【徹底比較】団体信用生命保険でおすすめの住宅ローン10選|団信のしくみや種類も解説

監修者
オカネコマガジン監修者 松井大輔株式会社400F オンラインアドバイザー
松井 大輔
1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / CFP® / 証券外務員一種
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住宅ローン選びで重視したい項目の1つが「団体信用生命保険(団信)」です。

団信に加入すると、住宅ローンの契約者が死亡・高度障害状態になった場合に住宅ローンの残高が保険金で完済されます。万一のリスクに備えるため、ほとんどの住宅ローンは、団信加入が申込条件の1つになっているのが現状です。

団信とは

しかし健康状態によっては、団信の加入が難しい場合もあります。団信に入れるか不安な方は、通常の団信よりも加入条件のゆるい「ワイド団信」がある住宅ローンを選ぶと、借入できる可能性が上がるでしょう。

また、住宅ローンによっては、死亡・高度障害状態以外のリスクに対する保障も付いた団信に入れる場合があります。なかには上乗せ金利なしで手厚い保障の団信に加入できる住宅ローンもあるので、団信の保障重視で住宅ローンを選びたい方は要チェックです。

本記事では、団信でおすすめの住宅ローンの保障内容や上乗せ金利の比較表を紹介します。団信のしくみや種類についても解説するので、どのような団信があるのか知りたい方、保障が手厚いお得な団信の住宅ローンを探している方は、ぜひ参考にしてください。

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目次

住宅ローンの団信とは?しくみ

住宅ローンの団信は、大きく分けて以下の2種類があります。まずは、各団信のしくみを解説します。

住宅ローンの団信のしくみ・種類

一般団信・ワイド団信

一般団信・ワイド団信は、住宅ローンの契約者が死亡・高度障害状態になった場合に住宅ローンの残高が保険金で完済される、基本的な保障内容の団信です。

住宅ローンを組むなら、原則は団信への加入が必須となります。一般団信は借入先となる金融機関が保険料を支払うため、住宅ローン契約者は保険料の負担なく団信への加入が可能です。

ただし、既往歴がある・持病がある・身体障害があるなど告知事項に該当すると、一般団信に加入できないことがあります。健康上の理由から一般団信に加入できない場合は、一般団信よりも加入条件の幅が広いワイド団信を検討するのが一般的です。

一般団信とワイド団信の比較

ワイド団信の加入者は、一般団信の加入者よりも健康リスクが高いと考えられます。そのため、ワイド団信に加入する場合は、保険料として年0.1~0.3%程度の上乗せ金利がかかります。

疾病団信

疾病団信とは、一般団信の保障内容のほかに、特定の疾病に対する保障を付加した団信です。疾病団信の保障内容は住宅ローンによってさまざまですが、以下に代表的な疾病団信の種類を紹介します。

代表的な疾病団信
ガン保障団信死亡・高度障害状態・がん診断時を保障
3大疾病保障団信死亡・高度障害状態・がん診断時・脳卒中や急性心筋梗塞による一定の症状が発生したときを保障
8大疾病保障団信死亡・高度障害状態・がん診断時・脳卒中や急性心筋梗塞による一定の症状が発生したとき・高血圧や糖尿病などで働けない状態を保障
全疾病団信死亡・高度障害状態・すべての病気やケガで働けない状態を保障

疾病団信に加入すると、住宅ローンの契約者が死亡・高度障害状態になったときだけでなく、病気で働けなくなったとき入院や手術が必要になったときにも備えられます。

特に、ガン・心疾患・脳血管疾患は「3大疾病」と呼ばれ、日本人の死因の上位を占める疾患です。3大疾病の受療率も年代が上がるとともに高くなる傾向にあるため、住宅ローンの完済時の年齢を考慮しつつ、保障を手厚くするとよいかもしれません。

