独身の平均貯金額は約871万円!老後に向けていくらあればいい?中央値は?

独身の平均貯金額は約871万円、中央値と老後に向けた貯蓄のコツを解説します
監修者
株式会社400F オンラインアドバイザー 上田 雄貴株式会社400F オンラインアドバイザー
上田 雄貴
2級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 証券外務員二種 / 公的保険アドバイザー
この専門家にチャットでお金の相談をする(チャット相談は無料診断後に可能です)

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」によると、二人以上世帯の平均貯金額が約1,291万円であるのに対し、独身の方は約871万円であることがわかっています。

近年ではさまざまなライフスタイルが登場しており、その中でも生涯独身の暮らしを選択する方も増えている一方で、人生100年時代とよばれる昨今、いつどのような形で良い出会いに恵まれるかわかりません。

結婚や出産、マイホームの購入など、将来起こり得るライフイベントに備えて、より多くのお金を貯金していて無駄になることはないでしょう。

そこで、政府の統計データを参考にしながら独身の方の平均貯金額を多方面から分析し、人生を送るうえで必要な貯金額や効率の良い貯蓄方法をご紹介します。

独身時代は長い人生の中でも、効率良く貯金ができる黄金期とされているので、参考にして貯蓄を継続するコツを学んでいただければ幸いです。

また、全年代・世帯別の平均貯金額や中央値については、ぜひ以下のコンテンツを合わせて参考にしてみて下さい。

このコンテンツの3行まとめ
  • 独身の方の平均貯金額は約871万円で、中央値は約100万円。全国の独身世帯の貯金額と比較する際は、中央値を参考にするのがおすすめ
  • ライフイベント別の費用や老後資金を見据えながら、家計を見直しながら収支を把握し、目的や貯金額を明確に決めながら効率よく貯金をすることが大切
  • 貯金だけではなくNISAや投資信託、不動産投資、積立保険なども貯蓄方法として取り入れることで、無理なく効率的に不測の事態に備えることができる

注記:当サイトを経由したお申し込みがあった場合、当社は提携する各企業から報酬の支払いを受けることがあります。提携や報酬の支払いの有無が、当サイト内での評価に影響を与えることのないようにしています。

目次

年代別・独身者の平均貯金額は約871万円、中央値は約100万円

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」を参照すると、日本全国の独身者の平均貯金額は約871万円、中央値は約100万円であることがわかっています。

ここで登場した「平均値」と「中央値」には、次の違いがあります。

  • 平均値 : 複数の数を等分したときの値(例:0・0・6の3つの数字の平均値は2)
  • 中央値 : 複数の数を順に並べたときの中央にくる値(例:0・0・6の3つの数字の中央値は0)

平均貯金額は、独身世帯すべてを合計して等分したときの数値です。

ただし、同じ独身世帯であっても所得が異なるため、一部の高所得者層によって平均値が大幅に引き上げられており、私たちがイメージする「平均」とは数値がかけ離れている可能性が考えられます。

一方、中央値とは、貯金額を少ない順に並べたときに中央にくる値のことで、現実的な平均貯金額に近しいデータといえます。

平均値と中央値の違いを踏まえたうえで、独身者(単身世帯)の年代別平均貯金額をみていきましょう。参考までに、二人以上世帯の平均貯金額もご紹介します。

単身世帯の年代別平均貯金額
二人以上世帯の世帯の年代別平均貯金額

参照 : 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和4年調査結果 各種分類別データ シート4|知るぽると
参照 : 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果 各種分類別データ シート4|知るぽると

年代別にみると、収入が少ない傾向にある20代の平均貯金額が最も少なく、以降は年齢を重ねるにつれて貯金額も右肩上がりで増えています。

二人以上世帯と比べても、独身者のほうが平均値、中央値ともに数値は低めとなっており、二人以上世帯より独身世帯のほうが貯金に消極的であることが伺えます。

監修者

中央値の数字を参考に、ご自身の貯金額と見比べてみてください。中央値よりもご自身の貯金額が低いのか高いのか、それが生活スタイルを見直すひとつの指標になります。
独身の方は、これから大きなライフイベントを控えている可能性が高いので、今のうちから今後発生する可能性のあるライフイベントに備えておくことが大切です。

貯蓄の内訳

ひとことで「貯金」といっても、現金の預貯金のほかに、株式や債権などの有価証券で資産をもっている独身世帯も数多くいます。

つづいて、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」を参照して、独身世帯の貯蓄内訳をみていきましょう。

