新NISAの制度内容や運用方法、投資先の金融商品の選び方などの悩みが尽きず、なかなか資産運用を始められない方も多いのではないでしょうか。中には「資産運用に興味はあるけど、仕事や育児で忙しくて窓口まで相談しに行く時間がない」という投資初心者もいるかもしれません。
新NISAは年間360万円までの新規投資が非課税で運用できることが特徴の制度です。ですが、後から前年以前の非課税枠を利用することはできません。NISAは運用期間が長くなるほど効率よく資産運用を進められるため、一刻も早く悩みを解決して、なるべく早いうちにNISAで運用を始めるべきです。
本記事では、新NISAの悩みを親身にサポートしてくれるおすすめの相談先を4つご紹介します。相談先を選ぶときの注意点や事前に準備すべきことについても解説するので、NISAの相談先を探している方はぜひ参考にしてください。
- 新NISAの悩みを親身にサポートしてくれるおすすめの相談先として銀行・証券会社・IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)・オカネコがあげられる
- NISAや投資信託に精通したアドバイザーを選ぶために保有資格や投資経験の有無といった情報を確認したり、自身の投資経験や考え方、資産状況に合った中立的なアドバイスをしてくれる相談先を選ぶことが大切
- 相談前の準備として、新NISAについての基本的な制度内容を理解し、資産運用で達成したいゴールを明確にするだけでなく、NISAに投資可能な予算を決めておく必要がある
新NISAの悩みをサポートしてもらえるおすすめ相談先
新NISAについての相談は、銀行や証券会社、保険代理店などの様々な窓口が利用できます。
自宅の最寄りに相談可能な店舗があれば、仕事帰りや買い物帰りのついでに気軽に相談できるので安心です。
一方、相談窓口や担当者によっては、資産運用に関する専門知識が乏しいケースも少なくありません。そのため、事前に何も調べずにただ近いからという理由で相談窓口を選んでしまうのはおすすめしません。
そこで、この項目では、編集部が厳選した「新NISAの悩みを親身にサポートしてくれるおすすめの相談先」を4つご紹介します。
新NISAの悩みをサポートしてもらえるおすすめ相談先
銀行
銀行で新NISAの相談 | |||
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特徴 | 預金や融資のほか、資産運用全般をサポートしてくれる最も身近な窓口 | ||
どんな人におすすめ? | 最寄りの銀行窓口で対面相談をしたい方 | ||
相談できる内容 | 投資信託、生命保険、定期預金など資産運用全般 | ||
料金 | 無料(一部例外あり) |
NISAに関する悩み相談は、日本全国の数多くの銀行窓口で対応してもらえます。普段から預金や融資などで銀行を利用している方にとって、最も利用しやすい窓口と言えるでしょう。
特に、銀行員は証券外務員や生命保険の募集人資格を保有しているケースが多く、NISA以外にも投資信託や生命保険を含む資産運用全般のサポートをしてもらえます。
ただし、手数料が割高で取扱商品数が少ない場合が多く、限られたラインナップからしか金融商品を選ぶことができないのが難点です。銀行では株式の購入ができないため、将来的に株式投資への挑戦も考えている方は、他の窓口を選んだほうが良いかもしれません。
割高な手数料がかかってでも問題がない方、身近に相談窓口がある点に魅力を感じる方は、銀行でNISAの相談をするのが良いでしょう。
証券会社
証券会社で新NISAの相談 | |||
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特徴 | NISAを含む様々な資産運用全般に精通しており、タイムリーな情報を仕入れられる | ||
どんな人におすすめ? | じっくり腰を据えて資産運用の専門家に相談をしたい方 | ||
相談できる内容 | 株式、債権、投資信託、REITなどの金融商品全般 | ||
料金 | 無料(一部例外あり) |
証券会社はNISAを含む様々な資産運用全般に精通しており、専門的でより具体的なアドバイスを受けられることが特徴です。
特に、証券会社の営業員は証券外務員以外に生命保険の募集人資格を保有しているケースも多く、NISA以外にも株式投資や投資信託、生命保険を活用した運用についても相談できます。また、刻一刻と価格が変動するマーケットの情報を常に集めていることから、他の相談窓口よりもタイムリーな最新情報を仕入れられることもメリットです。
一方で、窓口のある店舗ならじっくりと腰を据えて資産運用の相談ができますが、銀行と同じく手数料はやや高めです。グループ会社の商品を勧められることも多く、保険商品自体の取り扱いがない窓口も存在します。
最近では手数料が安いネット証券も登場していますが、オンライン限定なので対面での相談ができないなどの欠点があります。
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)
IFAで新NISAの相談 | |||
