新NISAで後悔?元本割れでデメリットしかないは本当?

新NISA始めた人は後悔するの?
監修者
株式会社400F オンラインアドバイザー
紅谷 祐樹
証券外務員一種/2級FP技能士/AFP(日本FP協会認定)/公的保険アドバイザー/相続診断士
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2024年から新NISAがスタートしました。資産運用に興味はあるけれど、損をしてしまうのではないかと、なかなかチャレンジできない人もいるかもしれません。

今回は、NISAを始めて後悔してしまう人がどんな人なのかを一緒に確認していきましょう。そして、NISAのメリット・デメリットや概要について納得した上で、制度を上手に活用する方法を考えていきましょう。

このコンテンツの3行まとめ
  • 新NISAで後悔する人の特徴として、日々の家計管理ができていない人や、新NISAのデメリットや上手な活用方法を理解せずに資産運用をはじめた人があげられる
  • 「満額投資をして資金不足になる可能性」「短期投資デイトレーダーに向かない」「選ぶべき良い商品が限定的」という点が新NISAのデメリットといえる
  • 家計管理をすることで適切な投資額を知ることや、ネット証券を利用し手数料の安いインデックス投資信託長期投資をすることでデメリットを回避しよう
目次

【結論】新NISAで後悔する人の特徴はこれ

新NISAを始めた後に「資産運用がうまくいかない」と後悔する人には、以下の3つの特徴があります。

新NISAで後悔する人の特徴

  • 毎日の家計管理ができていない人
  • 新NISAのデメリットを理解せずに資産運用を始める人
  • 新NISAの上手な活用方法を理解せずに資産運用を始める人

毎月の自分の収支や貯蓄額を把握しておらず、家計管理ができていない人は、毎月自分がいくら投資をしたら良いか分かりません。

そのため、投資にお金を使いすぎてしまうなど、資産運用でも失敗する傾向があります。

また、新NISAのデメリットを知らない人や、新NISAで利益をあげるための運用方法や商品選びのポイントを理解していない人も要注意です。

新NISAの注意点を理解していないと、コストが高い商品を選んでしまったり、長期的に運用をせずにお金を思うように増やすことができないかもしれないからです。

これから新NISAにチャレンジしようと考えている方は、制度のデメリットやその回避方法を確認しておきましょう。

監修者

まずは毎月自分がいくらぐらい投資できるかを把握することから始めていきましょう。最近ではアプリを利用して家計簿をつけることも可能です。毎月の収入と支出のバランスをしっかりと管理しておくことで投資にお金を使いすぎて資産運用に失敗するリスクを回避できます。自分にとって最適な投資金額で始めることが大切です。

知らないと後悔する新NISAのデメリットとは

新NISAで後悔しないために、以下のデメリットについて説明します。

満額投資をすると資金不足になるケースがある

非課税投資枠の中で、自分はいくら投資をするべきなのかを自分で判断しなければいけないというのが、新NISAの注意点の1つです。

新NISAでは、旧NISAに比べて、非課税で投資ができる限度額が大幅に増えました。つみたて投資枠は年間120万円まで、成長投資枠は年間240万円までで、最大年間360万円まで投資できます。そして、新NISA全体での限度額は1,800万円です。

お得に投資ができるからといって、満額で投資をしてしまうと、日々の生活が経済的に苦しくなってしまうケースがあります。

短期投資やデイトレーダーに向かない

資産運用を行う人の中には、短期的な値上がり益を期待している人や、毎日何度も売買を繰り返してデイトレードを行っている人もいるでしょう。

しかし、新NISAは、長期的に資産を増やすために作られた制度なので、短期投資には向きません。

例えば、新NISAのつみたて投資枠で投資ができる商品は、長期投資を目的とした投資信託に限られています。また、成長投資枠は、日々売買を繰り返すと、すぐに年間投資枠の240万円を使い切ってしまうでしょう。

新NISAは、短い期間で売買を繰り返すデイトレードには不向きであることを覚えておきましょう。

選ぶべき良い商品が限られている

新NISAのつみたて投資枠では、予め金融庁が厳選した約270本の中から商品を選びます。※1

また、成長投資枠では約2000本の投資信託がラインナップされています。※2

一見自由に商品を選べそうですが、実は、長期投資を効率的に行い、堅実にお金を増やしていきやすい商品は、限られています。

値動きが大きくリスクの高い商品や、手数料が高い商品など、初心者にはおすすめできない商品もあるので、どの商品を選ぶべきか、自分で判断する必要があります。

2月28日時点の情報を掲載
※1)参照:NISA成長投資枠の対象商品 – 投資信託協会
※2)参照:つみたて投資枠対象商品 : 金融庁

新NISAで後悔しないためのデメリット回避法

では、新NISAのデメリットを回避し、資産運用でお金を増やしていくためのポイントを確認していきましょう。

監修者

旧NISAに比べて非課税限度額が大幅に拡大したことで投資の選択肢が増えました。一方で各個人が投資金額や投資期間を判断していくことが大切です。最大で年間360万円の投資が可能になりましたが、必ずしも使い切る必要はありません。自分にあった投資金額と投資期間を確認し、計画的に投資を続けていくことがポイントです。

