バイナンスコインは、世界最大級の仮想通貨取引所「バイナンス」が発行する仮想通貨(暗号資産)です。
2025年11月現在は、ビルドアンドビルド(BNB)という名称に変更され、時価総額ランキングは一時リップル(XRP)を抜いて3位に上昇するなど注目を集めています。
本記事では、BNB(旧バイナンスコイン)の特徴や将来性などを詳しく解説。BNBの買い方も紹介しているため、投資を検討している人はぜひ参考にしてください。
- BNB(旧バイナンスコイン)は、世界最大級の仮想通貨取引所バイナンスが発行する仮想通貨(暗号資産)で、現在はBNBチェーンの基軸通貨として手数料の支払い・ステーキングなどで使われている
- 定期的なバーンにより希少性が高まりやすい仕組みである点や、高速・低コストで取引できるBNBチェーンの技術進化により、将来性が期待されている
- BNBは仮想通貨取引所バイナンスに対する規制や信用度等に影響を受けやすい点や、他のブロックチェーンとの競争激化などのリスク要因も抱えており、将来性とリスクの両面を踏まえ、BNBに投資すべきか判断することが大切
※仮想通貨(暗号資産)は法定通貨ではありません。
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バイナンスコイン(現ビルドアンドビルド・BNB)とは?4つの特徴
| バイナンスコイン(BNB)の概要 | |
|---|---|
| ティッカーシンボル | BNB |
| ローンチ時期 | 2017年7月 |
| 時価総額 | 約19兆円 |
| 発行上限枚数 | 2億枚(バーンにより1億枚に削減予定) |
| 取り扱いのある主な国内取引所 | bitbank、BITPOINT、CoinTrade など |
バイナンスコインは、仮想通貨取引所バイナンスの取引手数料割引などに使われるトークンとして発行されました。
2022年2月からは、エコシステムの継続的な成長と構築を象徴する「Build and Build(ビルドアンドビルド・BNB)」にリブランディングされています。
BNBの4つの主な特徴を解説します。
特徴1. 世界最大級の取引所「バイナンス」が発行するコイン
BNBの前身であるバイナンスコインは、仮想通貨取引所バイナンスが設計・発行したネイティブトークンでした。
バイナンスは、取引高やユーザー数において世界有数の規模を持つ仮想通貨取引所です。
BNBにリブランディングされたあとも、バイナンスという大規模な取引所がコインの運営に関わることによる信頼性や流動性を支えている点は変わりません。
また、バイナンスで仮想通貨(暗号資産)を取引する際、BNBで取引手数料を支払うと割引を受けられるほか、BNBの保有者を対象とした特典も用意されています。
特徴2. 独自のブロックチェーン「BNBチェーン」の基軸通貨
BNBはもともとイーサリアムのブロックチェーン上の「ERC-20」規格のトークンとして作成され、主に取引手数料の割引を受けるために利用されていました。
2019年からは、バイナンスが主導して開発した独自のブロックチェーン「BNBチェーン」の基軸通貨として中心的な役割を担うようになっています。
スマートコントラクト(契約の自動実行プログラム)が動作するブロックチェーン。DeFi(分散型金融)やNFT、ゲームといった多くの分散型アプリ(dApps)が稼働しており、BNB Smart Chain(BSC)やBNB Greenfieldなどの種類がある
2025年11月現在、BNBはネットワークを利用する際の手数料(ガス代)の支払いや、ステーキング(暗号資産を預けて報酬を得る仕組み)などで利用されています。
また、チェーンの運営方針を決める投票(ガバナンス)に参加する際にも使われるため、BNBはネットワーク運営において重要な役割を持っているといえます。