独身世帯の貯蓄の内訳
独身世帯20代30代40代50代60代70代
金融資産保有額176万円494万円657万円1,048万円1,388万円1,433万円
預貯金87万円218万円250万円374万円691万円570万円
うち定期性預金(20万円)(61万円)(85万円)(185万円)(432万円)(303万円)
金銭信託5万円3万円5万円8万円11万円14万円
生命保険8万円35万円47万円95万円121万円172万円
損害保険4万円3万円7万円14万円11万円22万円
個人年金保険10万円28万円31万円76万円104万円79万円
債券9万円5万円43万円17万円70万円110万円
株式19万円119万円158万円285万円181万円296万円
投資信託15万円66万円86万円116万円155万円148万円
財形貯蓄16万円3万円7万円29万円9万円0円
その他金融商品3万円14万円22万円35万円36万円22万円
参照 : 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和4年調査結果 各種分類別データ シート6|知るぽると

全国の平均貯金額が871万円であるのに対し、そのうちの約42%は「銀行口座での預貯金」であることがわかります。

平均貯金額が最も少ない20代は、およそ50%が預貯金となっており、年代が上がるごとに「その他の金融資」へ投資する方も増えています。

また、年齢を重ねるにつれて健康リスクが高まることから、貯蓄性のある生命保険を活用して、万一の病気やケガに備えつつ、資産形成を行っている方も多いことが伺えます。

男女別の平均貯金額

総務省統計局の「2019年全国家計構造調査」から、男女別の平均貯金額についても確認していきます。

男女別の平均貯金額

参照 : 図Ⅱ-7 男女,年齢階級別金融資産残高及び金融負債残高(単身世帯)|2019年全国家計構造調査|総務省統計局

男女別の平均貯金額については、30歳未満を除いて、全年代を通して女性よりも男性のほうが多い傾向にあることがわかります。

30歳未満に関しては、男性よりも女性のほうが結婚や出産などのライフイベントを意識しており、早いうちから積極的に貯金へ取り組んでいる世帯が多いのかもしれません。

一方、30代を過ぎると職場で役職に就く方や転職をする方も多く、それにともない収入が増える世帯も増えていきます。

昨今では女性の社会進出も増えていますが、平均貯金額という点で考察すると、男性のほうが収入は多く、貯金をしやすい傾向にあるようです。

年収別の平均貯金額

つづいて、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」を参照して、年収別の平均貯金額をみていきます。

参考までに、二人以上世帯の統計データも記載しているので、それぞれ見比べてみましょう。

年収別の平均貯金額
区分平均中央値
世帯独身(参考)二人以上独身(参考)二人以上
収入はない334万円169万円0円0円
300万円未満682万円598万円50万円55万円
300~500万円未満796万円1,052万円200万円310万円
500~750万円未満1,988万円1,226万円600万円500万円
750~1,000万円未満3,054万円1,787万円1,283万円900万円
1,000~1,200万円未満4,428万円2,556万円2,153.5万円1,000万円
1,200万円以上3,984万円3,575万円3,300万円1,800万円
参照 : 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和4年調査結果 各種分類別データ シート4|知るぽると
参照 : 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果 各種分類別データ シート4|知るぽると

年収が増えるほど貯金額が増加する傾向にあり、なかでも中央値に関しては、年収300万円のラインがひとつの境目といえそうです。

なお、全体的にみると二人以上世帯よりも独身世帯のほうが貯金額は多い傾向にあり、出産による子ども養育費や教育資金、マイホームの購入にともなう住宅ローンの支払いなど、独身世帯よりも支出の負担が大きいことが考えられます。

これらを考慮すると、二人以上世帯に比べて、独身世帯のほうが貯金をしやすい環境にあるといえるでしょう。

年齢別の平均貯金割合

日本では年齢が上がるにつれて収入が増える傾向にあります。

一般的には、高収入のほうが貯金に回す割合も多いと考えられていますが、次の統計データをみると、必ずしもそうとはいいきれないでしょう。

年齢別の平均貯金割合
世帯独身(参考)二人以上
全国13%11%
20代16%16%
30代15%14%
40代16%12%
50代13%13%
60代10%11%
70代8%9%
参照 : 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和4年調査結果 各種分類別データ シート8|知るぽると
参照 : 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果 各種分類別データ シート8|知るぽると