参照:5 主な傷病の総患者数|平成29年(2017)患者調査の概況|厚生労働省

保障対象の状態になったときにどのくらいの保険金が出るかは団信によって異なります。

例えば、住宅ローン残高が完済される、住宅ローン残高の50%相当額が返済される、一定期間の毎月返済が免除されるなどがあるので、保障内容をよく確認しましょう。

団信と生命保険の違い

団信は特定の状態になった場合に保障が受けられ、しくみは生命保険と同様です。

しかし以下の表のとおり、団信で保障が受けられるのは住宅ローン返済期間中に発生した事象のみであることや、事象が発生した際は保険金が下りるわけではなく、住宅ローン返済の免除などになります。

団信と生命保険の主な違い
団体信用生命保険(団信)一般の生命保険
保障内容基本的には住宅ローン残高の完済残高の50%が返済されるもの等があり団信によって異なる自由に設定可能(入院・治療費の補助等)
保険料金融機関や加入する団信によって異なる(一般団信の場合は金利上乗せなし)保険会社によって異なり、加入時の年齢・性別等によっても異なる
保険料の支払い住宅ローン金利に含む/金利上乗せ月または年払い
保障期間住宅ローン返済期間中自由に設定可能(終身・〇年間・〇歳まで等)
保障が受けられる人住宅ローン債権者(金融機関)契約者が指定した人(配偶者・子ども等)
中途解約・中途加入不可可能
生命保険料控除対象外対象

団信はもしものことがあった際に、住宅ローンの残債返済を保障し、家族に住宅を残すことができる保険です。

一方で生命保険は、入院費や治療費の保障や就業不能時の保障、子どもの教育費や老後資金の備えなど、保険によってさまざまな目的を持ち、基本的にはご自身や家族の生活を守るためのものになります。

すでにいくつかの生命保険に入っている方が団信にも加入する場合、保障内容が重複してしまう可能性があるため、住宅ローンの契約時は同時に生命保険の保障を見直すことが大切です。

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団信のメリット・デメリット

住宅ローンを組む際に加入する団信には、以下のメリットデメリットがあります。

団信に入るメリット

団信のメリット
  • 一般団信は保険料負担がない
  • 生命保険代わりになる
  • 必要な保障内容を選べる
  • 保険金に課税されない

一般団信は金融機関が保険料を負担してくれるので、住宅ローン契約者は保険料を支払うことなく死亡・高度障害状態時の保障を得られます。契約者が保障対象の状態になった場合は、保険金で住宅ローン残高が返済されたり、毎月の返済が免除になったりするので、生命保険代わりになるのも団信のメリットです。

住宅ローンによっては、ガン保障や3大疾病保障などの疾病保障が付く団信もあります。疾病団信は上乗せ金利が発生する場合が多いですが、なかには上乗せ金利なしで手厚い保障が付く住宅ローンもあり、お得です。

また、通常の生命保険では保険金・給付金の受取時に税金がかかる場合がありますが、団信の保険金には税金がかかりません。

団信に入るデメリット

団信のデメリット
  • 健康上の理由により加入できない場合がある
  • 保険料が高くつく場合がある
  • 途中で保障内容の変更や解約ができない
  • 生命保険料控除の対象外

既往歴がある・持病がある・身体障害がある場合は、健康上の理由により団信に加入できない可能性があります。加入条件のゆるいワイド団信でも入れないときは、フラット35など団信加入が任意の住宅ローンを選ぶしかありません。

団信は疾病保障が付くものもありますが、年0.1~0.3%程度の上乗せ金利が発生します。住宅ローンは借入額が大きいので、過剰に保障の手厚い団信を選ぶと保険料が高くつく場合があります。団信は途中で保障内容の変更や解約ができないため、よく考えて必要な保障のものを選ぶよう心がけましょう。

また、団信は生命保険料控除の対象外です。通常の生命保険と違い、所得税や住民税の節税効果がない点は団信のデメリットといえます。

監修者

住宅ローンの団信にはそれぞれメリット・デメリットがありますが、最近では疾病保障付の団信を選ばれる方が増えている傾向にあります。
ただその際には、保障の目的と保障期間に注意が必要です。団信の目的は、死亡時あるいは疾病保障付であれば疾病等による就業不能時に住宅費用分(月々の住宅ローン負担分)を軽減することです。
疾病等の治療費負担の軽減目的ではない点に加え、団信は住宅ローンの返済が終わると共に保障もなくなりますので、「疾病保障付団信=疾病保障」ではないことを念頭に置きましょう。

