デビットカードは分割払いできない?仕組みと代替サービスを紹介

デビットカードは、原則として即時払い(1回払い)のみに対応するキャッシュレス決済手段です。クレジットカードのように、後から分割払いに変更することはできません。

本記事では、デビットカードが分割払いできない理由と仕組み、分割や後払いにできる代替サービスを紹介します。「デビットカードを検討しているものの、分割払いできない点が気になる」という人は、ぜひ参考にしてください。

このコンテンツの3行まとめ
  • デビットカードは利用時に即時口座から引き落とされる仕組みのため、与信審査がなく分割払いには対応していない
  • デビットカードやクレジットカード以外で分割払いや後払いができるサービスとして、後払いアプリやショッピングローン、家電量販店等の分割払い、家族カードが挙げられる
  • 分割払いや後払いサービスは急な出費や高額のお買い物時に便利だが、利用限度額が低かったり金利や手数料がかかるため、計画的な利用が必要

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目次

デビットカードは分割払いができない|仕組みからわかるその理由とは

デビットカードが分割払いできない理由は、主に次の2つです。

デビットカードが分割払いできない理由(仕組み)

信用枠がない

分割払いは代金を複数回に分けて支払うため、カード発行会社に一時的にお金を借りる必要があります。しかし、デビットカードでは発行時に与信審査を行わないため、利用者に信用枠(与信枠)が設定されていません

信用枠とは、企業が取引先や顧客に設定する「貸付可能な上限額」のことです。クレジットカードの場合、カード発行会社が利用者の個人信用情報をもとに与信審査を行い、支払い能力に応じた信用枠を設定しています。

デビットカードにはこうした信用枠の設定がないため、実質的に後払いとなる分割払いの利用ができないのです。

銀行口座から即時引き落としの仕組みだから

原則として、デビットカードは決済した時点で、銀行口座から即時に利用代金が引き落としされる仕組みになっています。

当然、支払いは1回払いのみで、利用代金はすなわち引き落とし金額です。

このように、デビットカードはもともとの仕組みが1回払いにしか対応していないため、基本的に分割払いはできません。

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デビットカードやクレジットカード以外の分割・後払いサービス

「デビットカードだと後払いできない。かといって、審査が必要なクレジットカードを作るのも面倒だし……」と思う人もいるでしょう。

デビットカードやクレジットカード以外にも、分割払いや後払いができるサービスがあります。それぞれの特徴を下記表にまとめました。

【比較表】各カード・決済サービスの分割・後払い機能
 利用年齢分割払い後払い審査の有無利用限度額
クレジットカード原則 満18歳以上あり審査結果による
デビットカード原則 満15歳以上××なし銀行口座 残高
後払いサービス (Paidyなど)サービスによるサービスによるサービスによるサービス・利用状況による
ショッピングローン原則 満18歳以上あり購入商品による
家電量販店等の分割払い原則 満18歳以上あり購入商品による
クレジットカードの 家族カード原則 満18歳以上 で 所定の親族家族の審査はなし本会員の利用限度額内

この章では、以下のサービスの仕組みや概要をご説明します。

後払いサービス

後払いサービスは、スマートフォンのアプリやオンラインで後払い決済が選択できるサービスです。

サービスによって審査の有無や分割払いの可否が異なります。以下の主な3つの後払いサービスの概要をご紹介します。

バンドルカード

バンドルカード

バンドルカードとは、事前にチャージした残高から支払いを行うキャッシュレス決済サービスです。

スマホにアプリをインストールして使うインターネット専用のバーチャルカードと、実店舗での支払いにも使えるリアルカードがあります。

基本的には前払いのキャッシュレス決済手段ですが、「ポチッとチャージ」機能を使えば、後払い決済も可能です。

バンドルカードの概要
利用年齢年齢制限なし(未成年は保護者同意が必要)
後払い機能(ポチッとチャージ)の対象年齢は満18歳以上
分割払い×
後払い〇(ポチッとチャージ機能)
後払い手数料510~1,830円
審査の有無あり(チッとチャージ機能の利用時のみ)
利用限度額累計チャージ上限額100万円/ポチッとチャージ上限額5万円
利用できる場所VISA加盟店