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」を参照すると、年齢別の貯金割合で最も多いのは20代となっています。たとえば、20代で月収25万円(年収300万円)と仮定した場合、毎月4万円(年間48万円)を貯金している計算です。

貯蓄割合に関しては高齢者のほうが少ない傾向にあり、それに比例する形で、貯金をしなかった世帯割合が高くなっています。

この理由は、それまでに蓄えた貯金や収入が増えたことが要因で、そこまで貯金を意識する必要がなくなったことが考えられます。

これらをまとめると、年齢が若い世代のほうが貯金への意識は高いものの、収入が少ないことや効率の良い貯蓄方法を知らないために、うまく貯金を増やせていないことが伺えます。

約3割以上は貯金がゼロ

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」では、貯金が一切ない「金融資産非保有世帯」のデータも公開されています。

金融資産非保有世帯
世帯独身(参考)二人以上
全国34.5%23.1%
20代42.1%35.7%
30代32.4%23.9%
40代35.8%26.1%
50代39.6%24.4%
60代28.5%20.8%
70代28.3%18.7%
参照 : 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和4年調査結果 各種分類別データ シート4|知るぽると
参照 : 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果 各種分類別データ シート4|知るぽると

上記のデータを参照すると、独身世帯の3割以上が貯金ゼロのまま暮らしていることがわかります。

二人以上世帯においても全国平均で2割以上が貯金なしで暮らしていますが、子どもの教育資金や各種ローンの支払いなど、生活をするうえで欠かせない支出の負担が大きい傾向にあります。

一方の独身世帯は、比較的自由にお金を使えることが多いため、将来を見据えた貯金よりも、現在を楽しく過ごすためにお金を使っている世帯が多いと推測できます。

ただし、万一の病気やケガで働けなくなった場合のリスクを考えると、独身世帯であってもある程度のお金を貯金しておく必要性は高いです。

また、老後の生活資金を考慮しても多額の貯金が必要になるので、早いうちから節約を心がけて、積極的に貯金へ取り組むことが大切です。

1,000万以上貯金している割合は全体の21%

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」によると、日本全国の独身者の約21%は1,000万円以上の貯金があることがわかっています。

貯金1,000万円以上の世帯割合
世帯独身(参考)二人以上
全国21.3%32.2%
20代2.4%3.5%
30代13.6%16.2%
40代20.1%21.3%
50代22.4%32.8%
60代33.9%43.4%
70代35.7%45.7%
参照 : 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和4年調査結果 各種分類別データ シート4|知るぽると
参照 : 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果 各種分類別データ シート4|知るぽると

上記の統計データをみると、年齢が上がるにつれて貯金1,000万円以上の世帯割合が増えていることがわかります。一方で、収入が少ない傾向にある20代でも、約2.4%が1,000万円以上の貯金に成功しています。

一部の高所得層によって数値が引き上げられている可能性も十分に考えられますが、貯蓄に対する心構えやマインドを身に着け、効率良く貯金するための方法を実践することで、たとえ収入が少なくても着実に資産を築くことが可能です。

クチコミ満足度4.8
あなたのお金の悩みをプロが解決

全国対応のオンライン相談
無料のライフプランシミュレーションで不足額が見える化
気になる同世代の平均年収・貯蓄もわかる

\家計の節約ポイントや効率の良い貯金方法をアドバイス!/

※オカネコに寄せられたクチコミの平均点(集計期間:2019/11/09 ~ 2023/12/13)

独身の人が準備したいライフイベント別の費用

ライフイベントの一例

長い人生を送るなかで、良い出会いに恵まれ、さまざまなライフイベントに立ち会う機会が出てくることも考えられます。

そのような場合に備えて、独身の方が準備しておきたいライフイベント別の費用をまとめましたのでご覧ください。

  • 結婚費用(もし結婚する場合):約371.3万円
  • 出産費用(もし子どもを持つ場合):約50万円
  • 教育資金(もし子どもを持つ場合):約574万〜1,839万円
  • 住宅購入資金(マイホームを購入する場合):約2,600万〜4,500万円
  • 老後資金:約552万円
  • その他医療費、介護費用など

