
近年、老後2,000万円問題などが話題になり、少子高齢化が進む中で将来受け取れる年金額も不透明。
老後の生活や今後のライフスタイルの変化に備え、今のうちからお金を貯めておく必要があるけれど、「つい使ってしまってなかなかお金が貯められない」と悩む方は多いのではないでしょうか。
今回は安心した将来を送るために、効率的に楽しくお金を貯めるための方法を解説していきます!
どのくらいお金を貯めてる?みんなの平均貯金額
お金を貯める方法を確認する前に、他の人はどのくらいお金を貯めているのでしょうか?自身のお金を貯める目安として、まずはみんなの平均貯金額を確認してみましょう。
年代ごとの金融資産保有額は、以下の通りです。

全世代における、1世帯あたりの金融資産保有額の平均は1,395万円でした。
60代に入ると金融資産が一気に2,000万円を超えていますが、子育てがひと段落して教育資金や住宅ローンなどの支払いがなくなり出費が減少したことと、退職金の受け取りによる金融資産の増加が考えられます。
でも収入や生活スタイルは人それぞれ。こちらはあくまで参考として、ご自身の家庭ではどのくらい貯めるべきかをぜひ考えてみてください。
お金が貯められない人の3つの特徴
では、お金を貯められない人にはどのような特徴があるのでしょうか。
以下の3つの特徴が考えられます。
<お金が貯められない人の特徴>
- 毎月の支出が把握できていない
- お金を貯める目的がはっきりしていない
- 予算を決めずなんとなくで買ってしまう
まずは、毎月の支出が把握できていないと無駄遣いの原因にもなりますし、もし支出を抑えられる項目があっても確認することができません。
収入に対して何にいくら使っているのかを、ざっくりでも構いませんので把握しておきましょう。
また、お金を貯める目的をはっきりさせることも、とても重要なポイント。いつまでにどのくらいお金を貯める必要があるのか目的を決めることで、お金を貯めるモチベーションにも繋がります。
それから毎月何にいくらお金を使っても大丈夫なのか、ある程度予算を決めておくと安心です。「今月の食費の予算はこれくらいだから今日は〇〇円くらいまでに抑えよう」など決めてあれば、無駄遣いの防止にもなりますよ。
なにも意識せず生活しているだけではなかなかお金を貯めることはできないので、日頃からお金に意識を向けることが大切です。
お金を貯めるためにまずは「目的」をはっきりさせよう!
先ほどご説明したように、効率よくお金を貯めるためのポイントは、お金を貯める目的をはっきりさせること。
「なぜお金を貯める必要があるのか」を明確にすることで、お金を貯めることに対する意識が高まり、今やるべきこともクリアになるはずです。
全国5,000世帯を対象にした金融商品を保有する目的のアンケートでは、以下のようなライフイベント発生時に備え、お金を貯めている人が多いことがわかりました。
<金融資産の保有目的(金融資産保有世帯)>※3つまでの複数回答可
老後の生活資金 | 68.5% |
病気や不時の災害への備え | 50.9% |
子どもの教育資金 | 20.9% |
旅行・レジャーの資金 | 19.6% |
特に目的はないが安心のため | 15.3% |
耐久消費財の購入資金 | 12.6% |
住宅の取得または増改築などの資金 | 9.8% |
遺産として子孫に残す | 6.6% |
子どもの結婚資金 | 4.8% |
納税資金 | 2.4% |
その他 | 4.0% |
参考:家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)
また、以下の表からもわかるように、ライフイベントには多額の費用がかかります。

参考:三井住友信託銀行 考えてみよう!これからのマネープラン
このほかにも車両購入費や国内外の旅費、お墓購入費用、葬儀費用なども見過ごせない金額です。
今後どのような出費が想定され、どのくらいのお金が必要になるのかを確認しておくことで、お金を貯める計画が立てやすくなりますね。

