家計を見直し、将来に備えるためにライフプラン表の作成を検討中の方もいるでしょう。
ライフプラン表を作成すると、家計の問題点が明確になる、漠然としたお金の不安を解消できるなど、さまざまなメリットを得られます。ライフプラン表は、日本FP協会などが配布しているテンプレートを使えば自分で作成が可能です。
本記事では、Excelのテンプレートを使ったライフプラン表の作り方や、ライフプラン表の効果的な見方を解説します。ライフプラン表の作り方や活かし方を知りたい方はぜひ参考にしてください。
- ライフプラン表とは、ライフイベントと家計のキャッシュフローを一目で確認できる、ライフプランニングに役立つ資料のこと
- ライフプラン表は、日本FP協会などが配布しているPDFやExcel形式のテンプレートを活用すると自分で簡単に作成できる
- ライフプラン表は作って終わりではなく、家計改善に活かすこと、定期的に見直すことが大切。また、FP相談でライフプラン表作成を依頼すると、プロから家庭にあわせたアドバイスがもらえる
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ライフプラン表とは?
結婚や出産、マイホームの購入、子どもの教育など、人生で発生するイベント(ライフイベント)を整理し、それに向けて資金計画を立てることを「ライフプランニング」といいます。
ライフプランニングを行う際は、一般的に資料として、ライフイベントと家計のキャッシュフロー(家計収支・お金の流れ)を一目で確認できる表を作成します。これが「ライフプラン表」です。
ライフプラン表(キャッシュフロー表)には、見込み年収や一時的な収入などを合わせた「収入合計」と、生活費や一時的な支出などを合わせた「支出合計」を1年単位で書き込みます。収入合計から支出合計を引くと家計の「年間収支」が出るので、それをもとに1年ごとに「貯蓄残高」がどう変化していくかをシミュレーションします。
なお、ライフプラン表は世帯主や配偶者が80歳~90歳までのものを作成するのが一般的です。
また、ライフプラン表を作成するためには、事前に将来発生する予定のライフイベントとかかる金額の目安を考える必要があります。
ライフプラン表はあくまでも現時点での計画のため、シミュレーションどおりに人生が進むとは限りません。しかし、家計収支が赤字になりそうな年や貯蓄残高がマイナスになりそうなタイミングを事前に把握することで、早めの対策を立てられます。
用語説明
- ライフプラン:人生計画(人生設計)
- ライフプランニング:ライフイベントを整理し、それに向けて資金計画を立てること
- ライフイベント:結婚や出産、マイホームの購入など、人生で発生するイベントのこと
- ライフプラン表:ライフイベントと家計のキャッシュフロー表
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ライフプラン表を作るメリット
ライフプラン表を作ると、以下のメリットが得られます。
ライフプラン表を作成するメリット
- 将来の家計収支や貯蓄額の見込みがわかる
- マイホーム購入など大きな支出の発生時期の家計状況がわかる
- 夢の実現に向けて、現在の家計の問題点が洗い出せる
- 問題点が可視化されるので効果的な対策を考えられる
- 老後の生活に向けて今やるべきことがわかる
- 将来の見通しを立てることで漠然としたお金の不安を解消できる
ライフプラン表を作ると将来の家計収支や貯蓄残高が数字として表れるので、家計の問題点が明確になり、それに向けた対策を立てられます。もしくは、ライフプラン表をつくった結果、「現時点では特に心配すべき家計の問題はない」とわかる場合もあるでしょう。
漠然としたお金の不安は、先が見えないことから生まれます。必要なのは、大まかでもいいので将来のイメージを目に見える形で具体化することです。ライフプラン表を作れば漠然としたお金の不安が解消され、今を安心して過ごせるようになるでしょう。
一方で、ライフプラン表は事前に考えるべきポイントや入力項目が多く、手間がかかる点がデメリットと言えます。
ライフプラン表の作成はテンプレートを活用しよう
ライフプラン表は、PDFやExcelのテンプレートを使って作成するのがおすすめです。自分でフォーマットを作るよりも、作成にかかる時間や手間を削減できます。
家計収支を自動計算したい方は、Excelのテンプレートを使いましょう。以下に、ライフプラン表のテンプレートを配布しているサイトの例を挙げます。
また、ライフプラン表は「全国銀行協会 ライフプランシミュレーション」などのシミュレーションサイトを利用して作成することも可能です。
以下の記事で詳しい手順を紹介しているので、シミュレーションサイトを利用したい方は参考にしてみてください。