※住宅購入資金は購入する物件によって大きく変動する
※介護費用は一時介護費用約74万円+平均介護期間61.1ヶ月×介護費用月額平均8.3万円の合計額
参照:結婚費用|ゼクシィ結婚トレンド調査2022調べ 39ページ
参照:出産費用|正常分娩分の平均的な出産費用について(平成28年度)(様式1)|国民健康保険中央会
参照:教育資金|結果の概要-令和3年度子供の学習費調査|調査結果の概要|4 幼稚園から高等学校卒業までの15年間の学習費総額(表9参照)|文部科学省
参照:住宅購入資金|2021年度フラット35利用者調査 10ページ|住宅金融支援機構
参照:老後資金|家計調査 収支項目分類の基本原則|総務省統計局
参照:老後資金|令和3年簡易生命表の概況|厚生労働省

人によって起こり得るライフイベントは異なりますが、結婚や出産、マイホームの購入費用や老後資金ではこれだけの貯金が必要です。上記以外にも医療費や家族の介護費用が発生することも考えられます。

たとえば、生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査(令和3年度)」によると、平均的な介護期間は約61ヶ月、介護費用の平均月額は約8.3万円となっており、総額で506.3万円もの費用が必要です。

さらに、葬儀費用としても100〜200万円程度が必要で、遺産相続が発生する場合には相続税や各種書類の取得費用もかかります。

葬儀費用などについては一部の生命保険でカバーできる場合もありますが、保障内容に必ずしも含まれているわけではありません。

いずれにしても、独身の方も将来を見据えて、積極的に貯金へ取り組む必要があるといえるでしょう。

独身者の老後資金の目安

現役として働いているうちは問題ありませんが、65歳で定年を迎えて年金収入で生活を考えている方も多いことでしょう。

ですが、総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)家計の概要」を参照すると、年金収入を考慮しても、より多額の貯金が必要であることがわかります。

65歳以上無職世帯の月額家計収支(2021年)
世帯独身世帯(参考)二人以上世帯
実収入(社会保障給付+その他)135,345円236,576円
社会保障給付120,470円216,519円
その他の収入14,87520,057円
消費支出132,476円224,436円
非消費支出(税金、社会保険料、借金利子など)12,271円30,664円
不足分(実収入 – 消費支出 – 非消費支出)9,402円18,525円
参照 : 家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)家計の概要 Ⅱ総世帯及び単身世帯の家計収支 18ページ|総務省統計局
参照 : 家計調査 収支項目分類の基本原則|総務省統計局

2021年における65歳以上無職世帯の月額家計収支では、1ヶ月あたり約9,000円、年間で約11.3万円の不足分が発生しています。

また、実収入における「その他」については、預貯金の引き出しや財産の売却、保険金の受け取りなどが含まれます。

つまり、貯金を取り崩しながらも毎月9,000円以上の不足が発生する計算で、その他収入がない場合は、1ヶ月で2.4万円もの不足が発生する計算です。

一方、厚生労働省の「令和3年簡易生命表の概況」によると、日本人の平均寿命は男性が約81歳、女性が約88歳です。

65歳から平均寿命までの期間を約20年と仮定した場合、老後を普通に暮らすだけでも約582.6万円の赤字となります。

これらは老後の生活資金として必要最低限とされる金額で、ゆとりのある老後生活を送るためには、さらに多くの貯金が必要です。

独身の人が効率よく貯金するコツ

ここまでの統計データを簡単にまとめると、独身世帯は二人以上世帯に比べて貯金に対する取り組みが消極的、もしくは貯金を継続することが苦手なことが伺えます。

実際、独身の方で貯金に取り組もうと思ったものの、途中で断念してしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。

貯金が長続きできずに困っている方は、次の5つのコツを身に着けることで着実に貯金ができるようになります。

それぞれのコツについて解説するので、貯金に対して苦手意識を持っている独身の方は、ぜひ参考にしてください。

貯金する目的を明確にする

目的別お金の貯め方

貯金を長続きするためには、貯金の目的を明確にしておくことが大切です。結婚式の費用や自動車の購入費用、引っ越しをするための準備資金など、どのような目的でも構いません。

