住宅ローンの審査に通らない人の特徴や理由とは?審査項目から考える対策・コツを解説

住宅ローンで住宅を購入する場合、物件契約前に住宅ローンの審査を通す必要があります。審査基準は銀行によって異なりますが、年収や借入額などから申込者の返済能力を判断する点はどの銀行の審査でも共通です。

本記事では、住宅ローンの審査に通らない人の特徴とその理由を紹介します。あらかじめ審査に通らない理由を把握して対策すれば、住宅ローン審査の通過率を上げられるでしょう。

また、審査に落ちてしまったときの対策も解説するので、住宅ローン審査に通るか不安な方、審査に通らなかった方は、ぜひ参考にしてください。

このコンテンツの3行まとめ
  • 住宅ローン本審査で最も重視されるのは、「返済負担率(毎月返済額/月収)」で、次に「職種・勤務先・雇用形態」、「借入比率(借入額/担保評価)」と続く
  • 収入に対して借入希望額が多い場合や収入が不安定な場合、物件の担保評価が低い場合などは、住宅ローンの審査に通らない可能性が高い
  • 住宅ローンの審査に通らなかったときは、自身の返済負担率や健康状態等に応じて、フラット35やペアローンを検討したり物件を変更する等の条件を変更する、ライフプランニングをして改めて購入金額を検討する等の対策が考えられる

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目次

住宅ローンの審査の流れ・重視されている項目

住宅ローンの審査は、仮審査・本審査の2回あります。ざっくりとした住宅ローンの審査の流れは、「仮審査・承認→不動産売買契約締結→本審査・承認→住宅ローン契約→物件引き渡し」です。

住宅金融支援機構の「2022年度住宅ローン貸出動向調査」によると、住宅ローン本審査で重視度が増していると考えられている審査項目は以下の通りです。

住宅ローン本審査で最も重視されるのは「返済負担率(毎月返済額/月収)」で、次に「職種・勤務先・雇用形態」、「借入比率(借入額/担保評価)」と続きます。

以上から、住宅ローンの審査ではさまざまな審査基準を通じて申込者の返済能力や物件の資産価値をはかり、融資をしても問題ないかの確認が行われているとうかがえます。

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住宅ローンの審査に通らない人の特徴・理由

住宅ローンの審査に通らない理由はいくつか考えられます。まずは、住宅ローンの審査に通らない人の特徴と理由から見ていきましょう。

収入に対して借入希望額が多い

収入に対して借入希望額が多い場合、月々の返済負担が大きすぎると判断され、審査に通らなかったり、減額承認になったりするかもしれません。

一般的な目安として、返済負担率(年収に対する年間の返済額の割合)が25~35%を超えると審査に通らない可能性が出てくるといわれています。

返済負担率の基準は銀行によって異なりますが、年収が低いほど厳しい基準になる傾向です。

収入が不安定・転職したばかりで勤続年数が短い

個人事業主や非正規雇用者などで収入が不安定な場合や、転職したばかりで勤続年数が短い場合は、住宅ローンの審査に通らない可能性があります。

住宅ローンの返済は毎月ずっと続くので、収入が安定し勤続年数が長いほど滞納リスクが低いと考えられ、銀行としては安心して融資できるためです。

住宅ローン以外の借入額が多い

住宅ローン以外の借入額が多いと返済負担率が高くなるため、住宅ローン審査に通らなかったり、減額承認になったりする可能性があります。

カーローンなどの借入がすでにある場合は、返済負担率を考慮した無理のない借入額で住宅ローンに申し込みましょう。

物件の担保評価が低い

住宅ローンの審査結果には、物件の担保評価も影響します。物件の担保評価が高い場合は、万一返済が滞っても土地・建物を売却処分すれば資金回収が可能なため、借入額が大きくても審査に通りやすいです。

逆に物件の担保評価が低い場合は、住宅ローンの審査に通らない可能性があります。一般的に、立地条件が良くなかったり、建物の状態が悪かったりすると担保評価が低くなる傾向です。