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簡単に楽しくお金を貯めるための4つのコツ!
お金を貯めることが義務になってしまったり、楽しくなければなかなか続けることはできません。効率よくそして長く続けられる貯金を目指すため、楽しくお金を貯める方法をご紹介します。
楽しくお金を貯めるコツは以下の4つ。
- 先取り貯金を自動化して習慣化
- 家計簿アプリで簡単に収支管理
- 今日からできる500円玉貯金
- フリマアプリの活用で不用品を現金に
一つずつ詳しく説明していくので、できそうなところから始めてみてくださいね。
1. 先取り貯金を自動化して習慣化!
毎月余ったお金を貯金にまわすのではなく、先取り貯金をすれば確実にお金が貯められます。
先取り貯金とは、収入があったときに貯金にまわすお金を先に確保し、残りのお金でやりくりをすることです。
先に貯金にまわすお金を確保する方法として、普通預金口座に移す以外にも以下の3つの方法があります。
●銀行の自動積立定期預金
毎月一定額を自動振替ができるサービスです。自動振替なので、「別の口座に移すのを忘れてしまった」ということもありません。
さまざまな銀行で取り入れていますので、自身がメインに使っている銀行での活用を検討してみましょう。
●財形貯蓄制度
勤務先が福利厚生の一環として「財形貯蓄制度」を採用していれば、こちらもぜひ利用を検討したいところ。
月々の給与から一定額が天引きされて、会社が積立をしてくれる制度です。勤務先が提携している金融機関(銀行や保険会社など)によって、積立方法が異なりますので、担当部署に確認してみましょう。
●自動貯金アプリFinbee
自動貯金アプリ「Finbee」は、自分で設定したマイルールに対して自動で貯金をしてくれるサービス。
自身の銀行口座と連携し、設定したタイミングと金額を自動的に貯金してくれます。さらに「海外旅行のために30万円貯める」など目標や期日の設定も可能。
「あるだけお金を使ってしまうから確実に貯金をしたい」「リスクをとらずにお金を貯めたい」といった方は、ぜひ先取り貯金を実践してみてください。
2. 家計簿アプリで簡単に収支管理
先ほど、支出を把握することで無駄遣いが抑えられたり、支出を抑えるべき項目が把握できるとお伝えしましたが、手軽に収支管理ができる方法が「家計簿アプリ」の活用です。
家計簿アプリであれば、銀行口座やクレジットカード、電子マネーなどの利用明細を読み込み、自動で収支を計算してくれます。いちいち支出をメモしたり入力をする手間もなく、簡単に支出の内訳が把握可能に。
現金払いで対応した支出項目については、レシートを撮影するだけで簡単に登録されるアプリもあります。
しっかり支出管理をしたいという方は、ぜひ家計簿アプリの利用も検討してみましょう。
3. 今日からできる500円玉貯金
500円玉貯金は、しっかり貯金ができているという実感が得られる貯金方法です。
100円だとなかなかお金が貯まった実感がわきにくいかもしれませんが、500円だと「いつの間にかこんなに貯まっていた!」と思うことも多いはず。
お財布に入っている小銭が減ることで、コンビニやスーパーなどでの無駄遣い防止にも繋がるでしょう。
他の貯金方法と組み合わせて実践すれば、より効果的にお金を貯めることができます。
ただし、貯まった小銭を両替・口座に入金をする場合は、銀行によっては手数料がかかる場合もあるので事前に確認しておきましょう。
4. フリマアプリの活用で不用品を現金に
家の中にある使っていないもの、捨てようと思っているものがあれば、捨ててしまう前にぜひフリマアプリの活用を検討しましょう。
フリマアプリで販売できれば、捨てるはずだったものがお金に変わる可能性があります。
フリマアプリで出品した商品が売れやすくなるポイントは以下の通り。
- 商品写真はキレイに。背景に無駄なものを掲載しない
- さまざまな角度から撮影した商品写真を掲載する
- 今の季節に合わせたものを出品する
- 売れにくい商品や少額なものはセット販売をする
掃除のついでに販売できそうな不用品がないか確認してみましょう。
効率的にお金を貯めるなら”資産運用”をしよう
ここまでさまざまなお金を貯める方法を確認してきましたが、より効率的にお金を貯めるために、ぜひ「資産運用」を活用しましょう。
株式投資や投資信託で運用すれば、銀行口座に預けておくよりも高い利回りが期待できます。
特に低リスクで投資初心者が始めやすい「投資信託」は、平均利回りが3~10%と言われており、年利3%と5%で毎月3万円を30年間積み立て・運用すると、以下の図のような結果になります。