目的を明確にしておくと貯金のモチベーションにもつながりますし、貯金の目的にあわせて預貯金で残すべきか、資産運用にまわすべきかなどの判断もできるでしょう。

貯金を継続できずに困っている方は、ただ漠然と貯金をしようと思うのではなく、具体的な目的を決めることを心がけましょう。

家計を見直して収支を把握する

家計の収支を見直して、ムダをなくす

貯金をするには家計を見直して収支を把握することも必要不可欠です。収入が増えれば簡単に貯金ができるかもしれませんが、そう簡単に収入を増やせれば苦労しませんよね。

一方、収支を見直して無駄な支出を減らし、浮いた分のお金を貯金に回すことができれば、着実に貯金を増やしていくことが可能です。

家計を見直すためには、パソコンやスマートフォンで使える家計簿アプリを使って、なるべく手間を掛けずに収支を管理するようにしてみましょう。

家計簿アプリなら、入力内容を自動的にグループ分けしてくれますし、なかには銀行口座やクレジットカードとの連携で、自動的に家計簿をつけてくれるサービスもあります。

毎月の家計管理ができる専用アプリとプリペイドカード機能が一体化した「B/43(ビーヨンサン)」を利用すれば、支払った金額がリアルタイムで自動的にアプリに反映されるので、家計簿が簡単につけられます。

自分でメモを取る場合も、食費や日用品、交際費など、大まかなグループ分けで日々のお金の使い方を管理してみてください。

監修者

貯金する目的を明確にするために、まずはお金の使い道を「短期・中期・長期」に分けましょう。短期は日常生活費など、普段使うお金、中期は結婚・住宅・教育費など、将来必要なお金。長期は老後資金など、当面使う予定のないお金です。
何年後にどのくらいの資金が必要になってくるかを把握し、その上で自分に合った貯蓄方法を選択しましょう。

毎月の貯金額を決め、先取り貯金をする

先取り貯金の例

独身で貯金がうまくできないとお困りの方は、生活費と貯金をひとつの銀行口座で管理しようとしているケースが多いです。

ひとつの銀行口座で管理しようとすると、ついついお金を引き出して無駄遣いをしてしまう可能性があります。貯金を成功させるためには、毎月の貯金額を決めて必ず口座を分けて管理し、なおかつ「先取り貯金」を心がけることが大切です。

先取り貯金は、月末に残った分を貯金するのとは反対で、収入を得たタイミングで真っ先に一定額を貯金してしまう方法です。先取り貯金を実践するだけで着実に貯金を増やせるようになるので、独身の方はぜひとも実践してみましょう。

クレジットカードやキャッシュレス決済を活用する

クレジットカードやキャッシュレス決済を積極的に活用することも貯金を成功するために効果的です。

クレジットカードやキャッシュレス決済を利用すると、支払った金額に応じてポイントが還元されるパターンが多く、貯めたポイントを使えば、次回以降のお買い物がお得になります。

最近では、クレジットカードで水道光熱費や家賃の支払いができるケースも増えており、現金や口座振替で支払うよりも断然お得です。

上述のとおり、家計簿アプリと連携できるサービスも増えているので、ポイントが還元されるのに加えて自動的に家計簿も付けられて、まさに一石二鳥です。

Olive(オリーブ)」は、2023年3月1日からSMBCグループが提供するモバイル総合金融サービスで、銀行口座とポイントの残高管理、クレジット・デビッドカードの利用金額も、1つのアプリでまとめて確認できます。

日用品や食料品を購入する際は、クレジットカードやキャッシュレス決済の利用を心がけましょう。

金利の高い銀行を選ぶ

ネット銀行の金利

効率よく貯蓄をするためには、金利の高い銀行を選ぶことも大切です。特に、一般的なメガバンクや都市銀行よりも、ネット銀行のほうが金利は高めに設定されています。たとえば、ネット銀行の一例とその金利は、次のとおりです。

銀行名定期預金の金利普通預金の金利
SBI新生銀行最大0.1%最大0.003%
UI銀行最大0.2%0.1%
東京スター銀行0.002%最大0.25%
オリックス銀行最大0.45%0.01%
※ 2024年1月時点、税引き前の金利となります。

なお、一部のネット銀行で高金利を実現するためには、一定額以上の預け入れが必要だったり、給与受取口座に指定する必要があったり、さまざまな条件が定められている場合があります。

一方、特定の銀行やコンビニのATMなら回数制限無しで手数料が無料になる、取引回数に応じて優遇措置が受けられるなど、ネット銀行ならではのメリットがあります。

ネット銀行の特徴と金利をよく調べたうえで、なるべく高金利の銀行で口座を開設することを心がけましょう。

ライフプランニングをする

キャッシュフロー表のイメージ

ライフプランニングとは、将来起こりうるライフイベント理想とする生き方・価値観を踏まえ、それに必要なお金を書き出した生活設計のことです。長い人生の中で起こりうるライフイベントとそのタイミング、必要なお金などが一目でわかります。