健康状態に問題がある

住宅ローンを組む際は基本的に、団体信用生命保険(団信)への加入が必要です。申込者の健康状態に問題がある場合は団信に加入できないこともあるため、審査に通らない可能性があります。

健康状態に問題があるとは、具体的には直近で医師の治療や投薬を受けている場合や、過去3年以内に所定の既往歴がある場合などです。

健康上の理由から一般団信への加入が難しいと思われるときは、ワイド団信付の住宅ローンを検討するとよいでしょう。

※ワイド団信付住宅ローンとは、引受範囲を拡大した団体信用生命保険付の住宅ローンです。

過去にクレジットカードやローンの支払いを延滞した

住宅ローンの審査では、クレジットカードやローンの取引履歴が登録された「信用情報」が重視されます。過去にクレジットカードやローンの延滞履歴があると、返済が滞るリスクが高いとみなされ、住宅ローン審査に通らないことがあります。

クレジットカードやローン以外にも、貸与型奨学金や携帯電話の本体分割購入代金の滞納・未納は信用情報に残るため注意が必要です。

ちなみに自分の信用情報は、信用情報機関へ開示請求をすれば確認できます。不安な場合は住宅ローンの申込前に開示請求を行うとよいでしょう。

申込時または完済時の年齢が高い

住宅ローンは銀行によって申込可能年齢や完済時年齢が定められています。一般的に、住宅ローンの申込可能年齢は20歳~70歳程度、完済時年齢は最高80歳程度です。

また、住宅ローンを無理なく返済できるかは、借入額だけでなく返済期間にも左右されます。申込時の年齢が高いと返済期間が短くなり年間返済額が多くなるため、住宅ローンの審査に通らないかもしれません。

住宅ローンの審査に通らなかったときの対策・コツ

住宅ローン審査に通らない理由を踏まえて準備すれば、あまり不安になる必要はありませんが、もし住宅ローンの審査に通らなかったときは以下の対策をお試しください。

フラット35に申し込む

フラット35の審査は、他の住宅ローンに比べてゆるいとされています。なぜなら、フラット35は年齢や国籍、返済負担率の基準を満たしていれば申込可能で、年収や勤続年数、居住地などの制限がないためです。

購入したい物件が住宅金融支援機構の定める技術基準を満たしているなら、フラット35に申し込めば審査を通過できるかもしれません。

半年以上期間をあけて再度申し込む

住宅ローン審査の履歴は信用情報に残ります。審査に落ちて再申込をする際は、半年間は履歴が残っているので、半年以上の期間をあけるのがおすすめです。同一条件ですぐに再申込をしても審査に通らないため注意しましょう。

物件を変更する等条件を変える

住宅ローンに通らなかった場合は、自己資金額や借入額、返済期間などを見直し、条件を変えて申し込みましょう。借入条件が改善されれば、審査に通るかもしれません。

また、より担保評価の高い物件に変更することで、住宅ローン審査に通る場合もあります。そもそも無理なく返済していける価格の物件なのかも含め、物件を再検討してから審査申込するのもよいでしょう。

他のローンを返済する

一般的には、返済負担率が25~35%を超えると、住宅ローン審査に通らない可能性が出てくるといわれています。そのため、住宅ローン以外のローン残債がある場合は、再審査の申込前に返済を進め、返済負担率を下げるのも有効です。

