50代女性は生命保険を毎月いくら払うと良い?
生命保険文化センターが全国の18〜79歳の個人を対象とした「生活保障に関する調査」によると、50代の生命保険(全生保)の平均保険料は以下の結果となっています。
参照:年間払込保険料(全生保)|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター
また、全国の世帯員2人以上の世帯を対象とした「生命保険に関する全国実態調査」を参照すると、年代ごとの年間払込保険料は以下の通りでした。
参照:生命保険の世帯年間払込保険料|2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査|生命保険文化センター
これらの結果を踏まえると、概ね15,000円前後の保険料を支払っている50代女性が多いことが伺えます。
一方、上記の結果は年齢別の平均額となっており、本人の年収や子どもの有無といったライフステージは加味されていません。
本人年収別、ライフステージ別の女性の年間払込保険料(全生保)は以下の通りなので、合わせて確認しておきましょう。
参照:年間払込保険料(全生保)|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター
参照:年間払込保険料(全生保)|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター
一般的な生命保険の保険料は、年収の5〜7%の金額を目安にするのが良いとされていますが、パートやアルバイトとして働いていて年収が100万円未満の方や専業主婦の方は、概ね11,000円前後の保険料を支払っていることがわかります。
一方、収入が増えるに応じて平均の年間払込保険料も増加傾向にあり、年収500万円以上の女性は月額で3万円近い金額の保険料を支払っています。
ただし、生命保険の保険料は保険金額や保険期間によって金額が大きく変動します。家族構成や年収によって世帯ごとの必要保障額も異なるので、上記はあくまで目安程度に留めておくのが良いでしょう。
SBI生命
メディケア生命
チューリッヒ生命
※調査概要:申込数をもとに算出。オカネコ保険比較調べ、集計期間:2024/09/16〜2024/10/15(申込数が同数の場合は、資料請求数と各社ソルベンシーマージン比率をもとに算出)
※ご検討にあたっては、「商品パンフレット」・「契約概要・注意喚起情報」・「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認ください。
50代女性の生命保険加入状況
この項目では、生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」より、50代女性の生命保険の加入状況を紹介します。
50代女性の加入率に合わせて、年代別の平均保険金額や平均保険料についてもまとめています。
生命保険の見直しや新規加入を検討中の50代女性は、ぜひ参考にしてください。
50代女性の加入率
※18~19歳の内容を省略しています
参照:生命保険加入率|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター
参照:疾病入院給付金の有無(全生保)|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター
50代女性の生命保険加入率を見ると、全生保の場合で87.8%、医療保険の場合で78.3%です。8割の50代女性が生命保険に加入して、もしもの時のリスクに備えていることが伺えます。
性別に絞って見ると、女性特有の疾病(乳がんや子宮頸がんなど)の存在や、将来の金銭リスクに対して大きな不安を抱えている方が多いことが予想され、男性よりも女性のほうが加入率は高い結果でした。
50代女性の保険料の平均
参照:年間払込保険料(全生保)|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター
令和4年度における50代女性の平均払い込み保険料は、1年間で約19万円、1カ月平均で約1.6万円です。
全年代で比較すると保険会社に支払う保険料は50代が最も高く、何かと支出が多い年代で加齢に伴う健康リスクを考慮して、多くの方が生命保険に加入してもしもの時の保障を備えていることがわかります。
一方、性別で比較すると、女性よりも男性のほうが保険会社への払い込み保険料は高くなる傾向にあります。
近年では女性の社会進出も増えていますが、家計の大部分を男性が支えている世帯が多いと考えられ、女性よりも男性の保障内容を重視する世帯が多いものと推測できます。
50代女性の保険金額の平均
※18~19歳の内容を省略しています
参照:生命保険加入金額(全生保)|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター
参照:疾病入院給付金日額(全生保)|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター
令和4年度の50代女性の平均保険金額は、全生保の場合で約737万円、疾病入院給付金日額の場合で約8,669円です。
年代別で比較して見ると、50代女性の平均保険金額は20代の平均を下回っており、そこまで多額の保険金を備えていないことがわかります。
一方、医療保険の保険金額は50代が最も高い平均となっており、多くの50代女性が加齢に伴う健康リスクに対して医療保険で備えていることが伺えます。
50代女性が生命保険で備えるべきリスクは?
