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生命保険の種類、知っておきたい商品別の特徴を分かりやすく解説します

記事更新日: 2024年11月06日生命保険の種類、知っておきたい商品別の特徴を分かりやすく解説します

監修者 株式会社400F オンラインアドバイザー
上田 雄貴
公的保険アドバイザー / 2級FP技能士 / 証券外務員二種

日本における保険の3分野

日本における保険の3分野

生命保険は保険業法により、タイプが異なる3つの「分野」に分けられています。

保険業法で定められている保険の分野
分野内容代表的な保険商品
第1分野人の生死に関して保険金が支払われる生命保険定期保険、終身保険、養老保険、個人年金保険など
第2分野偶然の事故による損害について保険金が支払われる損害保険自動車保険、火災保険、海上保険、個人賠償責任保険など
第3分野生命保険と損害保険の中間に位置する保険医療保険、がん保険、介護保険、傷害保険など

第1分野では、人の生死に関わる損失を保障しており、具体的には定期保険や終身保険、養老保険などの生命保険が該当します。

一方、偶然の事故によって生じる損害は第2分野で保障されており、火災保険や地震保険、自動車保険、個人賠償責任保険などが代表例です。

最後の第3分野は、人が長生きするための保障を行う保険商品群を指しており、医療保険やがん保険、介護保険などが挙げられます。

生命保険業免許を取得した「生命保険会社」は第1分野と第3分野、損害保険業免許を取得した「損害保険会社」は第2分野と第3分野の保険商品を販売可能です。

両者は引受リスクの特性が異なる点から、保険業法によって生命保険業務と損害保険業務を同一企業が兼営することを禁止しています。ただし、どちらか一方を生業とする保険会社が子会社などを設立し、もう一方の保険業務を行うことは可能です。

主に生命保険会社が取り扱っている「生命保険」の種類に絞って解説していきます。

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※調査概要:申込数をもとに算出。オカネコ保険比較調べ、集計期間:2024/09/16〜2024/10/15(申込数が同数の場合は、資料請求数と各社ソルベンシーマージン比率をもとに算出)
※ご検討にあたっては、「商品パンフレット」・「契約概要・注意喚起情報」・「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認ください。

生命保険の基本は3種類

人の生死に関わる損失を保障する生命保険(死亡保険)は、大きく分けると「定期保険」「終身保険」「養老保険」の3種類を基本形として設計されています

それぞれの保険商品の違いは、次のとおりです。

生命保険(死亡保険)の3種類の基本形
種類定期保険終身保険養老保険
特徴・一定期間に限定した保障が受けられる
・同じ保障内容の終身保険よりも保険料が割安
・契約更新の際に保険料が値上がりする
・一生涯にわたって保障が受けられる
・契約時から解約時まで保険料は変わらない
・同じ保障内容の定期保険よりも保険料が割高
・死亡保障と同額の満期保険金が受け取れる
・保険期間は一定で契約を更新できないケースが多い
満期ありなしあり
満期保険金なしなしあり
解約返戻金なしありあり

昨今、さまざまな保険商品が登場していますが、これら3種類の基本形の組み合わせで構成されています。

ここからは、生命保険の基本形のそれぞれの特徴について解説していきます。

定期保険

定期保険の仕組み
収入保障保険の仕組み

定期保険は、一定期間における死亡保障の確保を主目的とした生命保険です

掛け捨て型保険とも呼ばれており、払い込んだ保険料が満期保険金や解約返戻金といった形で返還されない代わりに、同じ保障内容の終身保険より割安な保険料が設定されています。

また、定期保険には一定期間の死亡保障を目的とした「収入保障保険」と呼ばれる保険商品もあり、定期保険との違いは以下の通りです。

定期保険と収入保障保険の違い
種類定期保険収入保障保険
保険期間一定期間一定期間
保険金受け取り一括年金形式(保険会社によっては一括、または一括+年金形式の選択が可能)
死亡保険金満期を迎えるまで一定保険期間が長くなるほど受取額が減少
支払い保険料収入保障保険より割高定期保険より割安