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特徴 | 特定の金融機関に所属していない金融商品仲介業者。中立的な立場から公平なアドバイスがもらえる | ||
どんな人におすすめ? | 中立的な立場から公平なアドバイスを求めている方 | ||
相談できる内容 | 資産運用全般、ライフプランの相談など | ||
料金 | 基本的に有料 |
IFA(Independent Financial Adviser)は、独立系ファイナンシャルアドバイザーを指す言葉です。特定の金融機関に所属しておらず、提携している金融機関が複数社あるため、提案可能な金融商品の幅が広く、中立的で公平な立場から顧客に寄り添った親身なアドバイスをしてくれます。
IFAは「金融商品仲介業者」であり、顧客資産の管理などは自社で行っておらず、顧客に対して資産運用のアドバイスや金融商品を提案することが主な業務内容です。一方、証券会社は「金融商品取引業者」であり、金融商品の販売以外に顧客資産の管理も同時に行っている点に違いがあります。
証券会社の担当者は遠方に転勤してしまうケースも多いため、長期的な信頼関係を築きづらい側面があります。IFAは金融機関に所属しているわけではないため、転勤や特定商品の勧誘といった制約がないことが特徴です。
ただし、IFAによって得意とする相談内容に違いがあるため、場合によってはNISAに精通していない担当者がいるかもしれません。IFAによって仲介可能な提携先も異なり、相談が有料なケースも多いので、事前に情報収集をしたうえで活用することを心がけましょう。
オカネコ
オカネコで新NISAの相談 | |||
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特徴 | 自分に合ったFPやIFAとオンラインで気軽に資産運用に関する無料相談ができる | ||
どんな人におすすめ? | 時間を問わずオンラインで手軽にNISAの相談をしたい方 | ||
相談できる内容 | 資産運用全般、ライフプランの相談など | ||
料金 | 無料 |
オカネコは、国内最大級の家計診断・相談サービス※1で、2024年6月末時点におけるオカネコ体験者数は100万人※2を超えており、数多くの方のお金に関する不安や悩みに対するサポートを行っています。
オカネコには証券外務員や生命保険募集人資格、その他にもファイナンシャル・プランナーの上級資格「CFP」の取得者など、専門資格の保有者が多数在籍していることが特徴です。
資産運用以外にも、将来を見据えたライフプランの設計、住宅購入の資金計画や保障の見直しなど、多岐に渡る相談内容に対応しています。無料相談が可能なオンラインチャット形式で、匿名で直接相談できるアドバイザーも多いため、気軽にNISAの相談をできる点が魅力的なポイントです。
※1:現時点での当社データベース及び他社公表情報の比較調査による
※2:2024年6月末時点当社データベースより概算(オカネコサービスすべての実績総数)
新NISAの相談先を選ぶときの注意点
新NISAの相談先を選ぶときは、以下の3つの注意点に気をつけましょう。
それぞれの注意点について解説するので、投資初心者の方や初めてNISAの相談先を探しているという方は、必ず目を通すようにしてください。
NISAや資産運用に関する専門知識を持っているか
NISAの相談先を選ぶときは、NISAや資産運用に関する専門知識を持つ専門家が対応してくれるかどうかを確認しましょう。金融機関に属している担当者だからと言って、必ずしも資産運用や投資経験があるとは限りません。経験に乏しい担当者だと、いざ具体的なアドバイスを求めたとしても納得の行く答えが得られない可能性もあります。
また、資格を保有しているから必ずしも安心というわけではありませんが、保有する資格が多い担当者のほうが、資産運用や金融商品の勉強により多くの時間を割いていることが伺えます。長期的に付き合っていくことを踏まえると、資産運用に精通したアドバイザーを選ぶために保有資格や投資経験の有無といった情報を確認しておくと安心です。
NISAの相談に不向きな窓口もある
相談先を選ぶ際、NISAの相談には不向きな窓口も存在します。
NISAの相談に不向きな窓口
- 保険会社・保険代理店
- マネースクール・セミナー
保険募集人は投資信託の販売資格の保有が必須とはされていないため、保険会社や保険代理店でNISAの相談をしても専門的なアドバイスを得られない可能性があります。
NISAの仕組みや制度の特徴といった一般的な内容については説明してもらえますが、より専門的で具体的なアドバイスを求める場合は、銀行や証券会社、IFA、オカネコなどを利用するのがおすすめです。
自分の投資経験に合わせて相談に乗ってくれるか(初心者でも相談しやすいか)
NISAの相談先を選ぶときは、相談者の投資経験に合わせて相談に乗ってくれるかどうかも大事なポイントです。投資初心者の場合、投資の基礎や仕組みを理解することが何よりも大切です。基本的な質問内容でも親身になって回答してくれる相談先を選ぶと、今後の長い投資人生の礎を構築できるのでおすすめです。