生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」を参照すると、50代女性における直近5年間の生命保険の加入目的の割合は、次の通りです。
参照:直近加入契約の加入目的|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター
50代女性の多くは「医療費への備え(64.0%)」として生命保険に加入しており、次いで「死亡時の備え(16.9%)」、「老後資金への備え(8.4%)」と続きます。
また、「介護時への備え(2.6%)」として生命保険を活用する50代女性も一定数存在することがわかります。
これらの結果を踏まえると、50代女性が生命保険で備えるべきリスクは主に次の3種類と考えられます。
公開されている統計データを用いながら、それぞれのリスクについて解説します。
病気やけがのリスク
40代後半から50代にかけては人生の折り返し地点と言われています。人生も半ばに差し掛かると、加齢に伴う健康リスクの増大により、医療機関を受診する機会も増加します。
たとえば、厚生労働省の「令和2年(2020)患者調査の概況」を参照すると、50代の受療率は以下の通りです。
医療機関の受療率(人口10万対)(令和2年) | |||
---|---|---|---|
年齢 | 総数 | 入院 | 外来 |
20歳代 | 5,352人 | 339人 | 5,013人 |
30歳代 | 6,720人 | 503人 | 6,217人 |
40歳代 | 7,842人 | 618人 | 7,225人 |
50歳代 | 10,540人 | 1,142人 | 9,398人 |
60歳代 | 16,166人 | 2,102人 | 14,064人 |
70歳代 | 24,924人 | 3,748人 | 21,176人 |
80歳代 | 30,444人 | 7,868人 | 22,575人 |
90歳代以上 | 15,930人 | 6,682人 | 9,248人 |
※各年代の合計値を記載しています
参照:表4 性・年齢階級別にみた受療率(人口10万対)|2 受療率|令和2年(2020)患者調査の概況|厚生労働省
上記の調査結果を見ると、特に50代から受療率が大きく上昇し始め、60代以降も医療機関の受療率は常に高い状況が続いています。
生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」によれば、50代女性が直近5年以内の入院で負担した1日あたりの医療費は平均26,297円、50代の平均入院日数は12.7日です。
単純に計算すると、50代女性が一度の入院で支払う自己負担分は約33.4万円にも上ります。この金額は健康保険や国民健康保険が適用された後の自己負担額なので、全額を貯蓄や収入から賄わなければなりません。
生命保険(医療保険)に加入していれば、入院時や手術時に保険金が支払われるため、たとえ高額な医療費が発生しても安心して治療に専念できるようになります。
特に、女性特有の疾病(乳がんや子宮頸がんなど)の存在もあるため、50代女性にとって生命保険(医療保険)の必要性は非常に高いと考えられるでしょう。
SBI生命
チューリッヒ生命
なないろ生命
※調査概要:申込数をもとに算出。オカネコ保険比較調べ、集計期間:2024/09/16〜2024/10/15(申込数が同数の場合は、資料請求数と各社ソルベンシーマージン比率をもとに算出)
※ご検討にあたっては、「商品パンフレット」・「契約概要・注意喚起情報」・「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認ください。
50代女性は悪性新生物(がん)への備えも必要
国立研究開発法人国立がん研究センターの「最新がん統計(2019年データに基づく)」によると、日本人の2人に1人は一生のうちにがんと診断される可能性があるとされています。
一度がんにかかると再発や転移の恐れがあり、治療期間の長期化に伴い医療費も高額化しやすいことが特徴です。特に、50代女性は乳がんや子宮頸がんといった女性特有の疾病への備えも用意しておかなければなりません。
たとえば、厚生労働省の「医療給付実態調査」を参照すると、がん治療における部位別の平均費用は以下の通りです。
【入院】がん治療における部位別の平均費用(令和3年度) | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
傷病名 | 入院 | |||||||||
項目 | 1件あたりの医療費総額 | 1件あたりの自己負担(3割) | 1件あたりの平均日数 | 1日あたりの自己負担(3割) | ||||||
胃がん | 667,620 円 | 200,286円 | 11.6日 | 17,292円 | ||||||
結腸がん | 673,787円 | 202,136円 | 10.9日 | 18,585円 | ||||||
