更新日:2021/3/24
貯金1000万円は、途方もない目標と思う方もいるでしょう。
しかし、金融広報中央委員会の調査によれば、全世代の約19%にあたる人が貯金1000万円を超えています。貯金1000万円は、やり方次第で達成できる金額なのです。
この記事では、年代・年収別に貯金1000万円以上の人の割合を紹介します。
あわせて、最速で貯金1000万円を達成する方法や、貯金1000万円を超えたらやるべきことも解説します。
最後まで読めば、貯金1000万円達成までの道筋が見えてくるはず。ぜひ参考にしてみてくださいね!
- 【年代・年収別】貯金1000万円以上の人の割合
- 1000万円貯める!貯金のコツ5選
- 1000万円貯めるならつみたてNISAなど資産運用をしよう
- 貯金1000万円から遠ざかるNG行動3選
- 貯金1000万円を超えたら?次にやるべきこと
- 貯金1000万円は可能!1日でも早く行動しよう
【年代・年収別】貯金1000万円以上の人の割合
まずは年代別・年収別に貯金1000万円以上の人の割合を見ていきましょう。
令和2年公表の金融広報中央委員会(※)の調査結果をもとに、貯金1000万円以上の人の割合をグラフ化しました。
※家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]令和2年 (知るぽると)を基に編集部で作成
以下は、各年代の平均貯金額と中央値の表です。
1000万以上保有率 | 平均値 | 中央値 | |
---|---|---|---|
全世代 | 19.2% | 653万円 | 50万円 |
20代 | 1.7% | 113万円 | 8万円 |
30代 | 9.1% | 327万円 | 70万円 |
40代 | 17.3% | 666万円 | 40万円 |
50代 | 20.2% | 924万円 | 30万円 |
60代 | 32.2% | 1305万円 | 300万円 |
※上記の金額は預貯金だけでなく、貯蓄性のある生命保険、債券や株式、投資信託など金融商品を含めたものです。
貯金1000万円以上を保有している人の割合は、全世代では約19%。5人に1人の割合です。年代別に見ると、20代が約2%であるのに対し、50代以降では20%以上に。
年代が上がるにつれ、貯金1000万円以上の人の割合が増えていることがわかります。
また、貯金額の平均値と中央値にもかなり差があることから、貯金できている人・できていない人に二極化していることがうかがえます。
【年収別割合】年収300万円未満でも貯金1000万円以上の人は10人に1人
続いては、年収別に貯金1000万円以上の人の割合を見ていきましょう。
※家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]令和2年 (知るぽると) を基に編集部で作成
各年収の平均貯金額と中央値は表の通り。
1000万以上保有率 | 平均値 | 中央値 | |
---|---|---|---|
300万円未満 | 11.1% | 472万円 | 20万円 |
300~500万円未満 | 17.6% | 690万円 | 145万円 |
500~750万円未満 | 34.3% | 1614万円 | 562万円 |
750~1000万円未満 | 54.1% | 1954万円 | 1310万円 |
1000~1200万円未満 | 53.9% | 1542万円 | 1201万円 |
1200万円以上 | 66.6% | 2477万円 | 1750万円 |
年収300万円未満でも、10人に1人は1000万円以上貯金できている結果に。
もちろん、高年収であるほど貯金1000万円達成の難易度は下がるでしょう。
しかし、年収が低くても貯金1000万円を達成できることを、データが証明しています。
1000万円貯める!貯金のコツ5選
貯金には、ちょっとしたコツがあります。なかなかお金がたまらない人も、貯金のコツさえ押さえれば、貯金1000万円の達成も夢ではありません。
そこで、ここからは貯金上手な人が実践している「貯金のコツ5選」を紹介します。
- 家計簿をつける
- 先取り貯金をする
- 固定費を見直す
- 娯楽はお得に楽しむ
- 生活レベルを上げない
①貯金1000万円のコツ:家計簿をつける
お金が貯まらない人は、不要な出費に気付いていない傾向があります。
まずは家計簿をつけて、改善すべき支出を洗い出しましょう。