証券会社や銀行窓口で相談する場合は、事前に相談内容について問い合わせをしておくのも良いでしょう。一方、特定の金融商品ばかりを進めてくる営業員は自身の営業成績や会社の利益しか見ていないので注意が必要です。
中立的な立場から顧客に寄り添ったアドバイスをしてくれるか
NISAの相談先を選ぶときは、中立的な立場から顧客に寄り添ったアドバイスをしてくれるかどうかも大切なポイントです。営利企業である金融機関には、営業成績や商品販売数など数値目標が多くの場合存在します。本来であれば顧客本位で対応すべきところ、その関係で会社本位の提案をする営業担当がいることも事実です。
顧客の考え方や資産状況に合わせて、幅広い金融商品の中から、中立的な立場でアドバイスや提案をしてくれる相談先を選ぶことを心がけましょう。
新NISAの相談前に準備すること
新NISAについて相談をする際は、事前に準備しておくべきことがあります。
新NISAの相談前に準備すること
それぞれの準備内容について解説するので、投資初心者の方は事前準備を進めたうえで、NISAの相談窓口までお問い合わせください。
NISAの基本的な制度内容を理解しておく
NISAの相談をする前に、NISAの基本的な制度内容について理解しておきましょう。
新NISA制度の特徴
- 年間360万円(成長投資枠240万円、つみたて投資枠120万円)までの新規投資が非課税
- 投資対象は成長投資枠が上場株式・投資信託等、つみたて投資枠が長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託のみ
- 非課税期間が無期限化(非課税保有上限は1,800万円まで)
- 資産の売却で翌年から非課税枠の再利用が可能
- 成長投資枠とつみたて投資枠はどちらか一方のみを利用することも可能
- いつでも資産の売却・引き出しが可能で換金性が高い
- 18歳以上であれば誰でも利用可能で、金融機関によっては最低100円からの少額投資に対応
2024年以降のNISA制度は「新NISA」と呼ばれており、2023年までの「一般NISA・つみたてNISA」とは全く別物の制度として運用されています。
通常の金融商品は得られた利益に対して20.315%(※)の税金が課せられますが、新NISAでは年間360万円までの新規投資が非課税となるため、より多くの資金を手元に残せることが特徴です。※2024年6月28日時点
新NISAに投資した元本や運用で得られた利益はいつでも換金できるうえ、資産を売却すれば翌年に非課税枠が復活します。緊急でまとまった資金が必要となった場合でも、柔軟に資産を引き出すことができます。
基礎知識がない状態で相談をしても担当者との間に齟齬が生まれやすく、不安や悩みの解決に至らず時間を無駄にすることにもなりかねません。NISAの基礎知識を勉強したうえでわからないことが出てきた場合は相談先に質問するようにしましょう。
NISAを利用した資産運用で達成したいゴールを明確にしておく
NISAを利用する際は、資産運用で達成したいゴールを明確にしておくことも大切です。ゴールを明確にしておけば、そこから逆算して毎月の積立金額や利回り、運用期間を割り出すことができます。
「NISAを活用して◯年後に□□万円にまで資産を増やすためには毎月△△円の積み立てが必要」といった形で、担当者からも適切なアドバイスを受けやすくなるでしょう。
NISAに投資可能な予算を決めておく
NISAに投資可能な予算についても考えておきましょう。NISAはいつでも資産の売却・引き出しが可能ですが、実際に換金できるまでには手続き完了から1週間程度の時間が必要です。日々の生活費や緊急時の備えを残しておかないと、万一の事態が発生したときに対応できません。
NISAに投資可能な予算を決める際は、生活費や緊急時の費用を除いた余剰資金を充てることを心がけてください。
まとめ
本記事では、新NISAの悩みや不安を解消するためのおすすめの相談先について解説しました。
編集部がおすすめするNISAの相談先は以下の4種類で、NISA以外に対応可能な相談内容が異なります。
新NISAの悩みをサポートしてもらえるおすすめ相談先 | |||
---|---|---|---|
相談先 | 特徴 | 費用 | |
銀行 | 預金や融資のほか、資産運用全般をサポートしてくれる最も身近な窓口 | 無料(一部例外あり) | |
証券会社 | NISAを含む様々な資産運用全般に精通しており、タイムリーな情報を仕入れられる | 無料(一部例外あり) | |
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー) | 特定の金融機関に所属していない金融商品仲介業者。中立的な立場から公平なアドバイスがもらえる | 有料 | |
オカネコ | 自分に合ったFPやIFAとオンラインで気軽に資産運用に関する無料相談ができる | 無料 |
「資産運用に興味はあるけど、仕事や育児で忙しくて窓口まで相談しに行く時間がない」という方は、これら4つの相談先から自分に合った窓口を選んで、NISAの悩みや不安について相談してみましょう。
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