直腸がん | 784,293円 | 235,288円 | 11.7日 | 20,036円 | ||||||
肝がん | 657,694円 | 197,308円 | 10.7日 | 18,472円 | ||||||
肺がん | 730,616円 | 219,185円 | 11.3日 | 19,418円 | ||||||
乳がん | 602,845円 | 180,854円 | 8.7日 | 20,844円 | ||||||
子宮がん | 646,188円 | 193,856円 | 9.2日 | 21,053円 | ||||||
悪性リンパ腫 | 1,072,335円 | 321,701円 | 15.2日 | 21,134円 | ||||||
白血病 | 1,765,683円 | 529,705円 | 18.7日 | 28,334円 | ||||||
その他の悪性新生物 | 676,464円 | 202,939円 | 11.1日 | 18,233円 | ||||||
良性新生物及びその他 | 581,307円 | 174,392円 | 7.9日 | 21,981円 |
※1件あたりの平均日数は、日数÷件数で計算された結果の小数点第一位を四捨五入した数値を記載しています
※点数は1点=10円で計算し、自己負担分は現役世代の3割負担で計算を行っています
参照:令和3年度医療給付実態調査(表番号5 統計表第3表)|厚生労働省
部位や症状によって異なるものの、がんの治療で入院をした際の1日あたりの自己負担額は、概ね2万円前後です。
入院日数が長期化すれば自己負担分も積み重なり、公的医療保険が適用されたとしても医療費の負担が家計に重くのしかかります。
また、がん治療の際に選択肢としてあげられる「先進医療」は、技術料については公的医療保険が適用されないため、全額を自己負担で賄わなければなりません。
50代は老後の生活資金を意識した貯蓄にも取り組む必要があるため、がん保険でもしもの時の高額な医療費に備えておく必要があります。
チューリッヒ生命
なないろ生命
なないろ生命
※調査概要:申込数をもとに算出。オカネコ保険比較調べ、集計期間:2024/09/16〜2024/10/15(申込数が同数の場合は、資料請求数と各社ソルベンシーマージン比率をもとに算出)
※ご検討にあたっては、「商品パンフレット」・「契約概要・注意喚起情報」・「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認ください。
事故や病気による死亡リスク
厚生労働省の「令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、50代の死亡率と主な死因は次の通りとされています。
参照:第5表 死亡率(人口10万対)の年次推移,性・年齢(5歳階級)別|令和4年(2022)人口動態統計月報年型(概数)の概況|厚生労働省
50代の男女別の主な死因(令和4年) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
総数 | 女性 | 男性(参考) | ||||
50〜54歳 | 55〜59歳 | 50〜54歳 | 55〜59歳 | 50〜54歳 | 55〜59歳 | |
1位 | 悪性新生物(82.4%) | 悪性新生物(140.9%) | 悪性新生物(89.0%) | 悪性新生物(131.0%) | 悪性新生物(76.0%) | 悪性新生物(150.8%) |
2位 | 心疾患(30.5%) | 心疾患(47.4%) | 自殺(14.1%) | 心疾患(18.2%) | 心疾患(49.0%) | 心疾患(76.5%) |
3位 | 自殺(23.3%) | 脳血管疾患(26.0%) | 脳血管疾患(12.7%) | 脳血管疾患(15.3%) | 自殺(32.3%) | 脳血管疾患(36.6%) |
4位 | 脳血管疾患(19.8%) | 自殺(22.8%) | 心疾患(11.6%) | 自殺(13.9%) | 脳血管疾患(26.7%) | 自殺(31.6%) |
5位 | 肝疾患(13.2%) | 肝疾患(18.4%) | 肝疾患(5.3%) | 肝疾患(7.1%) | 肝疾患(21.0%) | 肝疾患(29.6%) |
参照:第7表 死亡数・死亡率(人口10万対),性・年齢(5歳階級)・死因順位別|令和4年(2022)人口動態統計月報年型(概数)の概況|厚生労働省
それまでは緩やかに上昇を続けていた死亡率は、50代に突入すると大幅な上昇率となります。
日本人の死因割合を見ると、悪性新生物(がん)が理由で死亡する50代女性も多く、もしもの時の死亡保障を充実させておく必要があります。
もしもの時の介護リスク
50代女性は、自分や配偶者、両親の介護の問題についても考えておかなければなりません。