ライフプラン表を作る前に確認したいこと
ライフプラン表を作る際は、事前に必要な情報を確認しておくとスムーズです。
ライフプラン表を作る前に確認したいことの例を挙げるので、家族がいる方は理想の将来について全員で話し合う時間を持つとよいでしょう。
ライフプラン表を作る前に確認したいことの例 | ||
確認項目 | 詳細 | |
現在の状況 | ・世帯収入 ・貯蓄残高 ・生活費やその他の支出 ・家族の年齢 | |
人生の夢や目標 | ・家族全員の夢や目標 ・理想の老後生活 | |
今後のキャリアや働き方 | ・いつまで働くか ・どのような働き方をするか ・転職の予定はあるか ・退職金の有無や金額 | |
結婚 | ・結婚の有無 ・結婚式の有無や規模、場所 ・新婚旅行の有無や場所 | |
家族構成 | ・子どもの有無、人数 ・子どもはいつ欲しいか ・親族の同居や介護の可能性 | |
住宅 | ・住居費の予算 ・賃貸・持ち家の希望 ・持ち家はいつ購入したいか | |
車 | ・車の有無や台数 ・何年ごとに買い替えるか | |
旅行・趣味 | ・旅行の頻度 ・旅行先(国内・海外)と予算 ・趣味や習い事の予算 | |
子どもの進路 | ・公立か私立か ・大学へ進学するか ・1人暮らしや通学の予定 ・留学の予定 |
ライフプラン表の作り方・手順
参考として、日本FP協会のExcel形式のテンプレートを使ったライフプラン表の作り方の手順を詳しく紹介します。
なお、シミュレーションサイトを使ったライフプランの作り方は、以下の記事で解説しています。
ステップ1. ライフプラン表のテンプレートをダウンロードする
まずは、ライフプラン表のテンプレートをダウンロードします。日本FP協会のサイトから、Excel版の以下の4つの資料をダウンロードしてください。
- 家計の収支確認表
- 家計のバランスシート
- ライフイベント表
- 家計のキャッシュフロー表
ステップ2. 現在の家計収支を洗い出す
次に、ダウンロードした「家計の収支確認表」を使い、現在の家計収支を洗い出します。
収入は、社会保険料や税金を引いた「年間の手取り収入」の算出が必要です。給料明細など収入のわかるものを用意し、テンプレートに入力しましょう。
支出は、基本生活費・住居関連費・車両費・教育費・保険料・その他の支出の6項目に分け、それぞれ「年間の支出」を算出します。家計簿があれば便利ですが、家計簿をつけていない方は大まかな金額でかまわないので入力してください。
ステップ3. 現在の資産・負債を洗い出す
続いて、ダウンロードした「家計のバランスシート」を使い、現在の資産・負債を洗い出します。
テンプレートに資産と負債を入力すると「純資産」が自動計算され、本当の意味での家計の資産額がわかります。
純資産がマイナスになる場合は、資産が少ないのか、それとも負債が多いのか要因を考えて、ライフプラン表とともに家計改善に役立てましょう。
ステップ4. ライフイベント表を作成する
ダウンロードした「ライフイベント表」に、家族の名前と年齢を入力し、20年分のライフイベント表を作ります。このテンプレートでは、家族の現時点の年齢を上書き入力すれば、以降の年齢は自動で計算されます。
入力できたら、家族の年齢をもとに「ライフイベント」と「かかるお金」の欄を埋めていきましょう。
その際、子どもの進学や住宅購入などの大きなイベントだけでなく、以下のような細かい予定まで組み込むと、ライフプランの精度を上げられます。
記載するライフイベントの一例
- 国内・海外旅行のタイミング
- 賃貸契約の更新・引越し費用
- 車の買い替え
- 子どもの習い事
- 親の介護・相続
- 子どもの結婚・出産
- 住宅のリフォーム など
ステップ5. キャッシュフロー表を作成する
最後に、ダウンロードした「家計のキャッシュフロー表」を作成します。このキャッシュフロー表を作成すると、20年分の毎年の家計収支と貯蓄残高の推移をシミュレーションできます。
次の項目は、STEP4までに入力したテンプレートの情報を転記すると簡単です。
- ライフイベント・一時的な支出:ライフイベント表
- 収入・支出:家計の収支確認表
- 現在の貯蓄残高:家計のバランスシート
なお、このキャッシュフロー表は記入しやすさを優先するために、物価上昇や運用利回りによる収入・支出・貯蓄残高の変動を考慮しない仕様となっています。
必要に応じて、将来の収入・支出額を増減させたり、貯蓄残高に運用利回りを織り込んだりして調整し、キャッシュフロー表の精度を上げるとよいでしょう。
作成したライフプラン表の見方・振り返り方法
作成したライフプラン表を見る際は、以下のポイントを重点的に確認してください。
ライフプラン表の確認ポイント
- 年間収支が毎年赤字になっていないか
- 年間収支が大きくマイナスになる年がないか