収入保障保険は、定期保険よりもさらに保険料は割安ですが、保険期間が長くなるほど受け取れる保険金総額が減少します

一定期間の保障を手厚く用意しつつ、保険料負担も軽減したいと考えている方は、定期保険や収入保障保険を検討するのが良いでしょう。

監修者 株式会社400F オンラインアドバイザー
上田 雄貴
公的保険アドバイザー / 2級FP技能士 / 証券外務員二種

加入する目的として、定期保険については、遺されるお子様の教育資金や死亡整理資金として加入される方が多いです。備えたい期間を明確にし、その間に万が一のことがあると一括でまとまった資金を遺すことができます。

一方、収入保障保険については、遺されるご家族の生活資金として加入される方が多いです。遺族年金制度によって得られる収入や配偶者の収入などを加味し、不足する部分を算出することで合理的に備えることができます。

終身保険

終身保険の仕組み
低解約返戻金型終身保険の仕組み

終身保険は保険期間が終身、つまり一生涯保障が続く生命保険のことで、保険契約を解約さえしなければいつか必ず保険金が支払われるため、貯蓄性も兼ね備えていることが特徴です。

たとえば、死亡保険が必要な期間は保障を確保しつつ、保障が不要になれば解約して解約返戻金を受け取ることができます。

終身保険の中には、「低解約返戻金型終身保険」と呼ばれる保険商品があります。通常の終身保険よりも保険料の払込期間中の解約返戻金が低く抑えられる代わりに、保険料が割安なことが特徴です。

一方、低解約返戻期間を過ぎれば、通常の終身保険と比べて、支払った保険料に対して受け取る解約返戻金が多くなる特徴もあります。

保険料の支払い方法も「終身払い(一生涯にわたって支払い続ける)」や「短期払い(一定期間で保険料を支払い終える)」などが選択でき、支払い方法によって保険料の払込総額が変動します。

ただし、貯蓄性がある保険商品なので、保険料が掛け捨て型の定期保険よりも保険料負担は重くなりがちです。

終身タイプの生命保険に加入する際は、毎月の家計収支と保険料のバランスを考慮した上で、保障内容を決めるようにしましょう。

監修者 株式会社400F オンラインアドバイザー
上田 雄貴
公的保険アドバイザー / 2級FP技能士 / 証券外務員二種

終身保険は、万が一の際、一生涯何歳でも一括でまとまった金額を遺せることから、死亡整理資金や相続対策として効果的です。

あらかじめ保険料払込年数を設定し、毎月定額で保険料を支払います。貯蓄性も有しており、保険料払込終了後は解約返戻金額が大きくなります。

また、年齢にもよりますが、総支払保険料より死亡保険金額が大きくなります。預貯金にとどまらず、資産として確実にご家族に遺すことができるのが終身保険の強みです。

養老保険

養老保険の仕組み

養老保険は、死亡保障と貯蓄機能を兼ね備えた生命保険です

保険期間中の死亡保険金と、無事に満期を迎えたときの満期保険金が同じ金額という特徴があります。

生存した場合と死亡した場合の両方が保険金の支払事由に含まれることから、生死混合保険とも呼ばれています。

定期保険のように保険期間が定められていますが、満期保険金の受け取りと共に保険契約の更新ができないケースも少なくありません

そのため、満期保険金受取り以降は一切の保障が受けられない状態となってしまうため、基本的には他の生命保険との組み合わせで活用されています。

生命保険の基本形を組み合わせた商品も

定期付終身保険の仕組み

昨今では、生命保険の基本形を組み合わせた保険商品も登場しています。

たとえば、終身保険に定期保険を特約で付けた定期付終身保険など、生命保険の種類ごとに商品は豊富です。

ただし、ひとつの保険で様々な保障を備えようとすると、保険料が割高になったり、保険内容の見直しがしにくいといったデメリットもあります

保険料水準や契約後の見直しやすさなどの面から、自分に合った複数の保険商品を組み合わせて、保障を確保したほうがいいケースも少なくありません。

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※調査概要:申込数をもとに算出。オカネコ保険比較調べ、集計期間:2024/09/16〜2024/10/15(申込数が同数の場合は、資料請求数と各社ソルベンシーマージン比率をもとに算出)
※ご検討にあたっては、「商品パンフレット」・「契約概要・注意喚起情報」・「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認ください。