日本FP協会のHPでは、ライフプランニング表が作成できるツールが公開されています。しかし、FPなどお金の専門家に依頼すれば、より詳細かつリアルなライフプランニング表を作成してもらえるうえ、現状の課題や目的に合った解決策も提案してくれるでしょう。

オカネコ」では、簡単な家計診断をしたあとコメント欄に「ライフプランニングをしたい」と記入すると、お金のプロからメッセージが届きます。そのままチャットで無料相談ができますので、ぜひお気軽に試してみてください。

独身の人にもおすすめの貯蓄方法

お金を貯める方法は、貯金ばかりではありません。独身の方が無理なく貯金するには、以下の方法がおすすめです。

監修者

どの貯蓄方法も独身の方に有用ですが、不測の事態や働けなくなった場合に備えることも大切です。
生活費の6ヶ月~1年分の資金は現金で持っておくことをおすすめします。ただ、貯蓄だけでは不十分なこともありますので、民間の「就業不能保険」などの保険でカバーする選択肢も考慮しましょう。
お金を効率的に貯めていく「攻める」手段を実践しつつ、万一のことが起こってしまった際のお金を「守る」手段、その両面で備えていくことが大切です。

NISA

NISAは決められた年間非課税枠内の投資であれば、得られた利益が非課税になる税制優遇制度です。

2024年より新NISA制度が始まり、非課税保有期間は無期限化かつ年間非課税枠が大幅に拡大され、よりメリットの大きい資産形成手段となりました。

NISA制度の概要

旧NISA制度では、一般NISAとつみたてNISAが年単位の選択性で、両者の併用ができませんでしたが、新NISAでは「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の2つの併用が可能です。

毎月の長期の積立投資は「つみたて投資枠」で、株主優待や配当目当ての株式投資や一括投資は「成長投資枠」で、などとうまく使い分けられると、新NISAのメリットを最大限享受できるでしょう。

なお、2023年までのNISA・つみたてNISAの買付・積立投資は2023年で終了となりましたが、2024年以降の新NISA制度とは別枠で非課税保有枠が継続されます。

NISA口座おすすめネット証券
SBI証券
  • 総合口座開設数No.1
  • 商品ラインナップも充実
  • 国内株&米国株の取引手数料無料
楽天証券
  • 楽天ユーザーにおすすめ
  • 楽天ポイントが貯まる&使える
  • 日経テレコン(楽天証券版)が無料で利用できる

iDeCo

40代の平均貯金額は867万円、中央値と老後に向けた貯蓄方法まとめ

iDeCo(イデコ)は「個人型確定拠出年金」とよばれる制度で、老後を見据えた資産形成を目的とした運用方法です。

原則として60歳になるまで資産を引き出すことはできませんが、掛け金が全額所得控除の対象で、運用益が非課税になるなどの大きなメリットがあります。

また、60歳以降で資産を引き出す際にも所得控除が受けられるため、老後資金の貯蓄に備えながら税負担の軽減効果が期待できます。

なお、iDeCoの加入対象者は、国民年金の第1〜第3号被保険者や任意加入被保険者となっており、それぞれで拠出可能な限度額も異なる点にはご注意ください。

これまでのiDeCoは、「企業型DC(企業型確定拠出年金)」との併用ができませんでしたが、2022年の法改正に伴い、両者の併用が可能となりました。

より効率よく資産形成を行うことができるので、確定拠出年金制度を利用していない方は、ぜひ積極的にご活用ください。

参照 : iDeCo公式サイト

iDeCoのおすすめ金融機関

SBI証券のiDeCo

  • 2023年iDeCo新規加入者数No.1
  • ネット証券内でもトップクラスの運用商品数
  • ツール・ロボアド・サポート体制も充実

楽天証券のiDeCo

  • 楽天経済圏を利用している人におすすめ
  • 楽天インデックスシリーズが購入できる

※2023年5月SBI証券調べより。参照:SBI証券|SBI証券のiDeCo(個人型確定拠出年金) が選ばれる3つの理由

株式投資

株式投資の仕組み

株式投資は、証券会社に口座を開設し、企業の株式を購入して利益を得る運用方法です。投資の王道ともいえる方法で、株式の売買益によるキャピタルゲイン、または株主に分配される配当金によるインカムゲインの2軸で利益を得ます。