特徴3. 定期的なバーン(焼却)で希少性を高める仕組み
BNBには、定期的にバーン(焼却)を行うことで、市場に流通する全体の供給量を減らす仕組みが導入されています。
バーンとは、保有されている仮想通貨(暗号資産)を意図的に使用不可能な状態にし、市場から永久に取り除くことです。
バーンにより供給量が減少することで、BNB1枚あたりの希少性が高まるため、需要が一定、あるいは上昇した際にコインの価値の向上が期待できます。
BNBのバーンには「Auto-Burn」という四半期ごとに自動で行われるものと、取引手数料の一部をリアルタイムで焼却するものがあります。
BNBのバーンの種類
- Auto-Burn:BNBの市場価格やBNBチェーン上で生成されたブロック数などにもとづいて焼却量が自動で計算される。市場の状況に連動して供給量が調整される
- リアルタイム焼却:ユーザーが支払うトランザクション手数料(ガス代)の一部が焼却される。BNBチェーンの利用が増えるほど焼却量も増加する
BNBはすでに2億枚が発行されていますが、発行元のバイナンスによるとバーンにより最終的には1億枚まで削減される計画です。
特徴4. Proof of Staked Authority(PoSA)を採用
BNBチェーンの中心であるBNB Smart Chain(BSC)は、PoSA(Proof of Staked Authority)というコンセンサスアルゴリズムを採用しています。
コンセンサスアルゴリズムとは、ブロックチェーン上の取引記録が正しいことを確認し、承認するためのルールや手順のことです。
PoSAは、保有量に応じて承認者を選ぶProof of Stake(PoS)と、信頼できる運営者が承認するProof of Authority(PoA)という2種類のコンセンサスアルゴリズムを組み合わせたものです。
承認作業を行うバリデータ(取引承認者)の数を限定することで、一般的なブロックチェーンよりも取引処理の速度を高め、ガス代(ネットワーク手数料)を低く抑えられます。

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BNBは国内取引所で購入可能
BNBは、国内の仮想通貨取引所で購入が可能です。
2025年現在、仮想通貨取引所「Binance Japan」を始めとする複数の仮想通貨取引所が、BNBの現物取引サービスを提供しています。
Binance Japanは、世界的な取引所であるバイナンスが日本の規制に準拠してサービスを開始した取引所で、 国内で暗号資産交換所を展開するSEBCをバイナンスが買収して運営が開始されました。
以前は海外取引所バイナンスが日本のユーザーに対して直接サービスを提供していましたが、2021年にバイナンスが無登録で日本人向けにサービスを提供しているとして、金融庁から2回目の警告を受けました。
2025年現在は、金融庁の認可を受けたBinance Japanを通じてサービスが提供されており、国内の利用者が安心して取引できる環境が整備されています。
BNBの取引が可能なおすすめの仮想通貨取引所は以下の通りです。
| バイナンスコインの購入におすすめの国内取引所4選 | ||||
|---|---|---|---|---|
| Binance Japan | BITPOINT | bitbank | CoinTrade | |
| 取引手数料(販売所) | 無料(スプレッドあり) | 無料(スプレッドあり) | 無料(スプレッドあり) | 無料(スプレッドあり) |
| 取引手数料(取引所/板取引) | Maker:0.10% Taker:0.10%※1※2 | 無料 | Maker:-0.02% Taker:0.12% | 取り扱いなし |
| 入金手数料(日本円) | 無料※3 | 無料※4 | 無料※3 | 無料※3 |
| 出金手数料(日本円) | 150円/回 | 月1回無料 2回目以降330円 | 3万円未満:550円 3万円以上:770円 | 550円 |
| 取扱銘柄数 | 40銘柄以上 | 30銘柄 | 40銘柄以上 | 25銘柄 |
| 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
2025年11月1日時点の情報
※1:通常ユーザーの手数料。VIPユーザーの手数料は異なる
※2:取引手数料をBNBで支払った場合は25%割引
※3:振込手数料は利用者負担
※4:銀行振込の場合、振込手数料は利用者負担