※ ポチっとチャージは、満18歳以上の方が利用規定に同意のうえご利用いただけます(年齢確認あり)。
※ ポチっとチャージは、株式会社セブン銀行が提供しているサービスです(手数料・審査あり)。
※ 未成年の利用は保護者の同意が必要です。

ワンバンク(旧B/43)

ワンバンクは前払い式のキャッシュレス決済手段です。日常的な決済ができるプリペイドカードと、家計管理アプリが一体になったサービスです。

基本的には必要な分だけを事前にチャージして使うものですが、「あとばらいチャージ」機能を使えば後払い決済も可能になります。

ワンバンクの概要
利用年齢年齢制限なし(未成年は保護者同意が必要)
後払い機能「あとばらいチャージ」の対象年齢は満18歳以上
分割払い
後払い〇(あとばらいチャージ機能)
後払い手数料510~1,830円
審査の有無あり(あとばらいチャージ機能の利用時のみ)
利用限度額1回あたりの上限金額100万円/あとばらいチャージ上限額5万円
利用できる場所VISA加盟店

Paidy(ペイディ)

Paidyは、Amazonなどのオンラインショッピングで利用できる後払い決済サービスです。

クレジットカード情報の登録や事前の審査は不要で、メールアドレスと携帯電話番号があれば手軽に利用できます。

Paidyの概要
利用年齢年齢制限なし(メールアドレスと携帯電話番号が必要)
分割払い〇(本人確認をすると3・6・12回の後払い分割が可能)
後払い
後払い手数料コンビニ1回払い390円/分割払い109~390円 ※口座振替は無料
審査の有無あり(後払い分割利用時のみ)
利用限度額利用店舗によって異なる(Amazonは原則25万円まで)
利用できる場所AmazonやSHEINなどオンラインショッピングがメイン(一部対象の店舗であれば、指定のQRコードを読み取って実店舗でPaidyを利用できる)

ショッピングローン

ショッピングローンは、特定の商品やサービスの購入に特化したローンです。

高額商品の購入時に利用されることが多く、長期の分割払いに対応している点が特徴です。

ショッピングローンの概要
利用年齢原則、満18歳以上
分割払い
後払い
後払い手数料(ローン金利)商品やサービスにより異なる
審査の有無あり
利用限度額商品やサービスにより異なる
利用できる場所商品やサービスにより異なる

家電量販店等の分割払い

家電量販店等の分割払いとは、上述したショッピングローンの一種です。

高額な家電製品や家具の購入時に利用でき、中には金利・手数料を負担してくれる家電量販店もあります。

家電量販店等の分割払いの概要
利用年齢原則、満18歳以上
分割払い
後払い
後払い手数料(ローン金利)商品やサービスにより異なる
審査の有無あり
利用限度額商品やサービスにより異なる
利用できる場所家電量販店

家族カード

家族カードとは、クレジットカードを持っている人の家族向けカードです。

カードの本会員と生計をともにしている配偶者や親、子どもが対象で、満18歳以上であれば発行できるケースがほとんどです。

審査の対象になるのはクレジットカードの本会員のみで、家族カードを利用する人は審査対象になりません。そのため、収入が少ない専業主婦(夫)やパート勤務の人でも気軽にクレジットカードを持つことができ、後払いや分割払いの利用も可能です。

なお、家族カードの利用料金は本会員の料金と合算して請求されます。

家族カードの概要
利用年齢原則、満18歳以上(学生は不可の場合がある)
分割払い
後払い
後払い手数料なし
審査の有無家族カード保有者の審査はなし
利用限度額本会員の限度額内
利用できる場所クレジットカード付帯ブランドの加盟店