※金額は税金等は考慮していません。
資産運用にはリスクが伴うものの、銀行に預けておくよりも大きな運用益が期待できますね。
ここからは資産運用を始める前に理解すべきことと、具体的な資産運用方法について解説していきます。
資産運用を始める前に理解しておきたいこと
資産運用を始める前に、以下の3点を理解しておくことが大切です。
- 投資には必ずリスクが存在する
- 「長期・積立・分散」が基本
- 商品の内容をしっかり理解したうえで投資をする
すべて投資初心者の方において大切なポイントとなりますので、順番に詳しく見ていきましょう。
投資には必ずリスクが存在する
資産運用には必ず、元本割れのリスクがあることを理解しておかなければいけません。
元本割れを起こす要因として、以下のようなリスクがあります。
- 株価変動リスク
- 信用リスク
- 流動性リスク
- 金利変動リスク
- 為替変動リスク
リスクとリターンは比例関係にあり、高いリターンを得ようとすると、必ずリスクも高くなります。
次に、より低いリスクで効果的にお金を増やすための方法をご紹介します。
「長期・積立・分散」が基本
先ほど資産運用にはリスクがあることをお伝えしましたが、「長期・積立・分散」この3つの投資方法を実践することでリスクが低減される可能性が高まり、投資初心者でも安心して取り組むことができます。
それぞれのポイントをご紹介します。
●長期投資
短期的に大きな損失が出たとしても、長期投資で収益が安定しやすく、複利効果で元本を増やしやすい
●積立投資
購入するタイミングが分散しているので、価格が高いときには少なく、安いときには多くの口数(数量)を購入することができる
●分散投資
複数の資産運用方法を実践することで、特定の銘柄が値下がりをしても別の銘柄が値上がりしていれば損をカバーすることができ、価格変動のリスクを軽減することができる
この3つの投資方法を抑えた運用商品が「投資信託」です。毎月一定額を積立投資でき、1つのファンドを選択するだけでさまざまな銘柄に分散投資ができるので、初心者の方でも始めやすい運用商品と言えます。
資産運用にはリスクがあること、リスクを低減させるためには長期・分散・積立投資が大切であることを理解していれば、一時的に損失が出てしまっても焦ることなく、効果的にお金を増やすことができるでしょう。
投資先の内容をしっかり理解したうえで投資をする
資産運用を始める際は、「自身がどのような銘柄に投資しているのか」「どのような仕組みで利益が生まれているのか」など、しっかり投資先の内容を理解することが大切です。
株価が大きく下がってしまったときなどにどのような対処をするべきか、自身で考えることができます。
商品の概要や仕組みなどはどうしても専門用語が多く、初心者の方が一人で理解するのは難しいかもしれません。証券会社の方やFPなど、お金のプロに相談してみるのも一つの手です。

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「どのような資産運用方法があるのか」「自分に合う運用方法ってなに?」など、プロに相談してみませんか?無料でチャット相談ができます。
自分にあった資産運用方法を見つけよう
資産運用はさまざまな方法があり、それぞれ特徴が異なります。効率的に運用するために、ご自身の資産状況や考えに適した運用方法を見つけることが大切です。
初心者の方におすすめなものや一般的な資産運用方法を6つ、簡単にご紹介します。
資産形成手段 | 特徴 |
株式投資 | ・企業が発行している株式を安く買って、高く売ったときの差額で利益を得る投資方法 ・成長が見込める銘柄選びや、売買するタイミングなどを見極めるため、日頃からの情報収集が必要 |
投資信託 | ・国内外の株式や債券の運用をプロが行い、その利益が分配される金融商品 ・複数の金融商品に「分散投資」をしているため、比較的低いリスクで運用することができる |
つみたてNISA | ・年間40万円の投資枠に対する運用益が、最長20年間非課税となる制度 ・対象商品は、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF) |
iDeCo | ・投資信託を中心とした、対象の金融商品での運用益が非課税になり、掛け金の全額が所得控除となる個人型確定拠出年金制度 ・積み立てた資金は、基本的に60歳まで引き出すことができない |
不動産投資 | ・所有する物件を他の人に貸し出すことで、家賃収入を得る方法 ・物件が購入できる余力資金があり、安定的に入居者が現れる好条件の物件を探す必要がある |
変額保険 | ・生命保険の一種で、月額支払う保険料を主に株式や債券で運用し、運用実績に応じて死亡保険金や解約返戻金が増減する金融商品 ・純粋な投資商品と比べるとコストが割高で、運用実績によっては元本割れを起こすリスクがある |
投資初心者の方には「投資信託」とあわせて、「つみたてNISA」もおすすめです。
株式投資や投資信託で運用して得た利益には、20.315%の税率(2022年時点)が課せられてしまいますが、つみたてNISAは毎年40万円の投資枠を、最長20年間非課税で運用することができます。
つみたてNISAの対象商品は、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者をはじめ幅広い年代の方に利用しやすい仕組みとなっています。
とはいえ、「私はそもそも資産運用を始めるべきなのか?」「どんな資産運用が自分に合うのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
「お金の健康診断」はさまざまなお金のプロが在籍し、チャットで資産運用の相談が可能です。家計診断をしてコメントに悩み事を記入すれば、皆さまの家計状況や目的などから、最適な資産形成方法を教えてくれます。
まとめ
お金を貯めるためのコツや具体的な方法を確認してきました。自分に合ったお金を貯める方法は見つかりましたか?
楽しくお金を貯めるための4つのコツはこちら。
- 先取り貯金を自動化して習慣化
- 家計簿アプリで簡単に収支管理
- 今日からできる500円玉貯金
- フリマアプリの活用で不用品を現金に
長く続けることが大切ですので、無理のない範囲で楽しみながらできる方法を実践してみましょう。
また、「資産運用」は銀行口座へ預けるよりも効率良くお金を増やせる可能性があります。ぜひ自分にあった方法から取り組んでみてくださいね。