BNBの価格動向
BNBは、2017年にバイナンスコインとして発行されて以来、仮想通貨市場全体の動向やさまざまな背景により、価格が大きく変動してきました。
ここでは、発行当初から2025年に過去最高値を更新するまでの価格の動きを紹介します。
2017〜2018年:発行〜仮想通貨(暗号資産)ブームの初動期
バイナンスコインは2017年6〜7月にICO(仮想通貨の新規発行による資金調達)で発行されました。
発行当初は、主に仮想通貨取引所バイナンスの手数料割引に利用されるトークンであり、価格は1BNBあたり約0.1ドル。
2017年末にかけて、仮想通貨(暗号資産)の市場全体が盛り上がりをみせると、バイナンスコインの価格は約10ドル値上がりしました。
2018〜2020年:取引所トークンとしての成長期/冬相場
2018年初めに仮想通貨市場のブームが終わり「冬の相場」と呼ばれる停滞期に入ると、BNBもその影響により価格が4ドル程度まで下落しました。
しかし、2019年になると一転してBNBの価格は上昇に転じ、最高39ドルに達します。
バイナンスがIEO(新規取引所公開)のプラットフォーム「Binance Launchpad」を開始したことでBNBの需要が大幅に拡大したことに加え、仮想通貨市場が低迷から回復したことが後押しとなりました。
2020年にはDeFi(分散型金融)が注目を集め、バイナンスも分散型取引所(DEX)であるバイナンスDEXを展開。同年9月にはバイナンスは独自のブロックチェーン「Binance Smart Chain(現在のBNB Smart Chain)」をローンチします。
これらの影響により、一時的に落ち込んでいたBNBの価格は再び約39ドル台まで上昇しました。
2021年:第一次バブル急騰期
2021年に入ると、ビットコインをはじめとする仮想通貨市場が再び強気相場を迎えます。BNBも例外ではなく、価格の急騰により一時690ドルに達しました。
背景には市場全体の追い風に加え、BNB Chain上での利用が活発になったことがあります。
また、バイナンスが定期的にBNBを買い戻して消却するバーンにより、市場での供給量が減少したことも価格を押し上げる要因となりました。
2022〜2023年:調整期・レンジ相場
2021年の急騰後は市場全体が冷え込み、調整局面に入ります。2022〜2023年のBNBの価格はおおむね200〜350ドルの範囲で推移しました。
2022年に仮想通貨市場が下落した背景にあるのは、ロシアによるウクライナ侵攻や世界的な金融引き締め、大手仮想通貨取引所FTXの経営破綻などです。
2023年6月には、SEC(米国証券取引委員会)がバイナンスを提訴し、BNBを未登録証券として名指しで指摘したことで、価格が大幅に下落します。
2024〜2025年:第二上昇期・過去最高値更新
2024年から2025年にかけて、仮想通貨市場は再び回復基調となりました。BNBの価格も上昇傾向にあり、2025年10月には過去最高値となる約1,370ドルに達します。
2025年10月には、時価総額ではステーブルコインのテザー(USDT)や代表的なアルトコインであるリップル(XRP)を抜いて3位に浮上。
市場全体の再評価に加えて、BNBチェーンの利用者数の急増や継続的なバーンによる供給量の減少、機関投資家の参入などさまざまな要因が絡み、BNBの価格は大幅に上昇しました。


BNBは今後どうなる?価格上昇が期待できる要因
今後もBNBの将来性を支える成長要因として、主に以下の3つが挙げられます。
BNBの成長要因
BNBチェーンの技術的な進化
BNBチェーンは、処理速度の向上やガス代(手数料)の削減といった技術的な進化を続けているブロックチェーンです。
バイナンスが公表する2025年に向けたロードマップでは、新しいブロックの生成時間を3秒から1秒未満に短縮し、1日1億件規模のトランザクション(取引)処理を視野に入れるなど野心的な目標が掲げられました。
近年はAI分野との連携も進めており、Web3(分散型Web)とも組み合わせることで、ほかのチェーンとの差別化を図っています。
BNBチェーンは、同じくDeFiやNFT、Web3ゲームなどのプラットフォームとして利用されるイーサリアムに比べて、決済速度が速く手数料が低いです。
今後も技術的な進化によりBNBチェーンの利便性が高まり、ユーザーが増加することで、BNBの価値も向上する可能性があります。
需要や希少性が高まりやすい仕組み
BNBチェーン上でトークンの送受信やスマートコントラクトの実行、DeFiプロトコルの利用、NFT関連の操作などをする際はBNBの支払いが必要です。
BNBを保有することで手数料割引や特典を受けられるため、常に一定の需要が存在します。
また、BNBは定期的に焼却(バーン)され、市場から消滅する仕組みです。
2025年時点では、累計で6,000万枚超のBNBがバーンされ、初期発行から約3割強が消滅したとされており、供給はすでに大きく絞られています。
供給量が減れば希少性が高まりやすく、価格が上昇しやすい仕組みと言えるでしょう。
機関投資家による関心の高まり
米国ではBNBを対象とした現物ETF(上場投資信託)の申請が行われました。そのため、大手資産運用会社をはじめとした機関投資家からの関心も高まりつつあります。
米国をはじめとした一部の国では、ビットコインやイーサリアムの現物ETFが承認されており、すでに取引が開始されている状況です。
BNBの現物ETFが承認されると、証券会社の口座で株式などと同様に取引ができるようになり、株式や債券などと並んで金融市場における正当な資産クラスとして認められたことも意味します。
現物ETFが承認されれば、機関投資家や個人投資家からの資金が市場に流れ込み、BNBを含む市場全体の盛り上がりが期待できるでしょう。