【比較表】各住宅ローンの団信の種類と上乗せ金利

各金融機関が提供する、団信の種類や具体的な保障内容を見ていきましょう。ここで紹介するのは、以下の10の金融機関です。ぜひ住宅ローン選びの参考にしてください。

金融機関特徴
auじぶん銀行50歳以下なら上乗せ金利なしで、基本保障+5大疾病保障(50%)+全疾病入院保障がつく
住信SBIネット銀行50歳以下なら上乗せ金利なしで、基本保障+3大疾病保障(50%)+全疾病保障がつく
SBI新生銀行+年0.1%の低金利でガン団信に加入できる
イオン銀行上乗せ金利なしで、基本保障+全疾病団信(就業不能状態を保障)がつく
ソニー銀行上乗せ金利なしで、がん診断時に住宅ローンの残債50%を保障するがん団信50がつく
PayPay銀行満51歳未満の方なら上乗せ金利なしで、死亡保障+がん保障(50%)+入院時の全疾病保障+非自発的失業保障+自然災害保障がつく
りそな銀行+年0.25%で団信革命(基本保障+3大疾病保障(100%)+病気・ケガによる16の状態保障(100%)+所定の要介護状態保障(100%))に加入可能
みずほ銀行毎月支払い額が変動する8大疾病補償プラス がんサポートプラン(基本保障+ガン保障(100%)+ガン以外の7大疾病保障+全疾病保障)に加入可能
三菱UFJ銀行+年0.3%で7大疾病保障付住宅ローンビッグ&セブン〈Plus〉(基本の保障+3大疾病保障(100%)+4つの生活習慣病保障)に加入可能
※団信の情報はすべて2024年12月時点の情報です。各金融機関の団信の加入や保障の適用には、所定の条件があります。
※基本保障とは、死亡・高度障害状態時のローン残高100%保障のことです。

auじぶん銀行

auじぶん銀行
団信の種類保障内容上乗せ金利
一般団信基本の保障なし
がん50%保障団信(50歳以下)基本の保障/5大疾病保障(50%)/全疾病入院保障なし
がん100%保障団信(50歳以下)基本の保障/ガン保障(100%)/全疾病入院保障+年0.05%
がん100%保障団信プレミアム(50歳以下)基本の保障/ガン保障(給付金)/5大疾病保障(100%)/全疾病入院保障(給付金あり)+年0.15%
ワイド団信基本の保障+年0.3%
※基本の保障とは、死亡・高度障害状態時のローン残高100%保障のことです。

auじぶん銀行の団信の魅力は、50歳以下の方なら基本の保障に加え、5大疾病保障(50%)や全疾病入院保障に上乗せ金利なしで加入ができる点です。

+年0.05%の低金利で、5大疾病保障をがん保障(100%)に変更もできます。

万一に備え手厚い保障を求める方は、auじぶん銀行を選ぶと良いでしょう。

住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行
団信の種類保障内容上乗せ金利
3大疾病50プラン(50歳以下)基本の保障/3大疾病保障(50%)/全疾病保障なし
3大疾病100プラン(40歳未満)基本の保障/3大疾病保障(100%)/全疾病保障+年0.2%
3大疾病100プラン(40歳以上)+年0.4%
基本プラン(50歳超)基本の保障/全疾病保障なし
3大疾病50プラン(50歳超)基本の保障/3大疾病保障(50%)/全疾病保障+年0.25%
ワイド団信基本の保障+年0.3%
※基本の保障とは、死亡・高度障害状態時のローン残高100%保障のことです。
住信SBIネット銀行(フラット35)
団信の種類保障内容上乗せ金利
新機構団信(買取型)基本の保障なし
新3大疾病付機構団信(買取型)基本の保障/3大疾病保障(100%)/所定の要介護状態保障(100%)+年0.24%
団体信用生命保険(保証型・パッケージ)基本の保障/重度ガン保険金前払特約保険金/先進医療給付金なし
※基本の保障とは、死亡・高度障害状態時のローン残高100%保障のことです。