住宅ローンは他のローンよりも低金利なので、住宅ローンの希望借入額を減額して申し込むよりも、他のローンを返済して返済負担率を下げるほうが、利息負担が少なく済みます

自己資金を増やす

最近は自己資金なしでフルローン可能な住宅ローンも増えていますが、やはり物件価格の10~20%程度の自己資金を用意したほうが申込可能な銀行は増えます。

また自己資金を増やすと、借入額が抑えられて返済負担率が下がるため、審査の通過率を上げられるでしょう。

一定以上の自己資金を用意すれば、銀行によってはより低金利なプランを利用できることもあるため、資金に余裕がある場合はぜひ検討してみてください。

夫婦共働きであれば収入合算やペアローンを検討する

夫婦共働きであれば、「収入合算」や「ペアローン」を利用すると住宅ローンの借入額を増やせます。

収入合算とは、夫婦の収入を合算した金額に基づいて住宅ローン審査を行う方法です。住宅ローンの契約者は1人で、収入合算者は連帯保証人となります。

一方、ペアローンとは、夫と妻それぞれが同じ物件に対してローンを組む方法です。審査は各自の収入に基づいて行われ、お互いが相手の連帯保証人になります。

単独での借入で住宅ローン審査に通らなかったときでも、2人分の与信を使えば審査通過できるかもしれません。

ライフプランニングをして適正な購入金額を確認する

住宅ローンの審査に通らなかった場合は、返済に無理のある金額の借入を希望している可能性があります。

住宅ローンの再申込や物件の再検討を行う前に、ライフプランニングをして適正な住宅購入額を確認してみてはいかがでしょうか。適正な住宅購入額を踏まえ、改めて予算に合う物件を選び直せば、次は住宅ローン審査を通過できるかもしれません。

ライフプランニングはFPなどのお金の専門家に相談すれば作成してもらえます。当サイトの「オカネコ」を利用すれば、事前に入力した収入・年齡・家族構成、悩みなどの情報をもとに、住宅ローンやライフプランニングの専門家からコメントを受け取ることが可能です。

オカネコの診断やチャット相談は何度でも無料で利用できるので、ぜひ活用してみてください。

「モゲチェック」は各銀行の審査に通る確率を教えてくれる

無料の住宅ローン比較サービス「モゲチェック」では、住宅ローン利用者が「どの銀行に、どのくらいの確率で審査に通るか」をAIが判定するサービスを提供しています。

住宅ローン審査に通らなかった方も、モゲチェックで審査に通る確率の高い銀行を調べて申込めば、融資を受けられるかもしれません。

モゲチェックでは融資承認率を上げるためのアドバイスももらえるので、住宅ローン審査に不安のある方は活用するのがおすすめです。

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住宅ローンの審査に通らない事象や審査に関するよくある質問

最後に、住宅ローンの審査に通らない事象や審査に関するよくある質問に回答します。

Q1. 住宅ローンの「本審査」に通らない理由は?

住宅ローンの本審査に通らない理由は、申告内容や提出書類の不備担保となる物件の問題がほとんどです。

また、住宅ローンの仮審査後の退職や転職による収入減、借入の増加、健康上の問題(団信に加入できない)なども、本審査に通らない理由になることがあります。

Q2. 住宅ローン審査に落ちた理由は教えてもらえるの?

原則として、住宅ローン審査に落ちた理由は教えてもらえません。銀行ごとの審査基準も明確にはわからないため、自分で審査に通らなかった理由を推測して対策する必要があります。

Q3. 住宅ローン審査に通らないときの最終手段は?

自分で選んだ銀行の住宅ローンの審査に通らなかったときは、最終手段として住宅ローンの一括審査サービスを使う方法があります。

一度情報を入力すれば複数の銀行の住宅ローンにまとめて申し込めるので、融資をしてくれる銀行が見つかるかもしれません。

まとめ

住宅ローンの審査に通らない理由をまとめると、以下のとおりです。

住宅ローンの審査に通るか不安な方は、まずはライフプランニングを行い、適正な住宅購入価格の確認から始めましょう。返済に無理のない借入額で住宅ローンを申し込むことは、審査の通過率を上げることにもつながるからです。

返済開始後に家計のことで悩まないためにも、住宅購入前にFPなどの専門家に相談し、現実的な頭金の貯蓄計画や住宅ローンの返済プランを立てることをおすすめします。

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オカネコマガジン編集部

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