一般的な保険商品の種類

生命保険の基本形は、上述の通り「定期保険」「終身保険」「養老保険」の3種類に分類されます。

ただし、実際には保険金の受け取り方法や解約返戻金の有無などによって、次のように種類が細かく分けられています。

生命保険の種類(一例)
生命保険生命保険特徴
定期保険定期保険・一定の保険期間内に死亡した場合に保険金が支払われる
・同じ保障内容の終身保険より保険料が割安
収入保障保険・一定の保険期間内の死亡保障を備えられる
・定期保険よりも保険料が割安な代わりに、保険期間が長くなるほど保険金の受取総額は減少する
就業不能保険・病気やケガなどの就労不能状態となった場合に保険金が支払われる
・主に働けない期間の収入減少に備えるための保険
逓減定期保険・保険期間中に受け取れる保険金額が減少していく保険
・保険金の受け取り方法は一括のみ
逓増定期保険保険期間中に受け取れる保険金額が増加していく保険保険期間中の解約時のみ解約返戻金が受け取れる保険期間満了時は保険金支払いがない
長期平準定期保険・通常よりも保険期間が長い定期保険
・保険期間中の解約時のみ解約返戻金が受け取れる
・保険期間満了時は保険金支払いがない
終身保険終身保険・一生涯にわたって死亡保障を備えられる
・解約まで契約時の保険料が継続するが、保険料は定期保険よりも割高
低解約返戻金型終身保険・保険料払込期間中の解約返戻金が低めに抑えられている終身保険
・満了後は解約返戻金が払い込んだ保険料を上回る場合もある
積立利率変動型終身保険・市場金利を元に定期的な積立利率の見直しが行われる保険
・支払われる保険金や解約返戻金の額が変動する
利率変動型積立終身保険・積立部分を主契約とし、様々な保障内容を特約として自由に付帯できる
・積立部分の利率は市場金利を元に定期的な見直しが行われる
・「アカウント型保険」とも呼ばれる
定期付終身保険終身保険を主契約とし、特約として定期保険を付帯できる保険
無選択型終身保険加入時の健康状態の告知義務が設けられていない生命保険
養老保険死亡保障と貯蓄機能の両方を兼ね備えた保険死亡保障額と満期保険金の受取額が同額なことが特徴
その他変額保険・保険会社の運用結果によって保険金や解約返戻金の額が変動する保険
・終身型・有期型・変額年金など、様々なタイプがある
外貨建て保険・保険料や保険金など全ての支払いが外貨で行われる保険
・為替相場の影響を受けて円建て保険よりも高い利率が期待できる
・反対に元本割れの可能性もあるため注意が必要
医療保険・入院や手術など、高額な医療費が発生した場合に保険金が支払われる
・公的医療保険ではカバーできない医療費(自由診療や先進医療、差額ベッド代など)に保険金を充てることも可能
がん保険・がん治療に特化した医療保険
・診断給付金や入院給付金、手術給付金など、がんを対象とした様々な保障が受けられる
特定疾病保障保険・所定の病気に罹患した場合に保険金が支払われる保険
・保険会社や保険商品によって定期型・終身型などが選べる

なお、必要な保障内容はライフステージや家族構成、所得状況など、個人によって異なります

どの保険に加入すればいいか迷ったときは、お金のプロであるファイナンシャルプランナーの無料相談を検討してみてください。

保障に合わせた生命保険の種類

生命保険に加入する際は、その加入目的を明確にしておく必要があります。様々な生命保険が登場していますが、保険会社や保険商品によって保障内容は大きく異なります。

安易に生命保険を選んでしまうと、本当に保障が必要となったときに満足できるほどの保障が受けられずに困窮してしまうことも起こり得ます

ここでは保障に合わせた生命保険の一例を解説するので、生命保険選びの参考にしていただければ幸いです。

監修者 株式会社400F オンラインアドバイザー
上田 雄貴
公的保険アドバイザー / 2級FP技能士 / 証券外務員二種

保険会社によって、世の中には非常に多くの保険の種類が存在します。各保険会社の商品には優位性があるものもあれば、他社に比べて保障内容が劣る商品もあるのが事実です。

当社は、複数社の保険会社を取り扱っています。ご要望に応じて必要な保険、その中でも給付要件に優位性がある商品や保険料が抑えられる商品をご提案することが可能です。

たくさんの保険種類の中から最適な保険の選び方をお手伝いさせていただきますので、もしご自身で加入すべき保険が分からない方は、ぜひお気軽にご相談いただければ幸いです。

