新NISAで銘柄はいくつ買う?一つでOK?複数銘柄で運用はデメリットあり?

新NISAの銘柄いくつ買う?

2024年から新NISAがスタートしました。初めて投資にチャレンジする方は、どんな商品を何種類くらい購入したら良いのか、迷ってしまうかもしれません。今回は、新NISAでおすすめの商品や、銘柄の組み合わせ方をご紹介します。

これを読めば、自分に合った最適なポートフォリオをイメージして投資銘柄を選び、自信を持って新NISAを始めることができるでしょう。

このコンテンツの3行まとめ
  • 新NISAでは手数料が低いインデックス投資信託を1つか2つ選んで投資をすれば十分。保有銘柄数を少なくすることで、管理がしやすく、長期運用を続けやすくなる
  • 複数のインデックス投資信託を組み合わせて購入する場合、投資する国や地域を分けたり、リスクやリターンが異なる商品を保有して、分散効果を高めるのがポイント
  • 新NISAで購入する銘柄を選ぶときには、買付ランキングを参考にするのもおすすめ。また、最初に自分に合ったインデックス投資信託を選んだら、しばらく売買はせずに商品を保有し続けるのが大切
執筆者
FP 下中さん下中英恵FP事務所
下中 英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務) / 第一種証券外務員 / 内部管理責任者CFP(R)
目次

新NISAで銘柄はいくつ買う?

新NISA口座では、インデックス投資信託を1つ、または多くても2つ保有すれば十分です。

できるだけ保有銘柄数を少なくした方が、管理がしやすく、長期運用を続けやすくなるでしょう。

投資初心者が新NISAで投資を行う場合、リスクが高い株の個別銘柄などにすぐチャレンジするのはあまりおすすめできません。

投資のハードルを下げて、長期的に資産運用を続ける場合は、シンプルで、分かりやすい商品を選ぶのがよいでしょう。

例えば、世界のさまざまな経済指標と同じような値動きをするように設計されているインデックス投資信託は、その商品だけですでにさまざまな銘柄に分散投資がされているので、特におすすめです。

複数の銘柄を買うメリットは、より高い分散投資効果

新NISAで複数の銘柄を買うメリットは、より高い分散投資効果を得ることができる点です。

投資では「卵をひとつのかごに入れるな」と言われている通り、大きな損をするリスクを減らすために、分散投資を行うのが鉄則です。複数のインデックス投資信託を保有し、さまざまな国や地域に投資をすることで、リスクを減らし、より分散効果を高めることができます。

また、投資先が異なるインデックス投資信託に複数投資すると、値動きの違いから市場の傾向を把握することができます。

例えば、アメリカや日本などの先進国と、ブラジルや中国、インドなどの新興国の銘柄を保有している場合、2つの商品の値動きを比較すると「先進国の方が新興国より安定しているな」「今は新興国の方が勢いがあるな」というように、先進国と新興国の経済を比較し、確認することができるでしょう。

複数の銘柄を買うデメリットは、商品選びと管理

新NISAで複数の銘柄を買うデメリットは、商品選びや管理が大変になるという点です。

つみたて投資枠で買うことができる投資信託は約270本、成長投資枠では約2000本あります。(※)
※2024年2月8日時点

この中から複数の商品を選び、組み合わせを決めるのには手間がかかります。

また、複数商品を保有すると、それぞれの値動きを確認したり、売り時を検討したりと、1つの銘柄を保有する場合と比べて管理が大変になる可能性があります。

1つの銘柄で新NISAを始めたい人向けのポートフォリオ

1つの銘柄のみを保有し、新NISAで資産運用を始めたいという方の場合、手数料が低く、世界中の国にバランスよく分散投資がされているインデックス投資信託を選ぶと良いでしょう。

全世界に投資できる銘柄

全世界に投資できる銘柄
銘柄名eMAXISSlim 全世界株式(オール・カントリー)
投資先日本を含む先進国および新興国の株式
運用会社三菱UFJアセットマネジメント
ベンチマークMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)
※2024年2月8日時点

先進国や新興国など世界中の国の株式に分散投資を行っているので、この商品1つで分散投資を行うことができます。

手数料(信託報酬)も0.05775%となっており、インデックス投資信託の中でも最安なので、無駄なコストをかけずに資産運用を行うことができるでしょう。大手証券会社の買付ランキングでも上位の商品で、純資産も高く、デフォルトリスクも低いので、安心して購入できます。

先進国に投資ができる銘柄

先進国に投資ができる銘柄
銘柄名eMAXISSlim先進国株式インデックス
投資先日本を除く先進国株式、約1,300銘柄
運用会社三菱UFJアセットマネジメント
ベンチマークMSCIコクサイ・インデックス
※2024年2月8日時点

