
「老後2,000万円問題」が話題になったこともあり、将来のお金について不安視している方も多いのではないでしょうか?
貯金しようと思っていてもついついお金を使ってしまい、なかなか貯まらず困っている方は少なくないはず……。
しかし、「自分に貯金はできない」と諦めるのはまだ早いです。実は、ちょっとした工夫をするだけで、お金は貯まりやすくなります。
この記事では、誰でも今すぐにできるお金を貯める方法や、効率的に貯金できるコツをご紹介しますので、貯金に苦手意識がある方はぜひ参考にしてください。
【年代別】みんなの平均貯金額
はじめに、みんなの貯金額はどのくらいなのか確認してみましょう。
金融広報中央委員会が提示する「令和3年の家計の金融行動に関する世論調査」より、年代ごとの平均金融資産保有額をグラフにしました。

1世帯あたりの平均金融資産保有額は1,395万円でした。
60代に入ると金融資産が一気に2,000万円を超えていますが、子育てがひと段落して教育資金や住宅ローンなどの支払いがなくなり出費が減少したことと、退職金の受け取りによる金融資産の増加が考えられます。
でも収入や生活スタイルは人それぞれ。大切なのは、自分の生活スタイルに合った無理のない貯金の仕方を知り、1日でも早く取り組み始めることです。
貯金ができない人に共通する3つの特徴とは?
では、「貯金ができない人」にはどのような特徴があるのでしょうか。
貯金ができない人に共通する、以下の3つの特徴をご紹介します。
- 収入に対して支出が多すぎる(支出が把握できていない)
- 毎月の残額を貯金にまわそうと考えている
- 何のために貯金をするのか目的が決まっていない
これから3つの特徴を詳しく説明しますので、自分が貯金ができない人に当てはまっていないか確認しましょう。
もし当てはまっていた場合でも、この後「貯金ができる人になるための上手な貯金の仕方」をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1. 収入に対して支出が多すぎる
貯金できない人の最大の特徴ともいえるのが、自身の収入に対する支出が多くなってしまっている点です。
この原因として挙げられるのが、毎月の支出額が把握できていないということ。
「何にいくら使っているのか」を把握できていなければ、無駄遣いをしているかどうかもわからず、改善すべきポイントを見つけることは難しいといえます。
支出管理をして自身のお金の流れを知ることで、金額が多すぎる支出項目が見える化され、節約できるポイントが見つかるでしょう。
2. 毎月の残額を貯金にまわそうと考えている
貯金ができない人の2つ目の特徴として、毎月残ったお金を貯金に回そうと考えていることが挙げられます。
節約を頑張ってお金に余裕ができたとしても、「今月は余裕があるからこれを買おう」「ちょっと贅沢しちゃおう」と考えてしまったら貯金できる額は結局少なくなりますよね。
お金があるだけ使ってしまう性格であれば、このやり方は危険ですので、後述する「先取り貯金」を試してみましょう。
3. 何のために貯金をするのか目的が決まっていない
貯金の目的が決まっていないことも、貯金ができない人に共通する特徴です。
お金を貯めることに対する動機や目的がなければモチベーションの維持は難しく、やる気も少しずつダウンしてしまいます。
なんとなく貯金をするのではなく、「いつ、いくら、なんのために」と、貯金する目的を自分の中で明確にしましょう。
目的があれば、それに向かって楽しんで貯金ができるようになるはずです!
貯金ができる人になるための上手な貯金の仕方
貯金できない人の特徴を3つ確認してきましたが、ここではそんな特徴を踏まえた「上手な貯金の仕方」を3つご紹介します。
- 貯金の目的、目標金額を明確にする
- 固定費を見直す
- 先取り貯金をする
今すぐに実践できるものばかりですので、ぜひ試してみてください。
それでは一つずつ詳しく見ていきましょう。
1. 貯金の目的、目標金額を明確にする
貯金できない人の特徴にも挙げましたが、貯金の目的や目標金額を決めることで、貯金すること自体が楽しくなったり、長期的な継続にも繋がります。
自身の貯金の目的・目標金額を明確にするために、「今後どのようなライフイベントが発生するのか」「それにかかる費用はどのくらいなのか」を確認してみましょう。