従来の株式投資は、購入可能な1単元が100株や1,000株に設定されていることが多く、数十万円を超える資金が必要となるケースが一般的でした。

昨今では、数万円から購入可能なミニ株が登場しており、資金が少ない方でも株式投資に挑戦できるようになりました。

ただし、株価は景気や企業の不祥事などで暴落してしまうリスクがあり、相場によっては元本割れが発生する場合があります。成長が見込める銘柄選びや、売買するタイミングなどをしっかり見極めることが大切です。

常に知識を吸収する貪欲さが求められるので、まずは投入資金が少なく済むミニ株から始めて、本格的な株式投資に少しずつ慣れていきましょう。

投資信託

投資信託の仕組み

投資信託は、投資家から集めた資金をファンドマネージャーが運用し、その運用で利益が出た場合に配当金が受け取れる運用方法です。

初心者の方におすすめの理由は、少額から資産形成を開始でき、投資家の代わりにプロの専門家が運用を行ってくれるので、自分で売買のタイミングを判断しなくて良いというメリットがあるためです。

投資信託による運用は、株式や債券、不動産など、多岐に渡る分散投資で行われるので、リスク分散が可能な点もメリットといえます。

一方で、投資信託で運用をする際には、定期的な運用コストが発生する点には注意が必要です。また、元本保証がされているわけではないため、市場相場によっては元本割れを起こしてしまう可能性もあります。

運用先を選ぶためにはある程度の金融知識も必要です。どれにすべきか迷ったときは、ファイナンシャル・プランナーなどの専門家に相談してみましょう。

債券

投資の世界における債券とは、投資家が国や地方公共団体などに対して資金を提供し、それに対して利子を得る方法をいいます。

資金の提供を受けた団体は「債券」という証書を投資家に発行し、償還までの期間中は利子を支払い続け、償還のタイミング(満期)を迎えたら額面全額を投資家に返却します。

債券の発行者は多種多様で、国や地方公共団体をはじめ、民間企業など多岐にわたります。発行者の信用度が高ければ高いほど、リスクが低い投資方法といえます。

債券の途中売却も可能ですが、途中売却の場合は損失が出る可能性があり、為替相場の状況によっても為替差損が発生する可能性があります。

また、発行者の財務状況が悪化すると、元本や利子の支払い不能リスクなどがある点には注意が必要です。とはいえ、他の金融商品への投資方法に比べて、比較的リスクが低めの方法です。

税制上の優遇制度である「NISA」や「iDeCo」を活用したうえで、なお余剰資金がある場合に検討するのがおすすめです。

不動産

不動産投資には、自身で物件を購入して運用する不動産投資と、不動産が対象の投資信託の「REIT(リート)」の2種類があります。

どちらの不動産投資も、大きく分けると収益源は次の2通りになります。

  • 家賃収入:賃貸に出す際の家賃
  • 売買所得(譲渡所得):購入時よりも不動産価額が値上がりしたときに売却

一般的に、自己で物件を所有して運用するには多額の資金が必要で、維持コストなどの諸費用も発生してしまいます。

一方、REITの場合は、プロの専門家が投資家の代わりに不動産投資を行うため、物件を自身で管理する手間がかからず、少額で複数の不動産に対して分散投資を行えます。

自分で不動産を購入するよりも手軽に不動産投資が始められるので、不動産に興味がある方はREIT(不動産投資信託)から始めてみるのも選択肢のひとつです。

ただし、他の投資手法と同様で、さまざまな管理コストや元本保証がされているわけではない点にご注意ください。

財形貯蓄制度

勤務先に財形貯蓄制度がある方は、そちらを利用するのもよいでしょう。財形貯蓄は給与天引きで貯蓄を行う制度なので、貯金が苦手な方も資産形成しやすいのがメリットです。

また、財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄の元金合計550万円までの利子が非課税になる、財形持家融資を利用できるというメリットも。

さらに、企業によっては財形貯蓄を行っている社員に給付金を拠出してくれるところもあるため、ぜひ一度勤務先の制度を確認してみてください。

財形貯蓄には、一般財形貯蓄・財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄の3種類があります。一般財形貯蓄は使い道が自由ですが、財形年金貯蓄は老後資金の形成、財形住宅貯蓄は持ち家購入またはリフォーム資金の形成を目的とするものです。