生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査」によると、直近3年間で介護経験がある方で介護に要した費用のうち、住宅改造や介護用ベッドの購入費などの一時的な費用の合計平均は約74万円、月々の介護費用は平均8.3万円です。
【要介護度別】介護費用の平均額(令和3年) | |||
---|---|---|---|
公的介護保険の利用経験 | 要介護度 | 一時的な費用の合計 | 月額費用 |
あり | 74万円 | 8.3万円 | |
要支援1 | 101万円 | 4.1万円 | |
要支援2 | 37万円 | 7.2万円 | |
要介護1 | 39万円 | 5.3万円 | |
要介護2 | 61万円 | 6.6万円 | |
要介護3 | 98万円 | 9.2万円 | |
要介護4 | 48万円 | 9.7万円 | |
要介護5 | 107万円 | 10.6万円 | |
なし | 90万円 | 6.9万円 | |
全体平均 | 74万円 | 8.3万円 |
介護費用は「要介護度(要支援1〜2、要介護1〜5)」によって金額が大きく変動します。
介護期間の平均は61.1カ月(5年1カ月)で、全体平均と照らし合わせると一度の介護費用は約581万円と非常に高額です。
日本では公的介護保険制度が整備されているため、介護サービスの利用料は1〜3割負担で済みますが、平均して5年以上の介護期間が必要なことを踏まえると、介護期間中の自己負担分は非常に高額になることが予想されます。
生命保険(民間介護保険)に加入していれば、要介護度認定を受けた際に一定額の保険金が支給されるため、高額な介護費用への備えを準備できます。
間近に差し迫った老後リスク
50代女性は間近に差し迫った老後の生活資金についても考慮しなければなりません。
60歳や65歳で定年退職を迎えると、その後は老齢基礎年金や老齢厚生年金などの公的年金が主な収入源となります。
ただし、厚生労働省が公開する「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参照すると、国民年金は約5.6万円、厚生年金(国民年金を含む)は約14.4万円しか受け取れないことがわかります。
各年金受給権者の平均年金月額の推移(令和4年) | ||
---|---|---|
年度 | 国民年金 | 厚生年金(国民年金を含む) |
平成30年度 | 55,708円 | 143,761円 |
令和元年度 | 55,946円 | 144,268円 |
令和2年度 | 56,252円 | 144,366円 |
令和3年度 | 56,368円 | 143,965円 |
令和4年度 | 56,316円 | 143,973円 |
一方、総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)」を参照すると、65歳以降の老後に必要とされる1カ月あたりの平均的な生活費は、次の結果となっています。
老後に必要な1ヶ月あたりの生活費(令和4年度) | ||
---|---|---|
項目 | 独身(単身) | 夫婦 |
食料 | 37,485円 | 67,776円 |
住居 | 12,746円 | 15,578円 |
光熱・水道 | 14,704円 | 22,611円 |
家具・家事用品 | 5,956円 | 10,371円 |
被服および履物 | 3,150円 | 5,003円 |
保健医療 | 8,128円 | 15,681円 |
交通・通信 | 14,625円 | 28,878円 |
教育 | 0円 | 3円 |
教養娯楽 | 14,473円 | 21,365円 |
その他の消費支出 | 31,872円 | 49,430円 |
上記合計(消費支出) | 143,139円 | 236,696円 |
非消費支出(税金や保険料など) | 12,356円 | 31,812円 |
総合計 | 155,495円 | 268,508円 |
参照:2022年(令和4年)家計の概要19ページ|家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)|総務省統計局
上記の結果を見ると、65歳以降の高齢者世帯では、独身の場合で約16万円、夫婦の場合で約27万円の生活費が必要です。
これらを踏まえると、公的年金だけでは老後の生活資金を賄うことができず、貯蓄を取り崩しながら日々を過ごしている高齢者世帯が多いことが伺えます。
50代は子どもの独立や住宅ローンの完済、役職定年を迎える年齢など、様々なライフイベントが起こりやすい年代です。
ライフステージの変化に合わせて、生命保険の見直しで保険料を節約し、老後の生活資金に備えることを心がけましょう。
50代女性の生命保険の選び方・見直し方
この項目では、50代女性の生命保険の選び方や見直し方について解説します。
加齢に伴う健康リスクに備えて医療保障を充実させておく
50代女性が生命保険選びで迷った時は、まずは自分や家族の健康リスクを考慮して、医療保障を充実させるところから始めましょう。