参考:三井住友信託銀行 考えてみよう!これからのマネープラン
30~40代の子育て世帯の場合、支出の中で「住宅購入費用」や「教育関連費用」の占める割合が大きくなります。子育てが落ち着いた50~60代になると、「子どもの結婚・出産費用」「住宅のリフォーム」などが発生する可能性も。老後の生活費や医療費の増加にも備えておきたいところですね。現役を引退する70代以上は、「医療費」や「介護費用」の支出が多くなることが予想されます。
このほかにも結婚費用や車の購入費用、葬儀費用、海外・国内旅行費なども見過ごせない金額です。
でも人生は十人十色。どのようなライフイベントを経験し、何にいくらお金がかかるのかは、人それぞれ異なります。
自分がどのようなところにお金をかけたいのか、どこを節約すべきなのかを確認するために、ライフプランニングをしてシミュレーションしてみましょう。
「30歳で住宅購入」「50歳で子どもが大学に進学」「55歳で海外旅行」など、具体的にライフプランを計画すると、どのタイミングでどのくらいのお金が必要なのかが”見える化”されます。

『お金の健康診断』では、お金のプロにライフプランニングの相談ができます。
以下のオレンジボタンをクリックし、右上の「無料診断を受ける」から家計診断をして、コメント欄に「ライフプランニングをしたい」と書いてみてください。数日以内にアドバイザーからコメントが届きますよ!
明確な目的・目標を持って、長く続けられる貯金を目指しましょう。
2.固定費を見直す
貯金できない方が今からでもすぐに実践できる節約方法が、毎月必ずかかる固定費を少しでも削減することです。
家賃や通信費、光熱費、保険料など、毎月ほぼ一定額で出ていくお金を削減できれば、毎月余裕資金が生まれるはず。
<水道光熱費の節約術>
夏のエアコンの設定温度を1℃上げる (外気温度31℃の時、エアコン(2.2kW)の冷房設定温度を27℃から1℃上げた場合(使用時間:9時間/日)) | 年間約940円の節約 |
冬のエアコンの設定温度を1℃下げる (外気温度6℃の時、エアコン(2.2kW)の暖房設定温度を21℃から20℃にした場合(使用時間:9時間/日)) | 年間約1,650円の節約 |
冷蔵庫の設定温度を「強」から「中」にした場合(周囲温度22℃) | 年間約1,910円の節約 |
54Wの白熱電球から9Wの電球形LEDランプに交換(年間2,000時間使用) | 年間約2,790円の節約 |
液晶テレビを(32V型)の画面の輝度を最適(最大→中間)にした場合 | 年間約840円の節約 |
シャワーで45℃の湯を流す時間を1分間短縮した場合 | 年間約3,210円の節約 |
その他にも、エコ家電への切り替えや、水道光熱費を一つの会社にまとめることで、基本料金などの固定費が安くなることもあるので検討してみましょう。
<スマホの契約を格安SIMに変更する>
三大キャリア(docomo、au、SoftBank)の月額使用料 | 平均7,516円 |
格安スマホ(MVNO)の月額使用料 | 平均2,830円 |
格安スマホに切り替えることで、毎月約5,000円が削減できる可能性があります。
参考:ソニー生命:スマートフォンに関する意識・実態調査2019
その他にも、サブスクや保険料の見直しなども固定費の削減に繋がります。
保険は「言われるがまま加入していて保障内容がよく分からない」「加入したきり一度も見直したことがない」という方は多いでしょう。日々新しい保険商品が登場しているので、現在加入しているものよりも、より充実した保障内容でなおかつ保険料を抑えられるプランと出会える可能性も。
固定費の見直しで浮いたお金をそのまま貯金に回せば、無理なくお金を貯めることができます。