家計管理を行い、自分に合った投資額を知る

家計管理ができていない人の場合、毎月自分はいくら投資したら良いのか、投資額の目安を判断するのは難しいでしょう。

まずは、自分の毎月の収入や支出を把握し、新NISAでの投資額を決めてください。

目安は、大体、毎月の手取り収入の最大30%くらいにすると良いでしょう。

例えば、毎月手取りが20万円の人は、投資できる金額は多くても6万円までです。

それ以上投資をしてしまうと、日々の生活が経済的に苦しくなってしまい、後悔してしまう可能性があります。

ネット証券で長期投資を行う

金融機関の窓口で、営業員に相談しながら商品を購入する投資方法では、時間や手間が掛かるので、長期投資を続けるのが億劫になってしまう可能性があります。

また、窓口で購入する場合は、手数料が高かったり、金融機関に利益があるような商品を売りつけられてしまうリスクもあります。

新NISAは、簡単に口座開設ができ、インターネットですぐに売買や残高確認が行えるネット証券で行いましょう。

手続きが簡単だと、長期投資をする上でストレスがたまらずに、気軽に続けることができます。

NISA口座おすすめネット証券
SBI証券
  • 総合口座開設数No.1
  • 商品ラインナップも充実
  • 国内株&米国株の取引手数料無料
楽天証券
  • 楽天ユーザーにおすすめ
  • 楽天ポイントが貯まる&使える
  • 日経テレコン(楽天証券版)が無料で利用できる

日々の値動きに一喜一憂しない

資産運用では、利益を再投資することにより、お金が雪だるま式に増えていく「複利の効果」というものがあります。複利の効果を最大限に活かすには、長期投資を行うのが大切です。

毎日、保有している商品の値動きを調べて「今日は儲かった」「今日は値段が下がってしまった」と一喜一憂しているようでは、ストレスがたまり、長期投資を続けることができないかもしれません。

新NISAでは、毎日、値動きを確認する必要はありません。年に1回くらいチェックすれば十分です。日々の値動きに囚われずに、長い目で運用を続けることが、複利の効果で利益を増やす秘訣です。

手数料が安いインデックス投資信託を買う

新NISAで長期投資をする場合、堅実に利益を上げやすい商品を選べば、後悔せずに投資を続けることができるでしょう。おすすめは、手数料が安いインデックス投資信託です。

インデックス投資信託は、世界の経済指標と同じような値動きをする商品で、仕組みが分かりやすく、1つの商品で分散投資を行うことができます。

先進国に投資をしているインデックス投資信託や、アメリカの大企業に投資をしているS&P500のインデックス投資信託を選べば、大きな損をしてしまうリスクを回避しやすいでしょう。

中でも、信託報酬と呼ばれる手数料を必ず確認し、少しでも安いものを選ぶようにしましょう。

デメリットしかないは嘘!新NISAのメリットとは

デメリット回避法を実践しながら投資を行えば、新NISAは大きく資産を増やしやすい制度です。

新NISAの最大のメリットは、非課税で投資ができる点です。通常、課税口座(一般口座、特定口座)で投資を行うと、もうかった利益に対して、約20%の税金がとられてしまいます。しかし、新NISAでは、この税金が無料となる大変お得な制度です。

また、旧NISAに比べて、投資ができる限度額が大幅にアップし、非課税で資産運用を行うことができる期間も無期限になりました。複利の効果を活かしながら長期投資を行うのにぴったりな制度だと言えるでしょう。

監修者

新NISAは非課税で投資が出来る非常にお得な制度です。旧NISAに比べて投資限度額が拡大しただけでなく、非課税運用期間が無期限となりました。複利効果と長期投資を活用することで効率的な資産形成を期待できます。今後のライフイベントをしっかりと整理した上で、自分にあった資産形成のプランを考えていきましょう。

新NISAをスムーズに始めるための手順

後悔しないための新NISAを始めるポイントは、以下2つです。

  1. 使いやすいネット証券でNISA口座を開設する
  2. 自分に合った投資金額内で、手数料が安いインデックス投資信託を購入する

そして、新NISAで失敗しないために、ここまで紹介したデメリットや回避法はしっかりと覚えておいてください。

以上のポイントを理解したうえで次の5STEPで新NISAを始めると、スムーズに資産運用を開始することができるでしょう。

監修者

ネット証券が基本的にはオススメです。オンラインで口座開設が出来たりと便利さだけでなく、商品のラインナップも非常に充実しています。NISA口座は証券会社や銀行で開設が可能ですが、1人につき1口座しか開設が出来ません。取扱商品や手数料などを比較した上で口座開設を進めていきましょう。近年では特に経済圏の競争も激化しているため注目です。

まとめ

新NISAは、資産運用なので、銀行の普通預金等とは異なり、損をしてしまうリスクがあります。しかし、自分に合った投資額内で、長期的にお金を増やしていけるような商品を選べば、後悔せずに資産運用を続けることができるでしょう。

また、新NISAは、税金がかからない大変お得な制度です。損をするのが怖いからと資産運用を始めないのは、逆にお金を増やすチャンスを無駄にしてしまっていることにもなります。制度の概要を理解した上で、ぜひ新NISAで資産運用にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

オカネコマガジン編集部

オカネコマガジンは、お金の悩みを抱えるユーザーとお金の悩みを解決する専門家をマッチングするサービス「オカネコ」を運営する株式会社400F(フォーハンドレッド・エフ、本社:東京都中央区、代表取締役社長:中村 仁)が運営する、みんなのお金のことが分かるオウンドメディアです。

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