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)によると、2019年度のがん罹患率推移は以下の通りです。40代後半からがんの罹患率が上昇していることがわかります。
乳がんや子宮頸がん、卵巣がんなどの女性特有の疾病に備える必要性もあるため、50代女性は特に医療保障を充実させておくと安心です。
「医療保険」や「がん保険」の他、女性特有の疾病に対して手厚い保障を備えられる「女性保険」も登場しているので、自分が備えたいリスクに見合った生命保険を選ぶことを心がけましょう。
SBI生命
メディケア生命
ネオファースト生命
※調査概要:申込数をもとに算出。オカネコ保険比較調べ、集計期間:2024/09/16〜2024/10/15(申込数が同数の場合は、資料請求数と各社ソルベンシーマージン比率をもとに算出)
※ご検討にあたっては、「商品パンフレット」・「契約概要・注意喚起情報」・「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認ください。
老後の生活資金を確保するために「貯蓄型保険」を検討する
65歳以降の主な収入源は公的年金となりますが、「間近に差し迫った老後リスク」で解説した通り、公的年金だけではゆとりのある老後生活を送ることは難しいと言わざるを得ません。
将来的に受け取ることができる年金額は、日本年金機構から送付される「ねんきん定期便」で確認ができるので、事前に確認しておくと今後のライフプランを立てやすくなります。
一方、生命保険の中には保障とともに貯蓄機能も併せ持つ「貯蓄型保険」があります。「終身保険」や「個人年金保険」が代表例で、老後の生活資金を確保する手段として多くの方に活用されています。
すでに加入中の生命保険がある場合は、保障内容の減額や特約の解約を検討し、少しでも保険料を節約することに努めましょう。
- 減額:保険金額の一部を解約して保障額(保険金)を減らす方法
- 解約:特約や保険契約を解約する方法
- 払済保険:保険料の払込を中止した時点の解約返戻金をもとに、保障期間が同じ小型の保険へ加入し直す方法
- 延長保険:保険料の払込を中止した時点の解約返戻金をもとに、保険金額が同じ定期保険へ加入し直す方法
保険会社や保険商品によっては払済保険や延長保険への変更ができない場合もあります。保険料を節約したい場合は、まずは保険会社に確認を取っておくのがおすすめです。
ライフステージに合わせて必要保障額の見直しを行う
50代女性の中には、すでに生命保険に加入中の方も大勢いることと思います。
生命保険はライフステージの変化に応じて保障内容の見直しを行う必要があり、特に50代女性はいよいよ間近に迫った老後の生活を意識して、今のうちから保険料を節約することが大切です。
生命保険の見直しを行う際は、以下のポイントを確認しておきましょう。
生命保険の見直しポイント | |||||
---|---|---|---|---|---|
確認ポイント | 内容 | ||||
保障内容 | 医療保障を備えたいなら「医療保険」や「がん保険」、死亡時のリスクに備えるなら「死亡保険」など | ||||
保険金額 | 遺族の生活費から公的保障を差し引いて、不足分を補填できる金額を設定する | ||||
保障期間 | 保険料を節約する場合は「定期型」の変更を検討。一生涯の保障を備えたいなら「終身型」がおすすめ | ||||
払込方法 | 保険料の払込方法を「年払い」や「半年払い」に変更すると総払込保険料を節約できる場合がある | ||||
受取人 | 保険金の受取人を誰にするか(自分、配偶者、子など)によってその後の課税区分が変わる |
生命保険の見直しを行う際は、今の家族構成で必要な保障額を備えることが大切です。
たとえば、妊娠や出産をきっかけに加入した生命保険は子どもの生活を守ることを考慮した保障額となっていますが、子どもが自立した後は保障内容が過剰となるケースが多々あります。
無駄な保険料を支払うことにもなりかねないので、ライフステージが変化したタイミングで、必ず生命保険の見直しを行うようにしましょう。
ただし、生命保険は年齢を重ねるにつれて保険料が値上がりするため、必要保障額の見直しを行った後で同じ保障内容に戻そうとすると、基本的には保険料が割高となります。
生命保険の見直しを行う際は、ファイナンシャルプランナーの無料相談を活用するのがおすすめです。プロのアドバイスを参考にしながら、必要保障額について慎重に検討しましょう。
50代女性におすすめの生命保険プラン
この項目では、50代女性におすすめの生命保険プランをライフステージ別に解説します。
50代独身女性の場合
50代の独身女性が加入すべき生命保険は「医療保険」や「がん保険」、老後の年金収入を増やすことができる「個人年金保険」の3種類です。
50代以降は加齢に伴う健康リスクが増大し、医療機関を受診する機会も増えます。公的医療保険が適用されるとはいえ、医療機関を受診する機会が増えれば自己負担分も高額になります。
