新NISAで元本割れしたら?借金になる?確率・対処法など

新nisaで元本割れしたら

「新NISAには元本割れリスクがある」と知って、不安を感じている方は多いのではないでしょうか。

しかし、元本割れリスクを理由に新NISAを活用しないのはもったいないかもしれません。なぜなら投資戦略によっては、NISAで元本割れする確率を最小限に抑えられるからです。

本記事では、新NISAで元本割れする確率や元本割れしたときの対応策といった、新NISAのリスクに関わることを詳しく解説します。

リスクを理解したうえで新NISAを始めたい方、元本割れや借金の不安から新NISAに踏み切れていない方は、ぜひ参考にしてください。

このコンテンツの3行まとめ
  • NISAを活用するには購入する商品や投じる金額を慎重に決めることが大切。投資先の分散積立投資長期運用を意識すれば元本割れする確率を最小限に抑えられる
  • NISAでの積立投資で想定される損失は、運用期間が長いほどに小さくなると考えられる。損失リスクは20年以上の積立投資を行うことで最小限に抑えられる
  • 積立投資の場合、元本割れが起きても積立を続けていれば商品の価格が上がったときに早く含み益に転じるため、積立をやめたり売却したりしないほうがよいといえる
目次

NISAで元本割れしたらどうなる?

NISAでは投資信託や株式などの投資商品を保有できます。

投資商品は銀行預金と違って元本保証がないため、場合によっては買値よりも価格が下がり、損失が生じる(元本割れする)可能性があります。

そのため、NISAを活用するときは元本割れリスクを理解して、購入する商品や投じる金額を慎重に決めることが大切です。

とはいえNISAでは、どれだけ損失が生じても借金になるリスクはないので、その点は安心してください。

なぜならNISAでは現物取引(自己資金を使った取引)しか認められておらず、元本が減る可能性はあっても、マイナスになることはあり得ないからです。

もちろん、どこかでお金を借りてNISAの投資資金にした場合は、運用に失敗すれば借金が残ってしまいます。NISAでの投資は自分で用意した余裕資金で行うよう心がけましょう。

NISAで元本割れする確率は?

NISAでは投資信託や株式など、さまざまな投資商品が購入可能です。

リスクの大きさは商品の種類によって違い、過去の運用実績も銘柄によって異なるため、NISAで元本割れする確率を一概に言うことはできません。

ただ、金融庁の『NISA早わかりガイドブック』で紹介されている「長期投資の運用成果」のグラフ(※)は、NISAの元本割れの確率を推定するうえで参考になります。

グラフからわかるのは「投資先を分散させて積立投資した場合の元本割れの確率は、保有期間5年だと20%程度だが、保有期間20年間だとほぼ0%になる」ということです。

NISAの元本割れが不安な方は、「投資先の分散」「積立投資」「長期運用」を意識すれば元本割れする確率を最小限に抑えられるでしょう。

※出典:金融庁『NISA早わかりガイドブック』P3

【もし暴落したら?】NISAの利益・損失をシミュレーション

金融庁の資産運用シミュレーション(※)を使い、NISAでの積立投資で想定される利益をシミュレーションしてみました。

積立期間20年・想定利回り年5%の場合の利益シミュレーション
毎月の積立額元本利益資産額
3万円720万円513.1万円1,233.1万円
5万円1,200万円855.2万円2,055.2万円
10万円2,400万円1,710.3万円4,110.3万円
金融庁 資産運用シミュレーションによる試算。手数料考慮せず。

積立投資では、できるだけ積立期間を長くしたほうが、大きく利益を伸ばせる可能性が高いです。利益を元本に上乗せしながら運用するので、雪だるま式に利益が膨らんでいきます。

一方、NISAでの積立投資で想定される損失は、運用期間が長いほどに小さくなると考えられます。

金融庁が過去のデータをもとに検証した結果では、保有期間5年の場合の損失リスクは大きく見積もっても「100万円が74万円に減る」程度です。さらに保有期間20年の場合は、損失が発生する可能性は0%となっています。(※)

もちろん、今後の金融商品の値動きがどうなるかは誰にもわからないので断定はできませんが、NISAの損失リスクは20年以上の積立投資を行うことで最小限に抑えられるでしょう。

