死亡または高度障害状態となった場合、その家族に対して年金形式で保険金が支払われる「収入保障保険」を検討するのもよいでしょう。
ただし、死亡保障を充実させすぎると保険料負担が大きくなってしまうため、公的保険による死亡保障(遺族年金など)を考慮して、もしもの時の不足分をカバーするように保障内容を決めるのがおすすめです。
SOMPOひまわり生命
ネオファースト生命
メディケア生命
※調査概要:申込数をもとに算出。オカネコ保険比較調べ、集計期間:2024/09/16〜2024/10/15(申込数が同数の場合は、資料請求数と各社ソルベンシーマージン比率をもとに算出)
※ご検討にあたっては、「商品パンフレット」・「契約概要・注意喚起情報」・「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認ください。
医療保険や死亡保険以外で迷った時は保険に加入する目的を再確認する
生命保険には、医療保険や死亡保険などの他にも多種多様な生命保険が登場しています。
保険のパンフレットなどを見るといずれも魅力的な内容で、生命保険を選ぶ際にどれを選べば良いかわからなくなってしまう方もいることでしょう。
医療保険や死亡保険以外で迷った時は、自分や家族がどのようなリスクに備えようとしているのかを明確にしてから生命保険を検討するのがおすすめです。
一例として、40代の方が備えるべきリスクと、それに対して備えられる生命保険の代表例をまとめましたので、参考にしてください。
40代の方が備えるべきリスクと対応する生命保険の代表例 | ||||
---|---|---|---|---|
備えたいリスク | 検討すべき生命保険 | |||
病気や事故に遭遇した際の死亡リスク | 死亡保険(定期・終身)、収入保障保険 | |||
もしもの時の高額な医療費 | 医療保険、がん保険、三大疾病保険 | |||
長期入院時の収入減少 | 就業不能保険、所得補償保険 | |||
両親や家族の介護費用 | 介護保険 | |||
その他のリスク | 子どもの教育資金の確保:学資保険、養老保険など 将来の老後資金の確保:低解約返戻金型終身保険、個人年金保険など |
生命保険はそれぞれで保障内容が異なるため、自分や家族にとって本当に必要な保障に絞って検討することが大切です。
あれもこれもと生命保険を契約してしまうと毎月の保険料負担が大きくなりすぎてしまいます。家計とのバランスを考慮して、無理のない範囲で生命保険を検討するようにしましょう。
契約更新時やライフステージが変化するタイミングは生命保険の見直しを行う
すでに生命保険に加入済みの40代女性も多いかと思いますが、契約更新時やライフステージが変化するタイミングは、生命保険の見直しを行う絶好の機会です。
定期型の生命保険に加入している場合は、更新時期が近付くと保険会社から契約更新の通知が届きます。そのタイミングに合わせて、今の生活に適した保障内容になっているかを再確認することを心がけましょう。
一方、終身型の生命保険に加入している場合は、その時々のライフステージに合わせて必要保障額を試算して、保障内容の追加あるいは削減を行うようにしてください。
たとえば、妊娠・出産をきっかけに加入した生命保険は、生まれてくる子どもの生活費分を考慮した保障内容を設定していることでしょう。
ですが、子どもの自立後は夫婦2人の生活保障で十分なため、生命保険を見直して子どもの分の保障を削減しないと、余計な保険料を支払い続けることになってしまいます。
生命保険の見直しを行う際にもファイナンシャルプランナーへの無料相談が活用できるので、将来が不安な方や保障の見直しに自信が持てない方は積極的に活用しましょう。
40代女性におすすめの生命保険プラン
この項目では、40代女性におすすめの生命保険プランをライフステージ別にご紹介します。
40代女性が生命保険を検討する場合、自分や家族の健康面を考慮して医療保障を充実させることが大切です。
生命保険への加入を検討中の40代女性の方は、ぜひ参考にしてください。
40代独身女性の場合
40代独身女性の方は、自分の健康や今の生活を守ることに重点を置き、「医療保険」や「がん保険」の2種類を優先して検討しましょう。
特に、40代は女性特有の疾病(乳がんや子宮頸がんなど)の罹患リスクが増大する年代でもあるので、通常の医療保険よりも手厚い保障を備えられる「女性保険」を検討するのもおすすめです。
会社員として働いている方は、病気やけがによる長期入院時は健康保険から一定の保障(傷病手当金)が受けられますが、自営業やフリーランスの方は傷病手当金のような公的保障が一切ありません。
「就業不能保険」に加入していれば、保険会社が定める就業不能状態となった場合に保険金が支払われるため、働けない期間の収入減少への備えを準備できます。
生活資金に余裕がある場合は、老後収入を増やすことができる「個人年金保険」への加入も検討しましょう。
- 医療保険(または女性保険)
- がん保険
- 就業不能保険
- 個人年金保険
SBI生命
メディケア生命
ネオファースト生命
※調査概要:申込数をもとに算出。オカネコ保険比較調べ、集計期間:2024/09/16〜2024/10/15(申込数が同数の場合は、資料請求数と各社ソルベンシーマージン比率をもとに算出)