『お金の健康診断』では、チャットやzoomなどのオンラインで気軽にお金の相談ができます。
家計の見直しや将来のリスクに備えた保険のことなど、どんな些細なことでも大丈夫です。「削減できる固定費はありそうか」「今の保険で問題ない?」など、お金のプロがアドバイスしてくれます!
3. 先取り貯金をする
貯金の王道であり、確実ともいえるのが先取り貯金。
毎月の収入の中から一定額を先に貯金に回し、残ったお金でやりくりをする方法です。
毎月必ず一定額の貯金ができるうえ、残ったお金はすべて使い切っても大丈夫なので、ストレスを感じることなく手軽に取り組める貯金方法といえます。
「つい使いすぎて貯金に回すお金がない!」ということもなくなり、貯金が苦手な方におすすめです。
【Q&A】効率的に貯金するためのコツとは?
貯金できない人の特徴を踏まえた、手軽にできる上手な貯金の仕方をご紹介しましたが、ここからは貯金に関するよくある質問を3つご紹介します。
効率的に貯金するためのコツがわかりますので、ぜひご確認ください。
- Q1 先取り貯金におすすめの方法は?
- Q2 簡単に支出管理ができる方法は?
- Q3 目的にあわせたお金の管理方法が知りたい
貯金だけではもったいない!資産運用で効率よく資産管理
節約して先取り貯金をする方法など、貯金ができない方でも簡単に、そして効率的に貯金ができる方法をご紹介してきました。しかし、長引く超低金利時代において、中期・長期で使用するお金をただ銀行に預けておくだけではお金は増えません。
また、過去約10年間の平均給与額に大きな変化はないものの、年金支給額・退職金は年々減少傾向にあります。
2011年の厚生年金保険受給者の平均年金額は152,396円/月でしたが、2020年は146,145円/月に減少。(※1)少子高齢化が進むなか、今後も受け取れる年金支給額は減少していくことが考えられます。
退職金についても以下の図からわかるように、勤続年数が長いケースほど減少傾向にあることがわかります。(※2)

(※1)令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況、平成27年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
(※2)平成30年 退職給付(一時金・年金)の支給実態、平成20年 退職給付(一時金・年金)の支給実態
さらに、近年の物価高騰は家計に大きな影響を与えています。
銀行にお金を預けておくのではなく、中期・長期的に貯めたいお金は資産運用でお金を増やす仕組みづくりを目指しましょう。
では資産運用をするとどのくらいお金が増える可能性があるのか、シミュレーションをしてみます。
年利3%で月3万円を30年間資産運用した場合、1080万円の元本は約1748万円に。年利5%で運用できれば、30年後の積立金額は約2,497万円になります。(税金等は考慮せず)

運用期間が長いほどよりリスクがおさえられ、かつ大きな利益が期待できます。
資産運用には株式投資や投資信託、不動産投資などさまざまな方法があるため、自身の目的やリスク許容度にあわせた運用方法を見つけることが大切です。

『お金の健康診断』は、家計診断結果をもとにお金のプロからコメントが届き、お金の相談ができるサービスです。
「どのような資産運用方法があるのか」「自分に合う運用方法ってなに?」など、プロに相談してみませんか?無料でチャット相談ができます。

まとめ
今回は貯金ができないという方に向け、「効率的に貯金するためのコツ」をご紹介しました。
お金はすぐに貯めることができないからこそ、無理のない範囲で実践でき、できるだけストレスなくできる方法を見つけることが大切です。
貯金できないことに悩んでいる人は、まずは貯金をする目的を明確にし、固定費の見直しや先取り貯金ができるツールなどを活用して、自然と貯金ができるしくみ作りから始めていきましょう。
そして中期・長期的に使うお金であれば、効率的にお金を貯めることのできる資産運用にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
自分に合う貯金の方法を見つけて、効率的にお金を貯めることを目指しましょう。