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大学生の保険加入率は3~4割? 大学生が備えたいリスクと生命保険の考え方まとめ

記事更新日: 2025年01月17日大学生の保険加入率は3~4割? 大学生が備えたいリスクと生命保険の考え方まとめ

大学生の保険加入率

大学生の保険加入率を的確に示す公的データはありませんが、調査を見ると、3~4割程度の大学生は何らかの保険・共済に加入していることがわかります。

まず、令和5年度(2023年度)時点で大学全体の在学者数は294万6,000人(※1)います。

厚生労働省年金局の調査によると、20~24歳の国民年金加入者のうち、4割が何らかの生命保険・個人年金保険に加入しています(※2)

  • 国民年金加入者の20-24歳:42.9%が加入
  • 国民年金加入の学生納付特例者:42.7%が加入

国民年金は大学生であっても20歳から加入して保険料を払う必要がありますが、大学生の多くは収入に限りがあるため、学生納付特例制度を利用しています。

また、大学生が保険に加入する場合、身近な存在である大学生協の共済に加入する場合は多いと考えられるので、大学生のうち3~4割程度は何らかの保険・共済に加入していると言えるでしょう。

出典※1:文部科学省「令和5年度学校基本調査」
出典※2:厚生労働省年金局「令和4年4月 令和2年国民年金被保険者実態調査結果の概要」

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調査概要:申込数をもとに算出。オカネコ保険比較調べ、集計期間:2024/12/16〜2025/1/15(申込数が同数の場合は、資料請求数と各社ソルベンシーマージン比率をもとに算出) ※ご検討にあたっては、「商品パンフレット」・「契約概要・注意喚起情報」・「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認ください。

大学生が備えたいリスク

18歳になれば立派な成人です。そのうえ大学生はサークルやアルバイトなどで交友関係も行動範囲も一気に広がります。必然的に、生活の中で考えるべきリスクは多くなるでしょう。

大学生が備えたい代表的なリスクとして、主に次の3つが挙げられます。

自身の病気・ケガ

インフルエンザや新型コロナウイルス感染症などが重症化したり、サークルや運動部活動中にケガをしたりするリスクがあります。

特に1人暮らしの場合、入院や手術時は家族の助けが必要となり、移動費も含めると学生にとって大きな負担です。若いとはいえ、病気やケガのリスクは誰にでもあるため、必ず備えを検討しましょう。

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他人へのケガ・賠償責任

大学生活では自転車や公共交通機関を利用する機会が増え、人によっては運転免許も取得します。若さゆえに、ちょっとした過失が思わぬ交通事故につながることもあるでしょう。万が一の事故に備え、他人のケガや物に対する賠償責任の補償があると安心です。

特に近年は、自転車事故による高額賠償の事例が増えています。自治体によっては、自転車による損害賠償責任を補償する自転車保険の加入が必須です。自転車利用者は自治体の条例を確認したうえで、自転車保険の加入を検討しましょう。

火災・盗難のリスク(一人暮らし・下宿の場合)

親元を離れて1人暮らしや下宿などをする場合は、住まいの火災や盗難、家財破損などのリスクを考えなければなりません。

通常、賃貸住宅に入居する際は火災保険の加入が必須です。物件によっては自ら火災保険を選ぶ必要があるため、専門家や周囲の大人に相談しながら適切な補償内容の火災保険に加入しましょう。下宿する場合は、お世話になる家での火災や家財破損などに備え、損害賠償責任の補償を検討しましょう。

大学生に必要性の高い保険

上記で解説したリスクを元に考えると、大学生に必要性の高い保険として次の4つが挙げられます。

火災保険(賃貸住宅に住むなら必須)

先述のとおり、一人暮らしで賃貸住宅に住む場合は火災保険の加入が必須です。賃貸住宅を契約する際は、不動産会社から賃貸住宅専用の火災保険加入を求められるため、必ず加入しましょう。

賃貸住宅専用の火災保険とは、大家さんへの損害賠償責任補償と家財の補償が付いた保険です。

  • 大家への賠償責任補償:借りている部屋が火災で損壊した時の賠償責任を補償
  • 家財の補償:借りている部屋の家財が火災で破損したり、盗難で紛失したりした時の補償

家財の補償で盗難もセットになっていると、賃貸住宅の敷地内で起きた盗難も補償されます。日常的に自転車を使う人は、しっかりした盗難補償もあると安心です。

他人や他人のケガを補償する個人賠償責任保険

個人賠償責任保険とは、他人の体にケガをさせたり、他人の物を壊したりした時の損害を補償する保険です。個人またはその家族を対象とし、法律上の損害賠償責任を負った場合の損害を補償します。なお、自転車事故を対象とした自転車保険も、個人賠償責任保険の一種です。

個人賠償責任保険は自動車保険や火災保険、傷害保険などに特約として付帯でき、多くの場合は加入者の家族も補償します。そのため、知らない間に複数の保険で個人賠償責任の補償が重複していることがあります。特に持ち家やマイカーがある家庭では自動車保険や火災保険に加入している可能性が高いため、家族の加入状況を確認したうえで検討してください。

万が一の際の学費を賄う育英費用保険

育英費用特約保険とは、傷害保険に親の死亡保障などの育英費用特約を付帯した商品を指します。大学生の子どもが加入する傷害保険に、子どもの扶養者(親など)を対象とした死亡保障や後遺障害補償を付帯している商品がほとんどです。