分割・後払いサービス利用時の注意点

分割・後払いサービスは便利ですが、一方で利用時にはいくつか注意点があります。

利用限度額がある

どのようなサービスでも、分割・後払いできる金額には利用限度額が設定されています。

特にクレジットカード以外の分割・後払いサービスは、利用限度額が少なめに設定されていることがほとんどです。

たとえば、バンドルカードやワンバンクなどは基本機能がプリペイドカードであり、後払い機能は「ちょっとした残高不足」に対応するためものです。

高額な買い物で後払いを希望する場合は、ショッピングローンや限度額高めのクレジットカード、家族カードなどを利用しましょう。

金利や手数料がかかる場合がある

決済手数料が原則無料のデビットカードと異なり、一般的な分割・後払いサービスは利用時にローン金利や手数料がかかります。

利用回数が増えるとその都度かかる手数料も増え、トータルコストが重くなるため注意しましょう。なお、先ほどご紹介した後払いサービスの手数料は以下のとおりです。

各種後払いサービスの手数料

  • バンドルカード:後払い手数料510~1,830円
  • ワンバンク:後払い手数料510円~1,830円
  • Paidy:コンビニ1回払い390円/分割払い109~390円 ※口座振替は無料

家電量販店などが実施している一部のショッピングローンであれば、事業者がこうした手数料や金利を立て替えてくれることがあります。気になる人は各事業者に尋ねてみるとよいでしょう。

対応していない店舗がある

利用する店舗によっては、ご紹介した分割・後払いサービスでの支払いができないことがあります。

クレジットカードでも1回払いのみとしている店舗はあるため、どこでも使えるわけではないことを覚えておきましょう。

支払いを延滞すると信用情報に影響する可能性がある

分割・後払いサービスを提供している事業者が個人信用情報機関に加盟している場合、支払いの延滞がいわゆる「個人信用情報」に影響します。

個人信用情報への影響が気になる人は、その事業者が個人信用情報加盟店であるかどうかを確認しておくとよいでしょう。各機関の加盟店は以下で確認できます。

個人信用情報機関の加盟店

  • CIC(主にクレジットカード会社や信販会社、携帯電話会社などが加盟)加盟店
  • JICC(主に消費者金融など貸金業者が加盟)加盟店
  • KSC(主に銀行、信用金庫、信用組合が加盟)加盟店

【Q&A】デビットカードの分割払いに関するよくある質問

ここでは、デビットカードの分割払いに関する質問をQ&A形式で解説します。

デビットカードと後払いサービスの上手な使い分け方は?

日常的な支払いはデビットカードで、特別な買い物については後払いサービスを利用する方法がおすすめです。

デビットカードは即時払いのため無駄遣いを防ぐ効果があり、生活費や食費など日常的な支払いに適しています。

しかし、突発的なイベントが発生して外食をしたり、洋服を購入したり、思わぬ出費が必要になることもあるでしょう。そんなときは即時払いのデビットカードより、後でまとめて精算できる後払いサービスの利用がおすすめです。

審査がゆるいクレジットカードはある?

クレジットカードの与信審査の基準は各社非公開のため、審査がゆるいかどうかを正確に知る方法はありません。

審査時にはカードの発行要件をよく確認し、年収や職業の基準がどうなっているのかをチェックすることが大切です。

審査に通るか不安な人は、クレジットカードを持つ家族に「家族カード」を発行してもらう方法もあります。

まとめ

デビットカードは口座残高からリアルタイムで利用金額が引き落としされる仕組みのため、クレジットカードのような分割払いや後払いには対応していません。

分割や後払いを希望する際はご紹介した「ワンバンク」や「Paidy」などの後払いサービスやショッピングローン、家族カードなどの代替手段を検討しましょう。

ただし、これらのサービスを利用する際は手数料や利用限度額、個人信用情報への影響に注意が必要です。

デビットカードと後払いサービスはそれぞれメリット・デメリットがあります。

食費や生活費など日常の支払いにはデビットカード、特別な買い物や外出の際は後払いサービスと、シーンに応じて使い分ける方法がおすすめです。

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