※出典:金融庁『NISA早わかりガイドブック』P3

NISAで元本割れが起きた場合の対応

NISAの元本割れが起きた場合の対応は、保有している商品や購入方法によって考え方が異なるため、パターン別に解説します。

積立投資の場合

積立投資の場合は、元本割れが起きても積立をやめたり売却したりしないほうがよいでしょう。

なぜなら積立投資をしている人にとって、商品の価格が下がっているときは口数を多く購入できるチャンスでもあるからです。

一時的に元本割れしても、積立を続けていれば商品の価格が上がったときに早く含み益に転じます。

先述のとおり、積立投資を20年続ければ元本割れのリスクはほぼ0%になります。不安になったときはこのことを思い出し、いつもどおり積立を継続しましょう。

一括投資(投資信託)の場合

投資信託に一括投資して元本割れした場合は、保有を続けるか、損切りするか自分で判断する必要があります。

注意点として、NISAでは損切りによって損失が確定しても損益通算や繰越控除は利用できません。

そのため、「保有を続けているうちに商品の価格が回復する」と思うなら、損切りはしないほうがよいでしょう。

ただし、場合によっては元本割れの解消までに長い時間がかかることもあります。

こうしたことから、保有・損切りの自己判断ができない方、長期間の資金拘束で支障が生じる方の一括投資はおすすめできません。

株式投資の場合

株式投資で元本割れした場合は、その株を買った理由や株価が下がった要因を考慮し、保有継続・損切りの判断を行います。

例えば、配当金が目的で買った株なら、減配したり無配になったりしない限りは、元本割れしても保有を続けたほうがよいでしょう。

一方、業績アップを期待して買った株にもかかわらず、成長が思わしくなく元本割れしてしまった場合は、損切りを視野に入れたほうがいいかもしれません。

基本的に、株式は投資信託よりも値動きが大きく、リスクの大きい投資商品です。NISAの損失には損益通算や繰越控除が使えないため、NISAでの株式投資は慎重に行いましょう。

NISAで元本割れしないための投資戦略

先述のとおり、NISAで元本割れしないためには「投資先の分散」「積立投資」「長期運用」がポイントになります。

具体的には、以下を意識した投資戦略を立てるとよいでしょう。

投資先(地域や資産の種類)を分散させる

「卵は1つのカゴに盛るな」という投資の格言があります。

これは「1つの投資先に集中して投資をすると、その投資先のパフォーマンスが悪ければ大きな損失に繋がるため、複数の投資先に投資してリスクを分散しよう」という教えです。

初心者がNISAで投資先の分散を図るなら、さまざまな国や地域、資産に分散投資できる投資信託を選ぶと手軽で実践しやすいでしょう。

毎月一定額の積立投資をする

NISAの元本割れリスクを抑えるには、投資資金をまとめて一度に投じるよりも、毎月一定額を積立投資するほうがおすすめです。

毎月一定額の積立投資を行うと、商品が高いときは少ない数量を買い、商品が安いときは多い数量を買うことになるため、平均購入単価がならされます。こうした投資手法を「ドルコスト平均法」といいます。

ドルコスト平均法のイメージ
基準価額の推移1か月目2か月目3か月目4か月目合計平均購入単価
(1万口あたり)
1万円2万円5,000円1万円
最初に4万円を購入した場合4万円4万円1万円
4万口4万口
毎月1万円ずつ購入した場合1万円1万円1万円1万円4万円約9,000円
1万口5,000口2万口1万口4.5万口
※出典:金融庁『NISA早わかりガイドブック』P4

例えば、年間の投資資金が120万円あるとしたら、120万円を一度に投資するよりも、毎月10万円ずつ積立投資したほうが元本割れの確率を低くできます。

長期運用前提の投資計画を立てる

NISAで積立投資をするなら、短中期ではなく長期運用前提で投資計画を立てましょう。長期運用には以下のメリットがあるためです。

長期投資のメリット

①時間分散によるリスク軽減効果が期待できる
②複利効果が大きくなり資産が増えやすくなる

まず、ドルコスト平均法による積立投資を長期間続けると、価格変動の幅が小さくなり、高値づかみのリスクを薄められます。これが時間分散によるリスク軽減効果です。

次に複利効果とは、運用益を元本に上乗せして運用することで、得られる利益がさらに増える働きをいいます。複利効果は運用期間が長いほど大きくなるので、長期運用をすれば雪だるま式に資産を増やすことが可能です。

金融庁の資料からもわかるとおり、20年以上の長期運用をすれば元本割れの確率を0%に近づけられます。

NISAで元本割れしたくない方は最初から長期運用のつもりで、無理のない金額を気長に積み立てましょう。

まとめ

新NISAで資産運用をするなら、以下の投資戦略を実践して元本割れリスクを最小限に抑えましょう。

長期運用前提の投資計画を立てるためにも、新NISAはできるだけ早めのスタートを切るのがおすすめです。

まずは自分にとって無理のない金額からで十分なので、投資信託の積立を毎月行うことから始めてみましょう。

オカネコマガジン編集部

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