岸田政権が掲げる資産所得倍増プランにより、2024年1月より開始する新NISAは、投資枠の引き上げや恒久化など制度が拡充され、NISA総口座数とNISA買付額の増加が期待されています。
そこで、お金の診断・相談サービス『オカネコ』は、当社ユーザーを対象に新NISAの利用意向について調査を実施いたしました。
調査結果概要
2024年から新NISAがスタート! みんなはいくら積み立てる? 調査結果
「オカネコ」ユーザー663名に聞いた、新NISAに関する調査結果を紹介します。
投資をしている人のうち半数以上がつみたてNISAを利用
663名のうち「投資をしている」と回答した人は約64%。そのうち、約53%がつみたてNISAを利用していると回答しました。
現行のつみたてNISAの毎月の積立額は平均2万3,416円
現行のつみたてNISAの非課税枠は年間40万円で、12か月で割った約3万3,000円が毎月の積立上限額の目安です。
本調査では、利用している人の月々の積立平均額は2万3,416円でした。約60%の人が「3万円超」を積立しており、非課税枠を最大限に活用している人が多いことが伺えます。
新NISAの毎月の積立額は平均4万8,665円。世帯年収によって大きな違いも
2024年に開始する新NISAでは、つみたてNISAの年間非課税投資枠が120万円となり、毎月の積立上限額の目安は10万円になりますが、現在つみたてNISAを利用している人が積立しようと考えている平均積立額は4万8,665円でした。
年代別で平均積立額を見ると、30代、40代が高い傾向にありますが、大きな差は見られないのに対して、世帯年収別の平均積立額は以下の通り。
年代別の新NISAの平均積立額 | ||||
30歳未満 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代以上 |
45,870円 | 47,692円 | 54,394円 | 45,667円 | 44,500円 |
どの世帯も積立平均額は上昇しており、新NISAで投資額を増やす意向が伺える一方で、世帯年収が高いほど上昇率は高くなっており、家計状況によって積立額に差があることがわかります。
投資枠が増加する分、その差は広がり、世帯年収400万円未満と1,200万円以上の現在のつみたてNISAの差額は8,478円に対して、新NISAでは3万8,696円までに広がります。
積立額が「3万円以下」の人の半数以上が新NISAでも積立額は変わらない
新NISAでの積立額を現在の積立額別に見ると、現在の積立額が3万円超の人の8割が、新NISAでの積立額の増額を見込んでいます。
一方、現在「3万円以下」と回答した人の半数以上が新NISAでも同額と回答しており、積立額を増やす予定がありませんでした。新NISAで投資枠が拡大しても、満額まで活用できる人は限定的なことが予想されます。
新NISAを利用しない人の理由は「投資にまわすお金がない」「仕組みがよくわならい」
現在「投資・資産運用をしていない」または「つみたてNISAを利用していない」と回答した人に新NISAの利用意向を聞いたところ、45%が「利用したい」と回答しました。一方で、55%の人は「わからない」「利用する予定はない」と回答。
「利用する予定はない」(17.9%)と回答した理由として、次のような意見がありました。
- 投資にまわすお金がない
- 積み立てに回す程の余裕がない
- 仕組みがよく分からない
- リスクが怖いし、住んでる所が田舎で過疎化してるため、失敗した時に相談する窓口がないから
- 還暦を過ぎているので年齢的にメリットを感じられない
- 年齢的に長期運用は無理
特に多かった回答は「投資にまわすお金がない」「仕組みがよくわならい」こと。
昨年9月に実施した投資に関する調査(※1)でも、「仕組みやメリットなど内容を理解すること」にハードルを感じている人が多く、NISA利用者の増加にはそもそもの制度の理解促進が必要なことが伺えます。
※1【投資調査】40代以下のミレニアル世代ほど制度理解や口座開設など「入り口」にハードル
新NISAは岸田政権の資産所得倍増プランの目玉のひとつとして、注目を集めており、今回の調査結果からも新NISAに関心を持つ人が多いことがわかりました。
その一方で、家計状況によって活用できる幅が大きく異なることが伺えます。特に昨年から相次ぐ物価上昇により、当社調査では約90%が家計の負担を感じている(※2)と回答しており、投資にまわす余裕資金がない人への対応も課題となりそうです。
当社は、投資を後押しするためには、家計の見直しや制度理解などの観点でもお金のプロによるサポートが必要不可欠だと考えており、国内最大級のお金の相談プラットフォームとして、引き続き、多くの人への「お金の問題解決」機会の提供に努めてまいります。
※2【意識調査】物価上昇ほどの賃上げは期待せず 減らす消費第3位は「趣味費」、第2位は「水道光熱費」、第1位は…
アンケートの調査概要 | ||
調査方法 | WEBアンケート | |
調査期間 | 2023年1月31日(火)〜2月2日(木) | |
回答者 | 全国の『オカネコ』ユーザー663名 | |
回答者の性別 | 男性 54.3%、女性 45.7% | |
回答者の年齢 | 30歳未満 8.7%、30代 17.5%、40代 28.1%、50代 29.3%、60代以上 16.4% | |
回答者の世帯年収 | 400万円未満 30.6%、400万円以上600万円未満 17.9%、600万円以上800万円未満 15.4%、800万円以上1,000万円未満 8.6%、1,000万円以上 14.5%、わからない 13% |
調査結果データの引用、転載に際しては必ず『株式会社400F「オカネコ」調べ』と記載してください。
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