※ご検討にあたっては、「商品パンフレット」・「契約概要・注意喚起情報」・「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認ください。
既婚・共働きで子どもがいない40代女性の場合
共働き世帯で子どもがいない40代女性は、基本的に独身の方と同様の生命保険(医療保険・がん保険・就業不能保険)を検討するのがおすすめです。
ただし、共働き世帯の場合はどちらかが働けなくなっても、もう一方の収入で生活費を補填できる可能性が高いため、毎月の収入と支出を把握した上で必要保障額を設定しましょう。
上記の生命保険に加えて、共働き世帯の場合は病気や事故に遭遇した際の死亡リスクに備えて、「死亡保険」や「収入保障保険」に加入するのもおすすめです。
また、共働き世帯は生活費に余裕がある世帯も多いため、個人年金保険や低解約返戻金型終身保険などで、来たるべき老後生活に向けた資産形成にも取り組んでおきましょう。
- 医療保険
- がん保険
- 就業不能保険
- 死亡保険・収入保障保険
- 個人年金保険・低解約返戻金型終身保険
既婚・共働きで子どもがいる40代女性の場合
共働き世帯で子どもがいる40代女性は、医療保障や死亡保障を充実させながら、子どもの教育費を確保するための「学資保険」や「養老保険」の2種類も検討しましょう。
学資保険は子どもが一定の年齢に達した際にお祝い金を受け取れる貯蓄型保険です。特約を付帯すると契約者(保護者)が死亡した場合、子どもへのお祝い金などはそのままに保険料の払込だけが免除されるため、万一の事態が起きた際も子どもの養育費や教育資金だけは確保することができます。
養老保険は、死亡保険と生存保険が組み合わさった生命保険です。保険期間中は死亡保障を備えることができ、何事もなく満期を迎えた際には満期保険金を受け取れます。
すでに加入済みの生命保険がある場合は、必要に応じて保障内容を充実させることも検討しましょう。貯蓄性のある生命保険を活用することで、もしもの時の保障を備えながら子どもの教育資金を確保できます。
一方で、貯蓄型保険は掛け捨て型保険よりも保険料が割高なので、家計を圧迫する要因にもなりかねません。必要保障額の判断が難しい場合や、専門家のアドバイスが欲しい場合は、ファイナンシャルプランナーの無料相談を活用することも検討してみてください。
- 医療保険
- がん保険
- 就業不能保険
- 収入保障保険
- 低解約返戻金型終身保険
- 学資保険(子ども保険)
- 個人年金保険
既婚・専業主婦の40代女性の場合
40代女性で専業主婦の場合、自分や家族の医療費に備えるために「医療保険」や「がん保険」を検討するのがおすすめです。
長期入院ともなれば高額な医療費が発生するため、専業主婦の方が入院することになれば、生活への影響は大きいと言えるでしょう。
収入減少に備えるという観点では専業主婦の方に死亡保障は必要ないとも考えられますが、家事や育児、ご近所付き合いなど、主婦の方が担う役割は多岐に渡ります。
もしものことが起きた場合、パートナーが仕事を続けながら同様の生活を送ることができるかを検討し、必要な場合は専業主婦の方も死亡保険に加入していたほうが安心です。
- 医療保険
- がん保険
- 低解約返戻金型終身保険
- 個人年金保険
40代女性が生命保険選びで後悔しないためのチェックリスト
この項目では、40代女性が生命保険を選ぶ際、後悔しないためのチェックリストをご紹介します。
- 今後想定されるライフイベントは?(転職、マイホームの購入、子どもの自立、両親の介護など)
- 保険に加入する目的は?(医療費の備え、老後資金や子どもの教育資金の確保など)
- 検討中の保険は目的に合っている?(健康リスクに対する保障なら「医療保険」や「がん保険」など)
- 検討中の保険の保障期間はいつまで必要?(一定期間なら「定期型」、一生涯の保障なら「終身型」など)
- 保険料はいつまで支払う?(総額を抑えたいなら「短期払い」、毎月の負担を抑えるなら「終身払い」など)
- 毎月の保険料は高すぎない?(公的保障を考慮して不要な部分は削減する)
- 解約返戻金はある?(掛け捨て型は返戻金がない代わりに保険料が割安、終身型は保険料が割高で返戻金がある)
40代は男女ともに大きな責任を伴う機会が多い年代です。もしものことが起こってしまうと、仕事や私生活にも大きな影響が出てしまうことが予想されます。
また、40代は健康リスクが増大し、がんや生活習慣病などの罹患リスクも高まります。年齢を重ねていくと生命保険の加入のしやすさにも大きな影響が出るため、健康なうちに生命保険への加入を積極的に検討しましょう。
まとめ
40代女性は、次のリスクに備えるために生命保険への加入や見直しの必要性を検討する必要があります。
生命保険に加入していれば、万一の事態が発生した際の経済的リスクへの備えを準備できます。
40代は健康リスクが増大する年代で、医療費の自己負担も大きくなりがちです。また、公私ともに大きな責任を伴う機会も多いため、いざという時に備えて生命保険の必要性は極めて高いと考えられます。
家族構成や今後のライフプランによって必要保障額は変わるため、ファイナンシャルプランナーの無料相談を活用しながら、自分や家族に適した生命保険を選ぶことを意識してみてください。