住信SBIネット銀行の団信はプランが豊富で、ニーズにあったプランが見つけやすいのが特徴です。

50歳以下の方なら一般団信に加え、3大疾病保障(50%)と全疾病保障が無料でつき、さらに40歳未満の方は3大疾病保障が上乗せ金利なしで100%保障されます。

40歳未満の方や、手厚い保障が欲しい方におすすめです。

SBI新生銀行

SBI新生銀行
団信の種類保障内容上乗せ金利
一般団信+安心保障付団信基本の保障なし
ガン団信基本の保障/ガン保障(100%)+年0.1%
※基本の保障とは、死亡・高度障害状態時のローン残高100%保障のことです。

SBI新生銀行は、死亡・高度障害・所定の要介護状態になった場合に住宅ローン残高が0円になる、一般団信+安心保障付き団信が無料で付きます。

また、+年0.1%の低金利でガン団信への加入ができ、万一のときでも安心です。

イオン銀行

イオン銀行
団信の種類保障内容上乗せ金利
一般団信基本の保障なし
全疾病団信基本の保障/全疾病保障なし
がん保障付団信基本の保障/ガン保障(100%・給付金あり)+年0.1%
8疾病保障団信基本の保障/8疾病保障(100%・ガンは給付金あり)/失業保障+年0.3%
ワイド団信基本の保障+年0.3%
※基本の保障とは、死亡・高度障害状態時のローン残高100%保障のことです。

イオン銀行の団信は、死亡や所定の高度障害の保障に加え、所定の病気やけがによる就業不能状態が一定期間継続した場合の毎月の返済額を保障(1年を超えて就業不能状態が続いた場合は残りのローン残高を保障)してくれる、全疾病団信に無料で加入ができます。

+年0.1%で基本保障とがん保障(100%・給付金あり)が付くがん保障付団信もあり、豊富なプランの中から自分にあったプランが選べます。

ソニー銀行

ソニー銀行
団信の種類保障内容上乗せ金利
一般団信基本の保障なし
がん団信50基本の保障/ガン保障(50%)なし
がん団信100基本の保障/ガン保障(100%・給付金あり)+年0.1%
3大疾病団信基本の保障/3大疾病保障(100%・ガンは給付金あり)+年0.2%
生活習慣病団信基本の保障/ガン保障(100%・給付金あり)/生活習慣病長期入院時保障(100%)/全疾病入院保障(給付金あり)+年0.2%
ワイド団信基本の保障+年0.2%
※基本の保障とは、死亡・高度障害状態時のローン残高100%保障のことです。

ソニー銀行の団信は、がん診断時に住宅ローンの残債50%を保障するがん団信50に上乗せ金利なしで加入できます。

その他にも、3大疾病や生活習慣病に備えたプランもあるため、ご自身の目的にあわせたプラン選択が可能です。

PayPay銀行

PayPay銀行
団信の種類保障内容上乗せ金利
一般団信(満65歳未満)基本の保障 重度がん保障特約なし
がん50%保障団信(満51歳未満)基本の保障/ガン保障(50%)/全疾病入院保障/失業保障/自然災害保障なし
がん100%保障団信(満51歳未満)基本の保障/ガン保障(100%・給付金あり)/全疾病入院保障/失業保障/自然災害保障+年0.1%
ワイド団信基本の保障+年0.3%
※基本の保障とは、死亡・高度障害状態時のローン残高100%保障のことです。

PayPay銀行の団信は、無料で付く保障が手厚いのが特徴です。満51歳未満の方であれば上乗せ金利なしで、「死亡保障」「がん保障(50%)」「入院時の全疾病保障」「非自発的失業保障」「自然災害保障」に備えられます。

また、夫婦のどちらかが死亡やがんなどの保険金支払い事由が発生すると、その人だけでなく夫婦両方の住宅ローン残高が団信で保障される、ペアローン契約者向けの団信も用意されています。(ペア連生団信)