医療保険やがん保険に加入していれば、保険金の支払事由に該当した場合に保険金が支払われるため、高額な医療費への備えとして活用できます。
長期入院時の収入減少に備えたい場合は「就業不能保険」を検討するのも良いでしょう。
一方、独身の場合は「死亡保険」で多額の保険金をかけておく必要はありません。もしもの時に備えて自身の葬儀費用や遺品整理代など、必要最低限の保障に抑えておくのがおすすめです。
- 医療保険
- がん保険
- 就業不能保険
- 個人年金保険
50代既婚・共働き世帯で子どもがいない場合
50代女性で共働き世帯の場合、まずは自分と配偶者の医療保障を優先することが大切です。
万一の事態に備えて「医療保険」や「がん保険」、長期入院時に備えて「就業不能保険」を充実させておくと、家計を圧迫する大きな要因になりやすい医療費に対して備えられます。
配偶者も働いていることから「死亡保険」で多額の保障をかける必要性は低いと考えられますが、自身の葬儀費用や遺品整理代が配偶者の負担にならないように、必要最低限の死亡保障は用意しておきましょう。
また、今後の老後生活を意識して、「終身保険」や「個人年金保険」などの貯蓄型保険も積極的に検討するのがおすすめです。
- 医療保険
- がん保険
- 就業不能保険
- 終身保険(死亡保険)
- 個人年金保険
50代既婚・共働き世帯で子どもがいる場合
50代に突入する頃には子どもが高校生や大学生になる世帯も多いですが、一般的に子どもの教育資金は年齢が上がるにつれて高額になります。
50代既婚の共働き世帯で、子どもが独立していない場合は、万一の事態に備えて「死亡保険」や「医療保険」、「がん保険」などの保障を手厚くしておきましょう。
一方、子どもが独立するまでの期間が短い場合は、医療保障は残しておきつつ、死亡保障を見直して保険料の節約に努めるのがおすすめです。
必要最低限の保障に絞って、自分や配偶者の老後資金の準備を優先することを心がけましょう。
- 死亡保険(終身保険)
- 医療保険
- がん保険
- 就業不能保険
- 収入保障保険
- 個人年金保険
50代既婚・専業主婦の場合
50代既婚で専業主婦の方は、自身の健康リスクに備えるためにも「医療保険」と「がん保険」の保障を手厚くすることを優先しましょう。
医療保障を検討する際は、乳がんや子宮頸がん、卵巣がんなどの女性特有の疾病に対し、上乗せの給付金が支払われる「女性保険」を検討するのもおすすめです。
収入のない専業主婦の場合は多額の死亡保障を備える必要性はありませんが、自身の葬儀費用や遺品整理代など、必要最低限の死亡保障を備えておくと、自身の死後における夫の金銭負担を減らすことができます。
一方、夫の定年退職後は公的年金が主な収入源となり、一般的には現在よりも収入額が減少してしまいます。
それに加え、介護費用の問題も発生するため、個人年金保険や介護保険に加入することも検討しておきましょう。
- 医療保険
- がん保険
- 死亡保険(終身保険)
- 介護保険
- 個人年金保険
50代女性が生命保険選びで後悔しないためのチェックリスト
この項目では、50代女性が生命保険を選ぶ際、後悔しないためのチェックリストをご紹介します。
- 今後想定されるライフイベントは?(子どもの自立、住宅ローンの完済、役職定年、定年退職、両親の介護など)
- 保険で備えるべきリスクは何?(病気やけがの医療費、万一の死亡リスク、老後資金や介護資金の確保など)
- 検討中の保険はリスクに対応可能?(医療費への備えなら「医療保険」や「がん保険」など)
- 保険の保障内容に問題はない?(保障期間(定期型、終身型)、保険料の払込期間(短期払い、終身払い)など)
- 必要保障額の見直しはした?(加齢に伴い保険料が値上がりするため、見直しの際は慎重に検討する)
50代女性が生命保険を選ぶ際は、まずは今後想定されるライフイベントと保険で備えるべきリスクを明確にするところから始めましょう。
また、生命保険で今の生活保障を備えることに加え、50代女性は間近に迫った老後生活のことも考えておかなければなりません。
少しでも無駄な保険料を節約して、ゆとりある老後生活を送るための生活資金の貯蓄へ回すことを心がけましょう。
まとめ
生命保険文化センターの調査結果によると、50代女性における生命保険(全生保)の加入率は87.8%、医療保険は78.3%と非常に高い加入率を誇っています。
また、同調査における「直近加入契約の加入目的」を見ると、主に次の4つのリスクに備えるために生命保険が活用されていることがわかります。
50代は健康リスクが増大する年代で、他の年代に比べて高額な医療費が発生しやすい年代とも言えます。
50代女性の平均保険料は15,833円とされていますが、生命保険での必要保障額は収入や貯蓄状況、子どもの有無や年齢によって大きく異なります。
自分や家族にとって必要な生命保険の判断が難しい場合は、ファイナンシャルプランナーの無料相談を活用することも視野に入れておきましょう。