- 貯蓄残高がマイナスになる年がないか
- 20年後の貯蓄残高がどうなっているか
年間収支が毎年赤字になる場合は、早急な家計改善が必要です。このまま赤字が続けば負債が増えていくことになるので、収入を増やす方法や支出を減らす方法を考えましょう。
年間収支が大きくマイナスになる年や、貯蓄残高がマイナスになる年がある場合は、それに向けて今から貯蓄を始めるのがおすすめです。必要な毎月の貯蓄額を逆算し、計画的な貯金や資産運用で将来に備えましょう。
20年後の貯蓄残高も重要な確認ポイントです。現在の年齢やライフイベント次第の部分はありますが、できることなら今よりも貯蓄残高が増えていてほしいもの。特に40代以上の方は、安心して老後の生活を送れる貯蓄残高に達するよう、対策を立てて早めに行動に移す必要があります。
家計改善方法の具体例 | ||
収入を増やす | ・働き方を変える ・転職する ・すきま時間に副業をする | |
支出を減らす | ・固定費を見直す ・医療費控除や住宅ローン控除など各種控除を活用する ・フリマアプリを活用する | |
貯金をする | ・貯金用口座を作成する ・先取り貯金をする ・自動積立機能を活用する | |
資産運用をする | ・NISAやiDeCoを活用する ・積立保険を活用する |
ライフプラン表を作るときに押さえておきたい3つのポイント
ライフプラン表は作って終わりではなく、今後の人生を豊かにするために活かさなくては意味がありません。以下のポイントを押さえて、ライフプラン表を有効に活用しましょう。
作成後は家計の改善策を考える
ライフプラン表を作成したら問題点を洗い出し、家計の改善策を考えましょう。
例えば、家計収支や貯蓄残高がマイナスになる年があるなら、収入を増やす方法や支出を減らす方法を考えてみてください。将来に大きな支出が発生するなら、それに向けて今から貯蓄を始めましょう。
家計収支の改善策としては、固定費の見直しがおすすめです。固定費とは、住居費や通信費、サブスクリプションサービスの会費など、毎月決まった金額が出ていく支出のこと。固定費を見直せば継続的に家計の支出を減らせるので、高い節約効果が得られます。
将来の支出に向けて貯蓄をする場合は、貯金とあわせて資産運用を検討するとよいでしょう。投資信託や株式などのリスク商品には元本割れの可能性がありますが、その分お金を増やせるチャンスもあります。
今はNISAやiDeCoなどの資産運用に役立つ制度もあるので、自分に合うやり方を見つけて、まずは少額から始めてみましょう。
ライフプラン表は定期的に見直す
ライフプラン表はあくまでも計画のため、定期的な見直しが必要です。以下のようなときは、ライフプラン表を再作成しましょう。
ライフプラン表の見直しタイミングの例
- 結婚、出産、子どもの自立で家族構成が変わったとき
- 住宅購入や転職で家計状況に影響が出たとき
- 実現したい夢を更新したいとき
ライフプランの定期的な見直しを行わない場合、資金計画と現実に乖離が生まれる可能性があります。
家計の問題に気がつかないままにしていると、将来お金のやりくりに困ってしまうかもしれないので、数年に一度はライフプラン表に変更点がないかチェックしてください。
FP相談で詳細なアドバイスをもらう
ライフプラン表はテンプレートやシミュレーションサイトを活用して自分で作成できますが、FP相談でプロに作成してもらうのもおすすめです。
ライフプラン表の作成をプロにお願いするメリット
- 精度の高いライフプラン表が作成してもらえる
- 家計や資金準備についてのアドバイスももらえる
ライフプラン表作成の相場は数千円から2万円程度ですが、FPによっては無料でライフプラン表を作成してくれる場合もあります。
当サイトの「オカネコ」なら、無料でFPとのチャットやZoom相談が可能なので、FPにライフプラン表を作成してもらいたい方はぜひ活用してください。
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まとめ
ライフプラン表の作成は、家族の夢や目標を明確にし、将来に向けた対策を立てるために有効な手段です。漠然としたお金の不安を抱えている方も、ライフプラン表作成により先の見通しがつけば、安心して今を過ごせるようになるでしょう。
ぜひこの機会に、本記事で紹介した作り方やポイントを参考にしながら、ライフプラン表の作成と家計改善に取り組んでみてください。
プロのアドバイスが欲しい方は、FP相談でライフプラン表の作成を依頼するのがおすすめです。信頼できるFPを探すには、無料でFPへのチャット相談ができる当サイトの「オカネコ」をご利用ください。
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