りそな銀行

りそな銀行
団信の種類保障内容上乗せ金利
一般団信基本の保障なし
がん保障特約基本の保障/ガン保障(100%)+年0.1%
3大疾病保障特約基本の保障/3大疾病保障(100%)+年0.2%
団信革命基本の保障/3大疾病保障(100%)/病気・ケガによる16の状態保障(100%)/所定の要介護状態保障(100%)+年0.25%
ワイド団信 基本の保障+年0.3%
※基本の保障とは、死亡・高度障害状態時のローン残高100%保障のことです。

りそな銀行では、3大疾病のほか、病気やケガによる所定の状態、所定の要介護状態など、様々なリスクをカバーできる「団信革命」に、上乗せ金利+年0.25%で加入できるのが特徴です。

事故による半身麻痺や要介護2以上の状態、人工透析を永久的に受けることになった場合などもローン残高が保障され、幅広く万が一に備えておきたい方におすすめです。

みずほ銀行

みずほ銀行
団信の種類保障内容上乗せ金利
一般団信基本の保障なし
がん団信基本の保障/ガン保障(100%)+年0.1%
8大疾病補償基本の保障/ガンを含めた8大疾病保障毎月変動
8大疾病補償プラス がんサポートプラン基本の保障/ガン保障(100%)/ガン以外の7大疾病保障/全疾病保障毎月変動
ワイド団信基本の保障+年0.3%
※基本の保障とは、死亡・高度障害状態時のローン残高100%保障のことです。

みずほ銀行が提供する「8大疾病補償プラス がんサポートプラン」は、がん診断時の一括補償や8大疾病以外の病気やケガまで、幅広く万が一に備えられる団信です。保険料は借入条件(借入金額や借入期間など)や年齢によって異なります。

通常、団信は途中解約ができませんが、8代疾病補償プラスは返済途中に脱退することができる点がメリットです。

三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行
団信の種類保障内容上乗せ金利
一般団信基本の保障なし
7大疾病保障付住宅ローン ビッグ&セブン〈Plus〉(金利上乗せ型)基本の保障/3大疾病保障(100%)/4つの生活習慣病保障+年0.3%
ワイド団信基本の保障+年0.3%
※基本の保障とは、死亡・高度障害状態時のローン残高100%保障のことです。

三菱UFJ銀行の「7大疾病保障付住宅ローンビッグ&セブン〈Plus〉」は、がんの診断や脳卒中・心筋梗塞の入院で住宅ローン残高が0円になる団信です。入院日数の条件はありません。

また、所定の生活習慣病で就業障害が30日を超えた場合に、毎月返済額も保障(最長1年まで)してくれます。

住宅ローンの団信に加入できる人の条件

住宅ローンの団信に加入できるのは、以下の2つを満たした人になります。

基本的には住宅ローン契約者のみ

住宅ローンの団信は、基本的に債務者である契約者のみが加入できる保険です。新規借り入れ時や借り換え時に加入でき、途中加入やプラン変更はできません。住宅ローンの返済は長期間に渡るため、団信の保障プランは慎重に選ぶ必要があるでしょう。

「ペアローン」を組む場合は、それぞれが債務者となるため2人とも加入できますが、どちらかに万が一があってもローン残高が保障されるのは事象が発生したほうの契約だけです。

こうしたリスクが心配な場合は、どちらかに万が一があった場合に2人ともの住宅ローン残高がゼロになる「ペアローン向け連生団信 」を検討するとよいでしょう。

また、親族(夫婦や親子など)の収入を合算した金額で借入可能額を決める「収入合算」の場合、主契約者は1人のため収入合算者でも基本的には団信に加入できません。ただし、収入合算者を連帯債務者にする「連帯債務型」の場合、金融機関によっては団信に加入できる場合があります。

健康状態などの所定の条件を満たした人

団信に加入する際は生命保険と同様、健康状態の申告が必須です。既往歴や持病があるなど健康状態によっては団信に加入できず、住宅ローンの契約にも影響を及ぼす可能性があります。

加入の可否を決定する健康状態の条件については、保険会社によって異なり公開はされていませんが、一般的に入院や手術を控えている方、がんの治療中の方などは団信に加入できない可能性が高いです。