「家計簿が続かない」という人でも、家計簿アプリを使えば簡単。例えば、レシート読み取り機能のある「マネーフォワードME」なら、レシートを撮影するだけで、買ったものを細かく記録してくれます。家族で共有もでき、家族分の支出把握も可能です。
▼ほかにも貯金に活用できるアプリを知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
②貯金1000万円のコツ:先取り貯金をする
先取り貯金とは、収入を得たら、先に貯金分のお金を貯めてしまい、残ったお金で生活するテクニックのこと。
やり方はさまざまですが、一般的なのは定期積立貯金。給料から天引きされる感覚で、先取り貯金が実践できます。自分の意思とは関係なく、毎月自動的に引き落とされるため、着実に貯金ができる方法です。定期積立貯金は、お近くの銀行でお手続きが可能できます。ぜひ活用してみてください。
▼貯金向きの銀行口座について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
③貯金1000万円のコツ:固定費を見直す
ストレスなく貯金をするには、食費や交際費よりも、固定費を見直しましょう。
なぜなら、家賃や通信費などの固定費は金額が大きく、一度見直せば節約効果が長続きするためです。
一番おすすめなのは、スマートフォンを大手キャリアから格安SIMに乗り換えること。大手キャリアでは月1万円の通信料がかかることもザラですが、例えば楽天mobileなら月2000円以下に抑えられます。つまり月8000円ほど節約できるので、1年で9万6000円も貯金を増やせる計算です。
他にも以下の固定費を見直してみましょう。
住居費 | ・家賃の安いところに住む ・家賃の値下げ交渉を行う |
---|---|
水道光熱費 | ・供給会社や契約プランを変更して基本料金を下げる |
保険料 | ・本当に必要なものか、保障範囲が適切かを見直す |
サブスクリプションサービス | ・ジムやNetflixなど月額制サービスのうち利用頻度の低いものは解約する |
④貯金1000万円のコツ:娯楽はお得に楽しむ
貯金上手な人は、旅行や飲み会、レジャーなどの娯楽も、割引やクーポンを活用してお得に楽しんでいます。例えば、東京・大阪をつなぐ新幹線のホテルパックを早割で購入すると、通常料金より1万円ほどお得です。繁忙期を避けるだけでも、旅行費をかなり安く抑えられるでしょう。
重要なのは「ちょっと高いけど、今すぐ行こう」など、衝動的なお金の使い方をしないこと。計画的に行動して、ときには旅行や飲み会を楽しみましょう。
⑤貯金1000万円のコツ:生活レベルを上げない
収入が上がると貯金1000万円達成の難易度が下がりますが、生活レベルを上げてしまえば意味がありません。よくある失敗は「もう少しいいところに住もう」「高い車を買おう」などの何気ない贅沢です。
一度上げてしまった生活レベルを下げるのは難しいもの。貯金1000万円を達成したいなら、収入が上がっても生活レベルを上げず、生活コストを現状のままキープするのがポイントです。
1000万円貯めるならつみたてNISAなど資産運用をしよう
年間100万円を貯金しても、1000万円に到達するのは10年後。このような貯金ペースでは、先が長く感じますよね。
そこで、資産運用を検討してみましょう。
最速で貯金1000万円を達成するには、銀行預金だけに頼らず、投資でお金を働かせることが重要になります。
とはいえ、投資には元本割れリスクがつきもの。そのため、未経験者や初心者の方は、投資に対し「こわい」というイメージを持ってしまいがちです。
しかし、今は金利が低いため、銀行預金ではお金は増えません。金利が0.001%の場合、100万円を1年間預けたときに受け取れる利息はたった10円です。
一方、資産運用した場合はどうでしょうか。
月8万3000円(≒年間100万円)ずつ投資商品を積立購入し、年利5%で運用できれば、9年後に貯金1000万円を突破する計算になります。
年間100万円を銀行預金で貯金するよりも、1年早く貯金1000万円を達成できる可能性があるのです。
どんな投資がいいのかわからない人は、つみたてNISAを検討してみましょう。
上記のようにつみたてNISAは月100円から始められるうえ、運用益に税金がかからないメリットがあるからです。
ほかの初心者向けの投資方法や、リスクを抑える投資方法が知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
貯金1000万円から遠ざかるNG行動3選
