家計診断・相談サービス『オカネコ』を運営する株式会社400F(フォーハンドレッド・エフ、本社:東京都中央区、代表取締役社長CEO:中村 仁、以下「当社」)は、全国の『オカネコ』ユーザーのうち住宅ローン契約者113人を対象に「オカネコ 住宅ローンと金利意識調査」を実施しました。
日銀の金融政策転換により住宅ローン金利が上昇局面に入りつつある中、余剰資金を「NISAなどの投資」に回すべきか「繰り上げ返済」に回すべきか、個人の投資戦略の変化を探るために本調査を実施しました。
| アンケートの調査概要 | ||
| 調査名 | オカネコ 住宅ローンと金利意識調査 | |
| 調査方法 | WEBアンケート | |
| 調査期間 | 2025年12月12日(金)~2025年12月14日(日) | |
| 回答者 | 全国の『オカネコ』ユーザー・給与収入がある方113人 | |
| 回答者の年齢 | 30代以下:22.1% 40代:31.9% 50代:27.4% 60代以上:18.6% | |
| 回答者の世帯年収 | 400万円未満:7.1% 400万円以上600万円未満:16.8% 600万円以上800万円未満:21.2% 800万円以上1,000万円未満:20.4% 1,000万円以上1,200万円未満:12.4% 1,200万円以上:16.8% わからない:5.3% | |
| 調査元 | 株式会社400F | |
「オカネコ 住宅ローンと金利意識調査」結果サマリー
- 定説と行動の断絶…「金利上昇時は繰り上げ返済」に約7割が共感するも、冬のボーナスは依然「投資」が圧勝
- 金利の「損益分岐点」意識定まらず。「わからない/基準はない」が最多の3割超
- 金利上昇を9割が確信しているが、具体的な行動に移せていない実態
- 繰り上げ返済は「期間短縮型」が優勢、控除終了後は4割超が優先度アップ
定説と行動の断絶…「金利上昇時は繰り上げ返済」に約7割が共感するも、冬のボーナスは依然「投資」が圧勝
住宅ローン金利が上昇し始めた際の行動原理である「低金利の時代は投資(NISA)、金利が上昇し始めたら繰り上げ返済」という考え方に対し、7割(「大いに共感する」18.6%、「やや共感する」51.3%の計約70%)が共感する結果となりました。

しかし、この「定説」とは裏腹に、ボーナス受給予定者へ、冬のボーナスや余剰資金の使い道として最も優先度の高いものを尋ねたところ、「投資(NISAや特定口座など)」が29.5%で最多となり、「貯蓄・預金に回す」28.2%が僅差で続きました。
一方、金利上昇への対抗策の最たるものである「住宅ローンの繰り上げ返済」を優先すると答えたのは12.8%に留まり、「投資」の半分以下という結果となりました 。

金利が上昇傾向にある中でも、高リテラシー層は利息の削減効果よりも、NISAなどによる資産形成の優先度が高い層が一定数いることが示唆されます。
金利の「損益分岐点」意識定まらず。「わからない/基準はない」が最多の3割超
今後、ご自身の住宅ローンの金利が何%になったら「投資(NISAなど)よりも住宅ローンの繰り上げ返済を優先すべき」と考えるか尋ねたところ、「わからない/基準はない」が32.7%で最も多い回答となりました。
これは、多くの人が損益分岐点の計算や明確な基準を持てていない実態を示しています。
具体的な金利意識で見ると、1.5%以上 2.0%未満が16.8%で最多ですが 、その他の回答(1.0%〜3.0%以上)も15.0%前後で広く分散しており 、金利イメージがある人の中でも判断ラインが分散している実態が浮き彫りになりました。

金利上昇を9割が確信しているが、具体的な行動に移せていない実態
変動金利利用者63.7%を含む回答者のうち、「今後2年以内に変動金利が上昇する」と予想している人は90.3%(「緩やかに上昇する」66.4%と「大幅に上昇する」23.9%)に上りました。

これほど高い金利上昇リスクの認識があるにもかかわらず、「ここ半年間(金利上昇局面)で、住宅ローンの金利上昇への対抗策を具体的に検討したか」という問いに対し、61.1%が「特に検討していない」と回答しました。
検討した行動としては、「繰り上げ返済の実施時期を検討した」16.8%、「変動金利内での借り換え」15.0%、「固定金利への借り換え」14.2%が続く結果となりました。

繰り上げ返済は「期間短縮型」が優勢、控除終了後は4割超が優先度アップ
繰り上げ返済の意向を尋ねたところ、総支払利息の削減効果が大きい「期間短縮型」を選ぶ人が60.2%と、毎月の返済額を減らす「返済額軽減型」19.4%を大きく上回りました。

また、「住宅ローン控除(減税)期間が終了した後の繰り上げ返済の優先度は、現在よりも上がるか」については、41.6%が「はい、優先度は上がると思う」と回答しており 、控除のメリットがなくなるタイミングで行動を検討する層が多いことがわかります。

今回の調査結果から、住宅ローンを抱える層は、変動金利の上昇リスクを9割が認識し、金利のある世界への転換を肌で感じていることが明らかになりました 。
一方で、「投資を続けるか、返済に切り替えるか」の損益分岐点に関する明確な基準を持てない層が3割を超え 、具体的な対抗策を「特に検討していない」人が6割超に上るなど 、リスク認識の高さと実際の行動の間に大きなギャップが存在しています。
これは、「投資の期待リターン(5%以上が最多の回答 )」を捨ててまで繰り上げ返済に切り替える判断の複雑さ、および金融情勢の変化に伴う「次の一手」の難しさを示唆しています。しかし、変動金利リスクが高まる今、「わからずに立ち止まる」ことが最も大きな損失に繋がりかねません。
当社は、家計診断・相談サービス『オカネコ』を通じて、ユーザーが金利上昇というリスク環境下でも、自身のローン状況や投資状況を正確に把握し、「繰り上げ返済 vs 投資」の最適な損益分岐点を見つけられるよう、お金のプロによる専門的なアドバイスとサポートを引き続き提供してまいります。
アンケート結果の利用について
調査結果データの引用、転載に際しては必ず『オカネコ 住宅ローンと金利意識調査』または『家計診断・相談サービス「オカネコ」調べ』と記載してください。
また、Web媒体の場合はプレスリリース、もしくはオカネコマガジン、オカネコいずれかへのリンクをお願いいたします。
出典の記載例
- 出典 : 「オカネコ 住宅ローンと金利意識調査」| 家計診断・相談サービス「オカネコ」調べ
調査結果は、そのままの形で正確に引用してください。結果の改変や歪曲はおやめください。
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