団信に加入できない場合は、ワイド団信(上乗せ金利の負担が必要)であれば、加入条件がゆるく設定されており加入できる可能性があります。

監修者

住宅ローンの団信には、住宅ローン契約者であることや健康状態が良好であることなどの加入条件があります。団信を検討されている場合は、事前に加入条件を満たしているか確認しておきましょう。
また最近増えてきているペアローンについては、それぞれが債務者となるため両者とも加入できますが、お互いが負担している債務分のみの保障となりますのでご注意ください。

住宅ローンの団信を選ぶ前に確認したいこと

住宅ローンの団信は、途中で保障内容の変更や解約ができません。また、ほとんどの住宅ローンは団信加入が申込の必須条件となっています。そのため、住宅ローンの団信を選ぶ際は、以下を事前に確認しておきましょう。

「金利」と「団信の保障」のバランスを考える

死亡・高度障害状態時のみを保障する一般団信は、金融機関が保険料を負担します。一方、疾病保障付きの団信やワイド団信は、年0.2~0.3%程度の上乗せ金利が発生する場合が多いです。

住宅ローンの借入額は大きいため、年0.2~0.3%程度の上乗せ金利でも、トータルコストで見ると割高になる可能性があります。団信は途中で保障内容の変更や解約ができないので、金利と保障のバランスを考え、適切な保障内容のものを選ぶようにしましょう。

加入している生命保険の保障内容を確認する

団信に加入すると、契約者が死亡・高度障害状態になったときや、所定の条件を満たす状態になったときに、住宅ローン残高が完済されたり、月々の返済が免除されたりします。

そのため、団信は生命保険の代わりを果たすと考えることも可能です。万が一のときは団信により住居費の負担が軽減されるので、状況によっては生命保険の保障内容をサイズダウンさせてもよいかもしれません

団信に加入する場合は、現在加入している生命保険の保障内容を確認すると、月々の保険料を抑えられる可能性があります。

保障が受けられる条件を確認する

団信を選ぶ際は、保障が受けられる適用条件もしっかり確認しましょう。

たとえば、金融機関や団信の種類によって以下の適用条件が設けられている場合があります。

保障が適用外となる場合の一例

  • 団信の加入から〇か月の間に発生した事象
  • 事象の継続が〇か月間未満の場合
  • 被保険者の故意または重大な過失による事象
  • 公的介護保険制度で要介護2以下に認定された場合 など

万が一のときに「保障が受けられると思ったのに対象外だった」という事態にならないよう、細かい契約内容まで目を通して理解することが大切です。

団信に加入できない場合がある

既往歴がある・持病がある・身体障害がある場合は、健康上の理由により団信に加入できない場合があります。

通常の団信に加入できなくても、加入条件のゆるいワイド団信なら加入できる可能性がありますが、ワイド団信は年0.2~0.3%程度の上乗せ金利の負担が必要です。

ワイド団信でも入れないときは、フラット35など団信加入が任意の住宅ローンを選ぶしかないため、住宅ローンの選択肢の幅がグッと狭まってしまいます。

今は健康な方も、将来にわたって病気やケガをせずにいられるとは限りません。住宅ローンでのマイホーム購入の予定があるなら、団信に加入できる健康状態のときに検討するのがおすすめです。

監修者

住宅ローンの団信を選ぶ前に確認していただきたいことはいくつかありますが、中でも特に加入している生命保険の保障内容の確認はしっかり行いましょう。
既に生命保険に加入している場合、団信の保障内容と重複していることも考えられます。重複している部分がないか、また必要に応じて保険の内容を調整できるかを確認しましょう。
また疾病保障付の団信やワイド団信など、金利上乗せにより実質保険料負担が発生する場合は、民間の生命保険との保障内容や保険料の比較をして、よりメリットのある方を選べば損をせずに済みます。

まとめ

団信の保障内容と上乗せ金利は住宅ローンによって大きく変わってくるため、複数の住宅ローンの団信を比較し、自分に合うものを選ぶことが大切です。

ただし、過剰に保障の手厚い団信に入ると、上乗せ金利でコストがかさんでしまいます。なかには上乗せ金利なしで手厚い保障が付く団信もあるので、金利とのバランスを見ながら、適切な団信を選びましょう。

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