先進国の株式に分散投資を行っていますが、実際は、現在米国株が全体の7割超を占めているため「全米株式」と同じような値動きをします。

新興国が含まれていないため、新興国を含めた全世界に投資をしているインデックス投資信託よりも、リスクが低いと考えられます。手数料(信託報酬)は0.09889%で、比較的安く設定されているので、長期運用に向いているでしょう。

アメリカに投資ができる銘柄

アメリカに投資ができる銘柄
銘柄名eMAXISSlim米国株式S&P500
投資先S&P500インデックスに採用されている米国の株式
運用会社三菱UFJアセットマネジメント
ベンチマークS&P500インデックスマザーファンド
※2024年2月8日時点

マイクロソフト、アップル、アマゾンなど、アメリカを代表する企業に分散投資を行っています。投資対象はアメリカだけですが、世界経済をけん引する成長企業が多く含まれているので、多少のリスクをとってもハイリターンを期待したい人に向いています。

手数料(信託報酬)は0.09372%となっており、低コストで運用ができます。ネット証券の買付ランキングでも常に上位にくる人気商品で、純資産も高く、デフォルトリスクも低いと言えるでしょう。

複数の銘柄で新NISAを運用したい人向けのポートフォリオ

複数のインデックス投資信託を組み合わせて購入する場合、投資する国や地域を分けたり、リスクやリターンが異なる商品を保有して、分散効果を高めるのがポイントです。

例えば、先進国と新興国、日本とアメリカ、全世界とアメリカというように、いくつかの組み合わせを考えてみましょう。

堅実にリターンを狙う組み合わせ

eMAXISSlim 全世界株式(オール・カントリー)概要
銘柄名eMAXISSlim 全世界株式(オール・カントリー)
投資先日本を含む先進国および新興国の株式
運用会社三菱UFJアセットマネジメント
ベンチマークMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)
※2024年2月8日時点
eMAXISSlim米国株式S&P500概要
銘柄名eMAXISSlim米国株式S&P500
投資先S&P500インデックスに採用されている米国の株式
運用会社三菱UFJアセットマネジメント
ベンチマークS&P500インデックスマザーファンド
※2024年2月8日時点

新興国と先進国全てを含む全世界型のインデックス投資信託と、特にアメリカに投資をしているインデックス投資信託を組み合わせて保有するポートフォリオです。

今後も堅実に成長していくアメリカに半分投資をして利益を狙いながら、新興国や先進国にも広く分散投資を行います。2商品とも手数料が低いインデック投資信託なので低コストです。比較的リスクを抑えて、高い分散効果があるポートフォリオと言えるでしょう。

バランスよく投資したい人の組み合わせ

eMAXISSlim先進国株式インデックス概要
銘柄名eMAXISSlim先進国株式インデックス
投資先日本を除く先進国株式、約1,300銘柄
運用会社三菱UFJアセットマネジメント
ベンチマークMSCIコクサイ・インデックス
eMAXISSlim新興国株式インデックス概要
銘柄名eMAXISSlim新興国株式インデックス
投資先新興国の株式
運用会社三菱UFJアセットマネジメント
ベンチマークMSCI エマージング・マーケット・インデックス

先進国のインデックス投資信託と、新興国のインデックス投資信託を組み合わせて保有するポートフォリオです。

先進国インデックスは、アメリカを中心とした安定的に成長している株式が投資先となっています。一方、新興国インデックス投資信託は、中国約30%、インド約16%、台湾約15%、その他韓国、ブラジル、サウジアラビアなど、成長が著しい国や地域に投資をしています。

新興国は、先進国に比べるとハイリスクハイリターンです。2つの商品を組み合わせることで、世界の国々にバランスよく投資を行い、利益を狙うことができます。

ハイリターンを狙う組み合わせ

eMAXISSlim米国株式S&P500概要
銘柄名eMAXISSlim米国株式S&P500
投資先S&P500インデックスに採用されている米国の株式
運用会社三菱UFJアセットマネジメント
ベンチマークS&P500インデックスマザーファンド
eMAXISSlim新興国株式インデックス概要
銘柄名eMAXISSlim新興国株式インデックス
投資先新興国の株式
運用会社三菱UFJアセットマネジメント
ベンチマークMSCI エマージング・マーケット・インデックス

アメリカに投資をしているインデックス投資信託と、新興国のインデックス投資信託を組み合わせて保有するポートフォリオです。

eMAXISSlim米国株式は、マイクロソフト、アップル、アマゾンなど、アメリカを代表する企業に投資をしていますが、アメリカ1カ国という点で、全世界型の投資信託に比べるとハイリスクハイリターンです。