貯金1000万円を目指すなら、絶対にやってはいけないNG行動が3つあります。
- リボ払いやカードローン
- コンビニ通い
- 見栄張り出費
自分に当てはまるものがないかチェックしてみてください。
NG行動に心当たりのある方は、貯金1000万円を達成するためにも改善しましょう。
①リボ払いやカードローン
リボ払いは、年率15%前後と利息が高いので使わないようにしましょう。
例えば、年率15%のリボ払いで10万円の買い物をして、月5000円ずつ返済した場合の手数料は1万3000円ほど。つまり、購入金額の10%以上を余計に支払うことになってしまいます。
またリボ払いは、支出の管理が難しくなるため、支払いが長期化し「いつまで経っても返済が終わらない…」というリスクも。リボ払いに限らず、分割払いやカードローンもおすすめできません。借金は「身の丈以上の支出をしている」ことの証だからです。
お金を借りるのは本当に必要なときだけに留め、日常生活で借金グセをつけないように注意しましょう。
②コンビニ通い
コンビニでコーヒーやお菓子を買う習慣は、改めたいものです。1回あたりの金額は小さいですが、塵も積もれば山となります。また、コンビニには新商品の誘惑も多く、不要なものまで買ってしまう可能性が高いです。
たとえ少額でも、無駄遣いには違いありません。コンビニ通いが習慣になっている方は、日頃の行動を今一度見直してみましょう。
③見栄張り出費
「友達と同等レベルの高いバッグが欲しい」「みんなも習い事してるし、私もしよう」など、周りを基準にしてお金を使っていませんか。
本当に必要ではないものにも、見栄やプライドからお金を使ってしまう方は要注意。周りと比べるクセがつくと、何事にもお金がかかるようになってしまいます。
周りを基準にするのではなく、自分の価値観でお金をかける優先度を決めましょう。
というのも、貯金1000万円は、使えばすぐになくなってしまう金額です。
例えば、1か月あたり20万円で生活している人なら、わずか4年2か月で底をつきます。また、20代や30代の若い人なら、各ライフイベントでもお金が必要です。
目的 | 目標の貯金額目安 |
---|---|
結婚資金 | 240万円 |
出産費用 | 25万円 |
子どもの学費 | 540万円以上 |
住宅購入費 | 1000万円 |
※出典:30代の平均貯金額【独身・既婚別】0円の人も!理想の貯金額と貯め方5選
貯金1000万円を達成できても、使い切るのは簡単。そのため、貯金1000万円を目指す過程のなかで、お金を浪費しない生活の仕方や、うまくお金をためる力を身に付けることのほうが、よほど大切なのです。
貯金1000万円を超えたら?次にやるべきこと
貯金1000万円を達成したら、自分の努力をほめつつも、引き続き資産形成に励むことをおすすめします。
老後に必要なお金は3000万円以上になるケース(※1)も少なくありません。また、「一般家庭よりはお金持ち」とされるアッパーマス層は、資産保有額3000万円以上で定義(※2)されています。
貯金1000万円があれば生活防衛資金もできていますし、それを元手にして、資産運用でさらに大きくお金を増やすことも可能。資金がある分、0円から1000万円を貯めるよりも、効率よく資産を増やせるでしょう。
そして、そのためにはお金の勉強をして、知識を増やすことも大切です。
1000万円で満足して貯金をやめてしまわず、さらなる豊かさを目指してステップアップしていきましょう。
▼1000万円から始める投資について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
※1 出典:貯金3000万円以上は約5%!年代別の平均貯金額と3000万円貯めるポイント7選
※2 出典:野村総合研究所、日本の富裕層は127万世帯、純金融資産総額は299兆円と推計
貯金1000万円は可能!1日でも早く行動しよう
今回は1000万円以上貯金している人の割合や、1000万円を貯めるコツを紹介しました。
大切なことは1日でも早く行動すること。少しずつで良いので、できることから始めて貯金1000万円を達成してくださいね。
「貯金がうまくできない…」「NISAをやってみたいけど何からすればいいかわからない」という人は、専門家に相談してみるのもおすすめです。お金の専門家であるファイナンシャルプランナー(FP)なら、家計の見直しからあなたにあった貯蓄方法などをわかりやすく教えてくれます。
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