万が一の際、遺された家族にお金を残したい場合

もしものときに遺族へお金を残したい場合は、次の生命保険を検討するのがおすすめです。

万が一の際、遺された家族にお金を残したい場合
  • 終身保険:一生涯にわたって保障を備えられる。自身の葬儀費用の準備にも活用される
  • 定期保険:一定期間に特化した死亡保障。少額の保険料負担で大きな保障を備えられる
  • 学資保険:子どもの教育資金を貯蓄するための保険。被保険者(親)の死亡後は保険料の払込が免除される
  • 収入保障保険:被保険者が死亡した場合、満期を迎えるまで遺族に年金形式で保険金が支払われる

定期保険や終身保険に加入していれば、遺族の生活費や子どもの教育費、自身の葬儀費用などに備えられます

また、収入保障保険は満期を迎えるまで遺族に対して年金形式で保険金が支払われるため、遺された家族の生活費や教育資金の支払いに充てることができます。

死亡保障に関しては上記の保険で備えつつ、日常生活でのケガや病気、就業不能状態へのリスクに応じて、就業不能保険や医療保険への加入をあわせて検討できるとよいでしょう。

病気やケガの治療で発生する高額な医療費や、その期間中の収入減少にも備えられるようになります。

将来のための資金準備をしたい場合

将来のために資金準備をしたい場合に検討すべき生命保険は、次のとおりです。

将来のための資金準備をしたい場合
  • 終身保険:契約時の保険料のまま一生涯の保障を備えられる。解約時には解約返戻金が受け取れる
  • 養老保険:死亡保障と貯蓄性の両方を兼ね備えた保険。無事に満期を迎えられれば満期保険金が受け取れる
  • 学資保険:子どもが一定の年齢に達するとお祝い金または満期保険金が受け取れる
  • 個人年金保険:一定の年齢まで保険料を払い続けると、その後一定期間または一生涯に渡って年金が受け取れる

これらの生命保険は、いずれも払い込んだ保険料に応じて解約返戻金や満期保険金、年金形式で保険金が受け取れます。

いわゆる「貯蓄型保険」と呼ばれるタイプで、毎月の保険料負担は大きくなりがちですが、保障を備えながら将来を見据えた資金準備に取り組めることが特徴です。

自分や配偶者の老後資金の準備や、子どもの進学費用・教育資金などを貯蓄したい場合は、これらの生命保険を積極的に検討しましょう。

まとめ

人の生死に関わる損害を保障する生命保険は、次の3通りの基本形に分類されます。

生命保険(死亡保険)の3種類の基本形
種類定期保険終身保険養老保険
特徴・一定期間に限定した保障が受けられる
・同じ保障内容の終身保険よりも保険料が割安
・契約更新の際に保険料が値上がりする
・一生涯にわたって保障が受けられる
・契約時から解約時まで保険料は変わらない
・同じ保障内容の定期保険よりも保険料が割高
・死亡保障と同額の満期保険金が受け取れる
・保険期間は一定で契約を更新できないケースが多い
満期ありなしあり
満期保険金なしなしあり
解約返戻金なしありあり

ただし、実際は保険金の受け取り方や解約返戻金の有無などによって、さらに細かな種類に分けられています。

保険会社や保険商品によって保障内容は大きく異なるため、生命保険の加入目的を明確にした上で、比較検討することを心がけましょう。

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※調査概要:申込数をもとに算出。オカネコ保険比較調べ、集計期間:2024/09/16〜2024/10/15(申込数が同数の場合は、資料請求数と各社ソルベンシーマージン比率をもとに算出)
※ご検討にあたっては、「商品パンフレット」・「契約概要・注意喚起情報」・「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認ください。

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オカネコ保険比較 編集部

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