また、中国やインドに投資をしている新興国の投資信託も、大きく儲かる可能性もありますが、カントリーリスクなど先進国に比べると損をする可能性があります。

全世界にバランスよく投資をするポートフォリオに比べてリスクはありますが、その分大きく儲かる可能性がある、比較的ハイリスクハイリターンなポートフォリオです。

新NISAで購入する銘柄を選ぶ時の注意点

新NISAで購入する銘柄は、以下に注意して選びましょう。

新NISAの銘柄選びの注意点

  • インデックス投資信託を選ぶ
  • 手数料が低い商品を選ぶ
  • 買付ランキング20位以内など人気商品を選ぶ
  • 商品の売り買いを繰り返さない

コストを抑えたり、リスクを軽減したりするためのポイントといえるため、投資初心者はもちろん、すでに資産運用を行っている方もぜひチェックしてみてください。

ここからは、それぞれの注意点について解説します。

インデックス投資信託を選ぶ

インデックス投資信託は、主要な経済指標と同じような値動きをするため、商品の仕組みが分かりやすいという特徴があります。さらに、株の個別銘柄に比べ、分散効果が高く、比較的安全に投資を行うことができます。

1つか2つだけの商品に絞って投資をしたい、手数料を抑えたい、分かりやすい商品に投資をしたいという多くの方のニーズに合っているでしょう。特に、決まった企業に投資をしたいというようなこだわりがない場合は、株の個別銘柄ではなく、インデックス投資信託を選ぶのがおすすめです。

手数料が低い商品を選ぶ

新NISAは非課税で投資を行うことができますが、手数料は自己負担となります。できるだけ手数料が少ない商品を選んだ方が、低コストで運用を続けることができるでしょう。

インデックス投資信託の場合、商品を保有している間、信託報酬と呼ばれる手数料がかかります。商品を選ぶ場合は、信託報酬が0.05%くらいから、高くても0.2%くらいまでの中で選ぶと良いでしょう。

買付ランキング20位以内など人気商品を選ぶ

ネット証券では、買付ランキングなど、人気商品の順位が公開されています。このランキングの上位となるような商品は、投資家からの人気が高い商品です。そのため、資本金が比較的多く、流通性も高いため、デフォルトリスクが低いと考えられます。

また、人気商品は、市場での情報量も多いので、商品に関する評判、すでにその商品に投資をしている人の口コミや運用実績なども検索しやすいでしょう。投資初心者の方などで、自分で商品を選ぶのが難しいという方は、ぜひ人気ランキングを参考にしてみましょう。

商品の売り買いを繰り返さない

資産運用を行う際、毎日の値動きを気にして「今日は儲かってる」「今日は値段が下がってしまった」と一喜一憂していては、ストレスがたまります。

精神的な負担がなく資産運用を続けるには、日々の値動きや、売り時買い時を気にせずに、つみたて投資をしながら商品を保有し続けるのが大切です。最初に自分に合ったインデックス投資信託を選んだら、しばらく売買はせずに、見守っていきましょう。

また、新NISAでは、現在保有している商品を売却した場合、投資限度額である1800万円の枠が売却分だけ復活しますが、その復活する枠は、もともと購入した時の元本部分のみです。

もしも、売却時に利益が出ていても、復活は元本部分のみなので、売却前と比較すると、非課税で保有できる資産金額が減ってしまうことになります。以下の例で確認しておきましょう。

現在使っているNISAの非課税枠1500万円

A商品300万円分購入する
NISAの非課税枠1800万円の限度額に達する

A商品で200万円の利益が出る

NISAの非課税枠1800万円分は、投資元本で判断するため、200万円の利益が出てもそのままA商品を持ち続けることが可能。
(実質2000万円分を非課税で保有していることになる)

A商品500万円分売却する(投資元本300万円、利益200万円)
投資元本分300万円分のみ非課税枠が復活する

NISAの非課税枠使用分は1500万円となる

新たにNISAで購入できるのは300万円分のみ

A商品200万円の利益を確定することはできたが、利益200万円分は、課税口座で運用するか、預金口座においておくしかない

このように、利益が出ている場合は、できるだけ売却せずに長く持ち続けた方が、利益分だけ限度額を超えて非課税で保有し続けることが可能です。無闇に売り買いを繰り返さない方が良いケースがあることを覚えておきましょう。

そして、資産運用では、長期投資を行い、利益を再投資することによって、お金が雪だるま式に増えていく「複利の効果」を最大限に活用することがポイントです。商品の売却を繰り返さずに、非課税枠を活用しながら、複利の効果によって利益を増やすことができるでしょう。

まとめ

新NISAで資産運用にチャレンジする場合、手数料が低いインデックス投資信託を1つか2つ選んで投資をすれば、長期的に見てお金を大きく増やすことができる可能性があります。

今回ご紹介した商品や、商品の組み合わせ方、そして注意点などを確認しながら、ぜひ自分の投資目的に合った商品を選んで、資産運用をスタートしてみてはいかがでしょうか。

オカネコマガジン編集部

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