BNBの将来性を脅かす「リスク要因」
BNBの将来性を考える上で、以下のリスク要因も理解しておく必要があります。
BNBのリスク要因
- 各国の規制による影響
- 取引所バイナンスへの高い依存度
- 他の高性能ブロックチェーンとの競争激化
過去にBNBは、米国の証券取引委員会(SEC)から未登録証券との指摘を受け、価格が大幅に下落したことがあります。今後も各国の規制の方針次第で、価格が大きく変動するかもしれません。
またBNBは、仮想通貨取引所バイナンスへの依存度が高い点に注意が必要です。たとえば、バイナンスが法的な問題を抱えるなどの理由で信用が下がると、BNBの価格が下がる可能性があります。
さらに、他のブロックチェーンとの競争も激化しています。BNBチェーンは「高速・低コスト」を強みとしていますが、Solana(ソラナ)やイーサリアムのL2(レイヤー2)なども同様の強みを打ち出しており、技術的な優位性が将来も続くとは限りません。




BNBの買い方
国内の仮想通貨取引所でBNBを購入する際の、一般的な手順は以下のとおりです。
基本的なBNBの買い方・流れ
- BNBを取り扱う国内取引所の口座開設を申し込む
- 本人確認の手続きを行い、2段階認証などのセキュリティ設定を済ませる
- 開設した口座に日本円を入金する
- 「販売所」または「取引所」でBNBを選択する
- 購入したい数量や金額を指定し、注文を確定する
仮想通貨(暗号資産)の購入方法には、「販売所」と「取引所」の2種類があります。


販売所は、取引所を相手に直接売買する方法です。操作が比較的シンプルですが、売値と買値の価格差(スプレッド)という実質的なコストが取引所よりも広く設定されています。
取引所は、ほかのユーザーと直接売買する(板取引)方法です。希望する価格で注文でき、スプレッドも比較的狭いですが、操作に少しの慣れが必要です。
仮想通貨(暗号資産)の取引をしたことがあまりない方は、まず簡単な操作で売買できる販売所を利用し、慣れてきたら取引所の利用を検討するのがよいでしょう。


【Q&A】BNBに関するよくある質問
最後に、BNBに関するよくある質問に回答します。
- BNBの時価総額はいくらですか?
-
BNBの時価総額は、2025年11月時点で約20兆円です。
仮想通貨全体のランキングでは、おおむね第5位前後に位置しており、2025年10月には一時3位まで浮上しました。
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まとめ
BNB(旧バイナンスコイン)は、世界最大級の仮想通貨取引所バイナンスが発行する仮想通貨(暗号資産)です。現在はBNBチェーンの基軸通貨として手数料の支払い・ステーキングなど幅広く使われています。
今後も、定期的なバーンにより希少性が高まりやすい仕組みや、高速・低コストで取引できるBNBチェーンの技術進化により、将来性が期待されている仮想通貨(暗号資産)です。
一方で、各国の規制による影響や仮想通貨取引所のバイナンスに価値が依存されているなどのリスク要因もあります。将来性とリスクの両面を踏まえ、BNBに投資すべきか判断することが大切です。
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