目的以外の用途のために引き出すと、過去5年間の利息に遡って課税されるため、資産形成の目的によって財形貯蓄の種類を使い分けましょう。

積立保険

万一の際の保障を持ちながら貯蓄を行いたい方には、積立保険がおすすめです。積立保険には、「終身保険」「個人年金保険」「学資保険」などがあります

積立保険なら、保険料支払いにより自動的に積み立てがされ、解約しないかぎりは資金の引き出しもできないため、せっかく貯めたお金を使い込んでしまう心配がありません。

一方で、積立保険を途中解約すると元本割れしたり、保障を手厚くすると貯蓄性が下がったりする場合もあるため、目的に合わせて選ぶことが重要です。

月々の掛金のほか払込期間や保障期間、保障内容、解約返戻金や満期保険金の返戻率などを確認し、納得したうえで加入しましょう。自分で選ぶのが難しい場合は、FPなどお金の専門家に相談すると、自分に必要な積立保険を提案してもらえます。

固定費の見直し

固定費の見直しリスト

そもそも貯金にまわすお金がない場合は、家計の支出を抑え、貯金できるだけの余力を作る必要があります。ご紹介した運用方法を実践することに加え、毎月の支出を見直すことも効果的です。

中でも、毎月自動的に支払いが発生する「固定費」の見直しは、大きな節約効果が期待できるので、ぜひ実践してみましょう。

特に水道光熱費やスマホ代などの通信費は、契約状況を見直すことで継続的な節約が可能です。手続きや比較検討がめんどうと思われるかもしれませんが、一度見直してしまえば節約効果はずっと続くので、この機会にご家庭にあったプランを確認してみましょう。

毎月の支出を節約できれば、これからの長い人生を過ごす中で非常に大きな資金を手元に残せるようになります。夫婦の貯金を意識し始めたら、まずは固定費の見直しから行うことをおすすめします。

スマホ料金の見直しで
かんたん固定費削減

モバレコ主要14社の格安SIMをまるごと比較!ランキングで確認可能
・あなたにとって最適なプランが見つかる!
比較サイトを見る

スマホ料金の見直しで
かんたん固定費削減

モバレコ主要14社の格安SIMを丸ごと比較!ランキングで確認可能
・あなたにとって最適なプランが見つかる!
比較サイトを見る

でんき・ガスの見直しで
かんたん固定費削減

電気・ガスの比較は
エネチェンジ
3人世帯なら平均28,311円電気代を節約!(※1)
・工事も解約も不要で、かんたん乗り換え
・キャンペーンコード「400F」でアマギフ500円分プレゼント!
公式サイトを見る
※1 : エネチェンジ電力比較診断の3人世帯を選択したシミュレーション結果で、電気代節約額1位に表示されたプランの年間節約額の平均値です。節約額はギフト券などの特典金額も含まれています(シミュレーション期間/2022年1月1日~2022年12月31日)

でんき・ガスの見直しで
かんたん固定費削減

電気・ガス
の比較は

エネチェンジ
3人世帯なら平均28,311円電気代を節約!(※1)
・工事も解約も不要で、かんたん乗り換え
・キャンペーンコード「400F」でアマギフ特典!
公式サイトを見る
※1 : エネチェンジ電力比較診断の3人世帯を選択したシミュレーション結果で、電気代節約額1位に表示されたプランの年間節約額の平均値です。節約額はギフト券などの特典金額も含まれています(シミュレーション期間/2022年1月1日~2022年12月31日)

まとめ

独身の方の平均貯金額は約871万円で、中央値は約100万円であることがわかりました。

平均値は一部の高所得層によって数値が引き上げられている可能性があるので、全国の独身世帯の貯金額と比較する際は、中央値を参考にするのがおすすめです。

なお、独身世帯の方は二人以上世帯よりも自由にお金を使うことができますが、万一の病気やケガで働けなくなった場合に備えて、ある程度のお金は貯金しておく必要があります。

また、長い人生の中で良い出会いに恵まれ、ライフステージや将来設計が変わることも十分に考えられるので、いまのうちから積極的に貯金に取り組んでいきましょう。

クチコミ満足度4.8
あなたのお金の悩みをプロが解決

全国対応のオンライン相談
無料のライフプランシミュレーションで不足額が見える化
気になる同世代の平均年収・貯蓄もわかる

\家計の節約ポイントや効率の良い貯金方法をアドバイス!/

※オカネコに寄せられたクチコミの平均点(集計期間:2019/11/09 ~ 2023/12/13)

株式会社400F オンラインアドバイザー 上田 雄貴

上田 雄貴

株式会社400F オンラインアドバイザー
2級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 証券外務員二種 / 公的保険アドバイザー

詳細プロフィール

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次