親に万が一のことがあるとまとまった保険金を受け取れるため、在学中の学費や生活費に備えることができます。ただし、商品によって子どもの年齢に制限が付く場合もあります。加入時には、子どもの年齢と扶養者の死亡保障内容をよく確認しましょう。

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自動車保険・バイク保険(車やバイクに乗る場合)

大学生になると免許を取得する人が増えます。休日に自動車に乗ったり、大学やバイト先までバイクで行ったりなど、日常的に自動車やバイクに乗る場合は必ず保険に加入しましょう。

自動車保険・バイク保険には強制加入の自賠責保険と任意加入の任意保険があります。

自賠責保険だけでは幅広い損害に備えられないため、任意保険もあわせて検討しましょう。実家の自家用車に乗る人は、親が加入している任意保険の搭乗者に子どもを追加する必要があります。

大学生向けの保険・共済制度

大学生向けの保険・共済制度には、以下のような種類があります。(※2024年12月時点の情報です)

大学生協の「CO・OP学生総合共済」

もっともポピュラーな大学生向け共済制度で、2023年度時点で約77万人超の加入者がいます。契約を引き受けるのは日本コープ共済生活協同組合連合会で、大学生協は取扱保険代理店という位置づけです。

保障内容
  • 学生本人の病気やケガによる入院・手術・ケガの通院保障
  • 学生本人の死亡保障
  • 親など扶養者の死亡・重度障害保障(育英費用)

大学生協の「学生賠償責任保険」

先ほどと同じ、大学生協の個人賠償責任保険です。

保障内容
  • 他人や他人の物に対する個人賠償責任補償

実家暮らし向け「一人暮らし特約なし」タイプと「一人暮らし特約あり」タイプがあり、後者であれば賃貸住宅向けの火災保険に適応する補償が付帯しています。賃貸住宅入居時の火災保険を探している人は、「学生賠償責任保険(一人暮らし特約あり)」も検討候補にするといいでしょう。

総合保険センターの「学生のための総合保険」

総合保険センターの大学生向け総合保険です。引受保険会社はチューリッヒ保険で、総合保険センターは取扱保険代理店です。

保障内容
  • 他人や他人の物に対する個人賠償責任補償
  • 学生本人のケガによる入院・手術・通院保障
  • 学生本人のケガや特定感染症、熱中症などで後遺障害が生じた場合の費用
  • 学生本人が特定感染症出なくなった場合の葬祭費用
  • 親など扶養者の死亡・重度障害保障(育英費用)

個人賠償責任補償に病気やケガ、育英費用の保障が付いているため手厚い内容となっており、大学生に必要な補償を一通り備えることが可能です。希望者は、特約で賃貸住宅専用の火災保険に適応する「ひとり暮らし補償」を付帯できます。

日本国際教育支援協会の「学生教育研究災害傷害保険」

公益財団法人日本国際教育支援協会が提供する、学生向け傷害保険です。主に学内での教育研究活動中の事故を補償対象としているため、大学生活に関連しないプライベートでの事故は対象外です。

保障内容
  • 大学での教育研究活動中の事故によるケガの補償
  • クラブ・サークル活動中やキャンパス内での事故によるケガの補償

損害保険会社が引き受ける傷害保険のため、病気に関する補償はありません。ただし、教育研究活動中の急性食中毒や、ケガが原因の病気は補償対象です。通学特約を付帯すると、通学中や学校施設等の移動中に生じた傷害事故も補償対象となります。

大学生の保険に関するよくある質問Q&A

大学生の保険に関して、よくある疑問をQ&A形式で紹介します。

Q.大学在学中でも保険に加入できますか?

資格要件を満たしていれば、在学中でも加入できます。

<主な保険・共済の加入資格>
  • 「CO・OP学生総合共済」「学生賠償責任保険」:35歳未満の大学生
  • 「学生のための総合保険」:満23歳未満の大学生(大学院、短期大学、高等学校、高等専門学校等に通う学生も含む)
  • 「学生教育研究災害傷害保険」:日本国際教育支援協会の賛助会員となっている大学院・大学・短期大学に在籍する学生

Q.大学生の保険は誰が契約者になるのですか?

被保険者は学生本人(子ども)ですが、学生または学生の親が契約者になります。契約者は保険料を支払うことになるため、どちらが契約者になるのか、親とよく話し合いましょう。なお、「CO・OP学生総合共済」「学生賠償責任保険」で契約者になれるのは、大学生協の組合員または組合員と同一の世帯に属する人のみです。

まとめ

大学生になると行動範囲が一気に広がるうえ、成人として責任を問われることも多くなります。日常生活におけるさまざまなリスクに備え、保険や共済を用意しておくと安心です。

ただし、大学生に必要な個人損害賠償責任保険は自動車保険や火災保険など他の保険に付帯していることがあります。無駄な補償の重複を防ぐために、まずは家族が加入している保険の補償を確認したうえで必要な補償を検討しましょう。

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調査概要:申込数をもとに算出。オカネコ保険比較調べ、集計期間:2024/12/16〜2025/1/15(申込数が同数の場合は、資料請求数と各社ソルベンシーマージン比率をもとに算出) ※ご検討にあたっては、「商品パンフレット」・「契約概要・注意喚起情報」・「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認ください。

オカネコ保険比較 編集部

オカネコ保険比較 編集部

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